今日の金貨の値段はいくら?種類別の価格&変動する理由を解説
金貨は大きく分けて「通貨型」「地金型」「アンティーク型」の3種類に分類されます。
それぞれの種類によって価値の基準が異なり、買取価格にも違いが生じます。
本記事では、各種類ごとの今日の値段や値段が決まる理由、値段の変遷、さらには代表的な金貨の種類まで詳しく解説していきます。
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父親の影響で、幼少のころから古銭(特に100円銀貨や10万円金貨)に慣れ親しむ
2012年、慶應大学理工学部在学中に創業し、古銭の買取・販売を始める。
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
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目次
今日の通貨型金貨の値段は?
まずは通貨型金貨についてです。
通貨型金貨とは、額面価値が保証された金貨のことで、たとえば、額面が10万円と書かれている通貨型金貨は、発行した国が「この金貨は10万円として使える」と約束しています。そのため、金貨の価値が変わっても、最低でも額面10万円の価値は保証されます。
代表的な通貨型金貨の今日の値段は下記の通りです。
通貨型金貨 | 今日の値段 | |
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天皇陛下御在位60年記念 10万円金貨 |
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天皇陛下御即位記念 10万円金貨 |
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皇太子殿下御成婚記念 5万円金貨 |
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長野オリンピック 1万円金貨 |
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近代通貨制度150周年記念 5千円金貨 |
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その他、記念1万円金貨 |
通貨型金貨の値段と金価格の推移
通貨型金貨の値段は、基本的に金の市場価格に連動します。
つまり、金の取引価格が上昇すれば金貨の価値も上がり、逆に金の取引価格が下がれば金貨の価値も下がります。
ただし、通貨型金貨には額面価値が保証されています。
例えば、御在位10万円金貨は純金20gで作られています。
2000年頃、金の取引価格は1gあたり約1,000円でした。この時期、この10万円金貨の金としての価値は1,000円×20g=2万円に過ぎませんでしたが、額面の10万円としての価値は保証されていました。
ところが、現在、金の取引価格は1gあたり約14,000円にまで上昇しています。そのため、この10万円金貨の金としての価値は14,000円×20g=28万円となり、額面の10万円を大幅に上回る価値となっています。
\ 御在位10万円金貨の価値と金価格の推移 /
西暦 | 金相場 | 10万円金貨の金としての価値 |
2000年 | 約1,000円 | 20,000円 |
2006年 | 約2,512円 | 50,240円 |
2011年 | 約4,695円 | 93,900円 |
2016年 | 約4,605円 | 92,100円 |
2021年 | 約6,847円 | 136,940円 |
2024年 | 約14,000円 | 280,000円 |
上記の表のように、現在の金価格は2000年時点と比較しておよそ14倍となっているため、金貨としての価値も14倍となっています。
通貨型金貨の最高額面は10万円ですので、現在はすべての通貨型金貨が額面以上の価値が付いているということになります。
ただ、1つ注意が必要なのは、通貨型金貨はあくまで金貨なので、たとえば溶かしたりして、金塊にするなんてことをしたら犯罪となってしまいますので、実際の取引では金としての価値では取引されず、金としての価値よりはやや低い値段で取引されているというのが実状です。
ここでは、御在位記念10万円金貨を例に取り上げましたが、ほかの通貨型金貨も同様です。
参考:10万円金貨(20g)の買取価格と売却ポイントを徹底解説!
今日の地金型金貨の値段は?
次に、地金型金貨についてです。
地金型金貨とは、完全に金価格と連動して取引される金貨となります。さきほど紹介した通貨型金貨は額面価値が最低でも保証されるというお話をしましたが、地金型金貨の場合はそうした保証はありません。
代表的な地金型金貨の今日の値段は下記の通りです。
地金型金貨 | 今日の値段 | |
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カナダ メイプルリーフ金貨・1オンス |
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南アフリカ クルーガーランド金貨・1オンス |
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オーストリア ウィーンハーモニー金貨・1オンス |
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オーストラリア カンガルー金貨・1オンス |
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マン島 キャット金貨・1オンス |
地金型金貨の値段と金価格の推移
地金型金貨の値段も、基本的に金の市場取引価格に連動します。
通貨型金貨と同様に、金価格が上がれば金貨の価値も上がる、逆に金価格が下がると金貨の価値も下がるということですね。
地金型金貨の値段について注意しなければならないのは、その金貨の品位です。つまり、どれだけ金が含まれているかということですね。
品位には、いくつかの種類があります。
主な金貨の品位
- K24(24金)
純度:99.99%以上
特徴:最高純度の金貨で、投資用として人気があります。
例:カナダのメイプルリーフ金貨、オーストリアのウィーン金貨
- K22(22金)
純度:約91.7%
特徴:耐久性が高く、古くから金貨の標準的な品位として使用されています。
例:南アフリカのクルーガーランド金貨、アメリカのイーグル金貨
- K21.6(21.6金)
純度:約90%
特徴:一部の国で使用される特殊な品位です。
例:メキシコのセントゥリオ金貨
- K20(20金)
純度:約83.3%
特徴:歴史的な金貨や一部の記念金貨に使用されることがあります。
- K18(18金)
純度:約75%
特徴:主にジュエリーに使用されますが、一部の記念金貨にも使われることがあります。
上記のように、金貨にはさまざまな品位がありますので、その金貨の品位が分からないと正確な値段を知ることはできないということになります。
ここでは、地金型金貨の代表格ともいえる1オンス(31.1g)のメイプルリーフ金貨を例に、金相場とどのように連動して値段が決まっているのかを確認していきましょう。
\ メイプルリーフ金貨の価値と金価格の推移 /
西暦 | 金相場 | メイプルリーフ金貨の金としての価値 |
2000年 | 約1,000円 | 31,100円 |
2006年 | 約2,512円 | 78,123円 |
2011年 | 約4,695円 | 146,014円 |
2016年 | 約4,605円 | 143,215円 |
2021年 | 約6,847円 | 212,941円 |
2024年 | 約14,000円 | 435,400円 |
通貨型金貨のところで説明したとおり、現在の金価格は20年前からおよそ14倍となるまで高騰しているので、地金型金貨の価値も同じように高騰しています。
外国金貨の場合には、日本国内では通貨としての効力はありませんので、溶かしてインゴットにしたり、金の延べ棒にするということも可能なので、買取業者に売却する場合には、基本的には金価格に近い値段で取引されます。
ここでは、メイプルリーフ金貨を例に取り上げましたが、ほかの地金型金貨も同様です。
今日のアンティーク金貨の値段は?
最後3種類目、アンティーク金貨について。
アンティーク金貨は、これまでの素材としての金の価値ではなく、アンティーク品として骨董的な価値で評価された値段で取引される金貨です。製造枚数が少なかったり、人気が高かったりで、金価格以上の値段が付くことになります。いつ発行されたのか、その年号によっても希少価値は異なるので、年号によって値段が異なることも特徴です。
代表的なアンティーク金貨の今日の値段は下記の通りです。
アンティーク金貨 | 今日の値段 | |
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旧20円金貨 | 明治3年450万円(美品) 明治10年3,000万円(美品) 参考:旧20円金貨 の買取価格 |
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旧10円金貨 | 明治4年60万円(美品) 明治13年1,200万円(美品) 参考:旧10円金貨 の買取価格 |
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旧5円金貨 | 明治3年18万円(美品) 明治3年 明瞭ウロコ20万円(美品) 参考:旧5金貨 の買取価格 |
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旧5円金貨(縮小) | 明治7,8,9年15万円~(美品) 明治10年~30年50万円~(美品) |
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旧2円金貨 | 明治3年8万円(美品) 明治9年,13年2,000万円(美品) 参考:旧2円金貨の買取価格 |
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旧1円金貨 | 明治4年20万円(中期・美品) 明治13年1,200万円(美品) 参考:旧1円金貨の買取価格 |
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新20円金貨 | 明治39年19万円(美品) 昭和6年800万円~(美品) 参考:新20円金貨の買取価格 |
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新10円金貨 | 明治40年10万円(美品) 明治43年250万円~(美品) 参考:新10円金貨の買取価格 |
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新5円金貨 | 明治44年65,000円(美品) 昭和5年200万円~(美品) 参考:新5円金貨の買取価格 |
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ラグビーW杯 記念1万円金貨 | ※日本発行された記念1万円金貨の多くは通貨型金貨で地金相場に近い値段で取引されることが多いですが、こちらのラグビーW杯 記念1万円金貨は希少価値や人気もあり、金価格を若干上回る値段が付けられることも多いため、アンティーク金貨に分類しました。 |
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その他、外国金貨 | 中国のパンダ金貨や、アメリカのダブルイーグル金貨など、年号によって価値が大きく異なる。また、もっと時代をさかのぼった古代金貨の類もこちらに分類される。
参考:外国金貨の買取実績 |
アンティーク金貨の値段と金価格の推移
先の表の通り、アンティーク金貨は素材としての金の値段を大幅に超える値段が付けられます。
たとえば、旧20円金貨は、重さが33.3gで、品位は金90%なので、金が29.97gが入っている計算となるので、金価格1gあたり14,000円としたら、金としての値段は419,580円となる。
ところが、旧20円金貨は最低でも数百万円もの値段で取引されることになり、さらには年号によって希少性が異なり、場合によっては数千万円もの値段での取引となります。
旧20円金貨の年別発行数
- 明治3年:46,139枚
- 明治9年:954枚
- 明治10年:29枚
- 明治13年:103枚
当然のことながら、明治10年が最も数が少ないため、値段も最も高額となります。
では、続いては旧20円金貨・明治3年の値段の変遷を見ていきましょう。
\ 旧20円金貨・明治3年の値段推移 /
西暦(元号) | 旧20円金貨・明治3年の取引相場 |
1965年(昭和40年) | 45万円 |
1969年(昭和44年) | 130万円 |
1973年(昭和48年) | 600万円 |
1977年(昭和52年) | 400万円 |
1988年(昭和63年) | 550万円 |
1994年(平成4年) | 340万円 |
2010年(平成22年) | 270万円 |
2024年(令和6年) | 450万円 |
昭和30年代から始まるここにコインブームから始まり、投機対象としての金貨収集もメジャーなものとなり、旧20円金貨(明治3年)の値段が最も高騰したのは1973年。
ところが、1974年に17,000円以上の貴金属に対し15%課税されるという「物品税」が導入され、金貨を含む古銭の取引相場が急落することになります。そこから、ある程度の金価格の影響も受けながら、旧20円金貨(明治3年)の値段は推移しています。
ここでは、旧20円金貨(明治3年)を例に取り上げましたが、ほかのアンティーク金貨も同様です。
参考:【近代金貨】明治~昭和の日本金貨を解説! 偽物の見分け方も
【短期的】金貨の値段が変動する理由
ここまで長期的な金貨の値動きについて確認してきましたが、ここでは短期的にどのような理由で変動するのかを見ていきましょう。
金貨の値段は様々な要因によって変動します。主な要因をご紹介しましょう。
- 世界の経済状況
- 物価の上昇
- 政情不安
- 地政学的リスク(戦争やテロなど)
- 株価の変動
- アメリカ大統領選挙など主要国の情勢変化
- 円高・円安などの為替相場
これ以外にも大小さまざまな要因がありますが、金の大きな特徴として「価値がゼロになることが無い」点が挙げられます。金は世界的にも価値が暴落しない「安定資産」として認識されているため、他の要因によって金融不安が生じたときに金の需要が急増することになります。
金貨の値段はこれから上がる?
ゴールドマン・サックスは、金の値段が2025年の始めには1オンスあたり約2,700ドル(1gあたり約13,000円)になると予想しています。同じように、J.P.モルガンは2024年の終わりに2,500ドル(1gあたり約12,000円)、2025年には2,600ドル(1gあたり約12,580円)になると言っています。
もっと先の未来については予測が分かれますが、InvestingHavenという会社は2026年に3,800ドル(1gあたり約18,387円)、2030年には5,150ドル(1gあたり約24,919円)くらいになるかもしれないと言っています。また、別の専門家は、2025年には7,000ドル(1gあたり約33,870円)近くまで上がる可能性があるとも言っており、将来的に金価格は高まるという意見が多いようです。
ただし、現在の金高騰を多くの調査機関が予想できなかったことからも、金の値段が下がる可能性もあります。たとえば、アメリカがインフレを抑えるために利息をもっと上げる場合です。
多くの予想では金の値段は上がると言われていますが、経済や政治の状況によって変わることがありますので、いろいろな意見を見て、慎重に考えることが大事です。
金貨の売却は古銭買取アンティーリンクへ
この記事では、種類ごとの金貨の値段、そして金貨の値段が変動する理由について解説しました。
日本含めて世界中で発行されている金貨にはいくつか種類がありますが、どれも地金相場に連動した値段が付けられているのならシンプルなのですが、年号やデザインによって値段が異なるものも数多くあるので、相場よりも低い値段で取引しないように、ぜひ古銭専門業者アンティーリンクに査定のお申込み、ご売却をご検討くださいませ。
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