

直径: 2.384cm 重さ: 8.33g
品位: 金900/銅100
この記事では、旧5円金貨(明治3年・4年銘)の現状価値や買取価格が高くなる理由を、古銭の専門家が解説します。
旧5円金貨は金としての価値だけでなく、年号、状態、手変わり、本物か偽物かによって評価が変わります。
真贋の見分け方もこのページ内にまとめているため、旧5円金貨をお持ちの方はぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 古銭鑑定士
-
2012年、古銭買取専門店「アンティーリンク」を創業し、古銭の買取・販売を始める。
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
▶︎詳しいプロフィール
- 2025年1月19日100円銀貨の価値100円銀貨
- 2025年10月17日オリンピック記念東京オリンピック記念1000円硬貨(1964年)
- 2021年8月18日アメリカ通貨アメリカ シルバーイーグル1ドル銀貨(United States American Silver Eagle 1 Dollar)
- 2021年8月30日地方自治法施行60周年記念地方自治法施行60周年 1000円銀貨
目次
旧5円金貨の現状価値が高い理由

旧5円金貨の価値は、単に「古いお金」という理由だけで決まるわけではありません。
明治3年・4年銘の旧5円金貨は、素材としての金の価値と、近代金貨としての希少性をあわせ持つため、現在でも高い買取価格がつきやすい金貨です。
素材としての金の価値がある
旧5円金貨は約90%が金で作られており、重量は約8.33gあります。
含まれる金の量だけでも、金相場に連動した価値があります。
そのため、古銭としての人気が一時的に落ちたとしても、金そのものの価値が買取価格を下支えしやすい点が旧5円金貨の特徴です。
発行枚数が少なく、近代金貨としての希少性がある
明治政府は、1871年(明治4年)に「新貨条例」を公布し、円・銭・厘を単位とする新しい貨幣制度を始めました。
旧5円金貨は、その新しい貨幣制度の中で作られた近代金貨の初期発行品です。
当時は貨幣の製造技術がまだ安定しておらず、さまざまな試行錯誤が行われていました。
明治3年銘と4年銘を合わせた総発行枚数は、わずか273,536枚です。
現在まで良い状態で残っているものはさらに限られるため、素材価値に希少性の評価が加わります。
明治5年以降の旧5円金貨・新5円金貨との違い
旧5円金貨を調べていると、「明治5年以降の旧5円金貨」や「新5円金貨」と混同されることがあります。
しかし、明治3年・4年銘の旧5円金貨は、直径やデザインが異なる別の種類として扱われます。
明治5年以降は縮小旧5円金貨になる
明治5年以降の5円金貨は、直径やデザインが変更された「縮小旧5円金貨」です。
明治3年・4年銘の直径が約23.8mmであるのに対し、明治5年以降のものは約21.8mmと一回り小さくなっています。

つまり、明治3年・4年銘の大型デザインの旧5円金貨は、歴史の中でわずかな期間だけ発行された特別な金貨です。
新5円金貨は明治30年以降の別デザイン
新5円金貨は、明治30年から発行された別の5円金貨です。
旧5円金貨の方が新5円金貨より大きく、図案も凝った作りになっています。
「5円金貨」とひとまとめにせず、旧5円金貨、縮小旧5円金貨、新5円金貨のどれに当たるかを確認することが大切です。
状態・手変わりによる旧5円金貨の買取価格の違い
旧5円金貨の買取価格は、年号だけでなく、状態(グレード)や手変わりによっても変わります。
同じ明治3年銘でも、保存状態や細部の違いによって評価が大きく変わることがあります。
古銭の価値を決める状態(グレード)
古銭の世界では、コインの保存状態を「グレード」という言葉で評価します。
これは、製造されてから現在に至るまで、どれだけ未使用の状態に近いかを示す基準です。
主なグレードは以下の通りで、上にあるものほど価値が高くなります。
| グレード | 状態の目安 |
|---|---|
| 未使用 | 表面の輝きが製造時の状態に近く、摩耗がほとんどない。製造や運搬時のわずかなキズがある程度 |
| 極美品 | 全体的には未使用に近く、極わずかな摩耗や肉眼で見える傷が少しある程度 |
| 美品 | 肉眼で摩耗、擦りキズ、変色などが確認できる |
| 並品 | 全体的に摩耗、擦りキズ、変色が見られ、図案が確認しづらい部分がある |
例えばアンティーリンクの買取価格表では、明治3年の旧5円金貨は美品と未使用品で8万円の価格差があります。
オークションサイトなどでは、10万円以上の価格差になることもあります。
つまり、旧5円金貨の価値を保つには、きれいに保存しておくことが重要です。
ただし、一見きれいな状態でも、磨きや洗浄の跡がある場合は並品扱いになることがあります。
詳しくはグレードについて解説した記事がありますので、そちらをご参照ください。
明治3年銘は明瞭ウロコで買取価格が上がる
硬貨には、同じ年号・同じ状態であっても、製造時の金型の違いなどから生まれる細かなデザインの違いが存在します。
これを「手変わり」と呼びます。
明治3年銘の旧5円金貨で特に重要なのが「明瞭ウロコ」です。
金貨に描かれた龍のウロコ模様が、一枚一枚くっきりと深く打ち抜かれているものを指します。

明治3年銘の旧5円金貨は、当時の技術的な問題から、龍のウロコが不鮮明になっているものが多く見られます。
しかし一部ウロコがはっきりしているものがあり、現存数が少ないことから希少性が高く評価されます。
※明治4年以降の旧5円金貨は、すべて明瞭ウロコです。
アンティーリンクでは、明治3年銘の明瞭ウロコの場合、2万円高く買取しています。
お手元の金貨の龍のウロコが鮮明であれば、高額査定が期待できる可能性があります。
有輪・無輪は基本的に価値が変わらない
金貨の裏面中央に描かれた旭日の周囲に輪があるものを「有輪」、輪がないものを「無輪」と呼びます。

有輪・無輪は見た目の違いとしては分かりやすいものの、アンティーリンクでの買取価格は変わりません。
欠圓は価値が上がる場合があるが、加工品には注意
金貨表面の「圓」の字に注目してください。
2画目の縦棒が下の横棒とつながっていないものが稀にあり、これを欠圓(けつえん)と呼びます。

欠圓は通常品より価値が高くなる場合があります。
ただし、意図的に削って欠圓のように見せたものもあります。
加工されたものは通常品より価値が下がるため、「欠圓か修正品か分からない」と感じた場合は、ご自身で判断せず専門の鑑定士に確認することをおすすめします。
旧5円金貨の偽物の見分け方
旧5円金貨は価値が高いため、偽物やレプリカも出回っています。
本物か偽物かを確認するときは、重さ、デザイン、側面の3点を見ることが基本です。
真贋を見分けるポイント
- 重さを測る
- 竜や錦の御旗など、細部のデザインを見る
- 側面の溝の入り方を見る
重さを測る
真贋判定の基本は、まず重さを測ることです。
製造時の本物の重さは約8.33gです。
およそ8.25g〜8.40gの範囲が、本物と偽物を見分ける際の一つの目安になります。

画像の例では、本物の重さは8.35g、偽物は5.64gでした。
このように、本物より大きく軽いものは偽物の可能性が高くなります。
ただし、偽物の中には重さを本物に近づけて作られているものもあります。
重さだけで判断せず、デザインや側面もあわせて確認してください。
デザインを見る
次に、表面と裏面の細かいデザインを確認します。

表面では、竜のトゲやウロコの作りに注目します。
本物は細部がくっきりとしており、シャープに作られています。
一方で偽物は、図案がぼやけて見える場合があります。

裏面では、錦の御旗の先端部分を確認します。
本物は先端部分のデザインまでしっかり見える一方、偽物は細部がつぶれて確認しづらいことがあります。
側面を見る
最後に、側面の溝を確認します。

本物は、溝が端までしっかり刻まれています。
偽物は、溝の長さや幅が不ぞろいになっている場合があります。
旧5円金貨の偽物には、熟練の鑑定士でも判断に迷う精巧なものもあります。
不安がある場合は、重さや画像だけで結論を出さず、LINE査定からお気軽にご相談ください。
旧5円金貨は今が売り時?
お手元の旧5円金貨の価値が分かってくると、次に気になるのは「いつ売るのがよいのか」というタイミングではないでしょうか。
旧5円金貨の相場は、主に2つの市場の影響を受けます。
POINT
- 金相場:素材である金の価格変動
- 古銭市場の需要:コレクターからの人気や希少性による価格変動
金相場の上昇に期待するなら保有も選択肢
旧5円金貨の価格は、金相場と古銭市場の需要によって変わります。
実際にヤフオクの相場を見ると、以下のグラフのように推移しています。

※明治3年銘の通常品の旧5円金貨の取引平均相場です。
希少性が高く、取引数が多い金貨ではないため、正確な平均値とは言い切れません。
それでも、10年前と比べると取引相場は大きく上がっています。
これは金貨の素材としての価値が底上げされ、全体の買取価格も上昇したことが主な要因と考えられます。
金相場の上昇に期待している方は、状態を保ちながら保管するのも一つの選択肢です。
金相場や保管リスクが不安な方は売却も選択肢
一方で、金相場の下落が不安な方は、金が高値圏にあるタイミングで売却するのも選択肢です。
金の価格が下がると、旧5円金貨の取引相場や買取価格が下がる可能性があります。
また、長期保管にはリスクもあります。
キズ、変色、磨き跡がつくと、グレードが下がり、買取価格が下がるおそれがあります。
保管に不安がある方は、状態が良いうちに売却を検討するのも一つの手です。
すぐに売らない場合の保管方法
長期的に保有する場合は、金貨の価値を維持するために正しい保管が大切です。
誤った保管は、コインの状態を劣化させ、価値を大きく損なう原因になります。
専用ケースに入れる

コインホルダーやスラブケースなど、密閉性の高い専用ケースに入れましょう。
素手で触れると、指紋や皮脂が変色の原因になります。
保管場所を選ぶ
直射日光や、湿度の高い場所は避けてください。
桐の箱や防湿庫など、温度と湿度の変化が少ない場所で保管するのが理想です。
適切な環境で保管し、状態を維持することが、将来の価値を守ることにつながります。
旧5円金貨を売却するときの注意点

旧5円金貨は買取店に売却できますか?

旧5円金貨は、ここまで説明してきた通り価値が高い金貨です。
年号、状態、手変わり、真贋によって評価が変わります。
しかし、買取店によっては、旧5円金貨の細かな手変わりや真贋を詳しく確認できない場合があります。
本来価値が高いものでも、適正な評価を受けられない可能性があるため、売却先は慎重に選びましょう。
1. 古銭専門の鑑定士が在籍しているか

ウェブサイトなどで、古銭や金貨を専門に扱う鑑定士がいることを明記しているか確認しましょう。
古銭の査定には、金相場だけでなく、年号、状態、手変わり、真贋を判断する知識が必要です。
2. 買取実績を公開しているか
旧5円金貨を含む、さまざまな古銭の買取実績を具体的に公開しているお店は、それだけ多くの取引経験があり、相場にも精通している可能性があります。
ウェブサイトで買取実績があるか確認しましょう。
3. 相見積もりをとる
買取金額はお店によって変わることがあります。
そのため、相見積もりを取るのがおすすめです。
アンティーリンクでは、古銭の買取金額を公開しています。
真贋や手変わりも、LINEで画像を送っていただければ無料で査定できますので、お気軽にご利用ください。
旧5円金貨(明治3年・4年)に関するよくある質問
最後に、旧5円金貨に関するよくある質問についてお答えします。
偽物やレプリカを簡単に見分ける方法はありますか?
ただし、精巧なレプリカは見分けが難しいため、判断に迷う場合は旧5円金貨の偽物の見分け方を確認したうえで、専門の鑑定士に相談してください。
ケースに入っておらず汚れています。洗浄した方が良いですか?
洗浄や研磨は、古銭の価値を大きく損なう行為です。
布で擦るだけでも金貨の表面に細かい傷がつき、買取価格が大幅に下がる場合があります。
売却の際はそのままの状態で、専門の鑑定士にお見せください。
近代金貨の種類一覧表
近代金貨の種類を、新旧と額面でわかりやすく表にまとめています。
近代金貨の種類一覧表
| 額面 | 旧金貨 | 新金貨 |
|---|---|---|
| 20円 | 旧20円金貨 明治3~13年 | 新20円金貨 明治30~昭和7年 |
| 10円 | 旧10円金貨 明治4~13年 | 新10円金貨 明治30~43年 |
| 5円 | 旧5円金貨 明治3~4年 | 新5円金貨 明治30~昭和5年 |
| 旧5円金貨(縮小) 明治5~30年 |
||
| 2円 | 旧2円金貨 明治3年 | |
| 旧2円金貨(縮小) 明治9年~13年 |
||
| 1円 | 旧1円金貨 明治4年 | |
| 旧1円金貨(縮小) 明治7~13年 |
||
旧5円金貨の買取実績
TEL:☎03-6709-1306(営業時間 11:00~18:00)
〒170-0013 東京都豊島区東池袋3丁目12−6 KYTビル 2階




































