1円玉の価値のある年号は? エラーコインはある?レアな種類を一覧で解説します!

『昔の1円玉、もしかして価値がある?』そう思ったあなたへ。
実は、特定の年号の1円玉や、少し変わった形の1円玉は額面をはるかに超える価値を持つことがあります。
この記事では、1円玉の価値を決定づける年号やエラーの種類を一覧でご紹介します。
あなたの手元の1円玉が、思わぬお宝かどうか、一緒に確かめてみませんか?
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
▶︎詳しいプロフィールはコチラ。
目次
高額で取引されるレア1円玉の年号一覧表
まず初めに、価値の高いとされる1円玉の年号について一覧で紹介します。
以下は、2025年2月現在の市場での取引相場となります。(弊社では買取不可となります)
年号 | プルーフ | 未使用品 |
---|---|---|
昭和30年 |
– |
5000円 |
昭和31年 |
– |
2000円 |
昭和32年 |
– |
2000円 |
昭和33年 |
– |
2000円 |
昭和34年 |
– |
4000円 |
平成23年 |
700円 |
500円 |
平成24年 |
700円 |
500円 |
平成25年 |
700円 |
500円 |
平成28年 |
700円 |
500円 |
平成29年 |
700円 |
500円 |
平成30年 |
1000円 |
700円 |
平成31年 |
700円 |
500円 |
令和元年 |
700円 |
500円 |
令和2年 |
700円 |
500円 |
令和3年 |
700円 |
500円 |
令和4年 |
700円 |
500円 |
令和5年 |
700円 |
500円 |
令和6年 |
700円 |
500円 |
※プルーフとは、コレクション用に特殊な加工が施された硬貨で、プルーフ貨幣セットという貨幣セットに入った1円玉です。稀に、自販機やコンビニなどのお釣りに混じっていることもあります。
※未使用品とは、使用されずピカピカで、製造時の状態が保たれた1円玉です。
いかがでしょうか。こうしてみると、意外と価値の高い1円玉の年号って多いですね。
ちなみにこれらは、ヤフオクの過去の取引相場を参考に出した価格になりますので、必ずその価格で売れるわけではないので、ご注意ください。
しかし、なぜ価値の高い年号が存在するのでしょうか?
それには2つの理由があります。
昭和30年の1円玉の価値が高くなる理由は、発行初年度だから
まず昭和30年の1円玉の価値が高いのは、発行初年度のためです。
そのため、昭和30年という年号は、現行の1円玉の中では一番古い年号になります。
昭和31~33年のものに関しても、発行後間もない非常に古い1円玉のため、価値が高くついています。
しかし、これらの1円玉は希少性自体はさほどありません。
どの年も2億枚以上発行されていますので、珍しいものではありません。そのため、価値が高くなるには「未使用」というのが条件となります。

平成や令和で価値が高い1円玉の理由はなぜですか?

それは流通不発行の年だからです!
流通不発行の1円玉とは?
流通不発行とは、貨幣セットなどにしか収納されていない年号の硬貨を指します。
とはいえ、これだけではわかりづらいので具体的に説明します。
貨幣は市中に流通している量が多いと、調整のために硬貨を発行しない年があります。
発行されなかった年の貨幣は市中に流通しないことから、流通不発行と呼ばれています。
しかし全く製造をしなかったわけではなく、市中流通目的の貨幣は作らなかったという意味です。
流通不発行となった年の貨幣は、造幣局から毎年発行されている収集用セット(ミントセット、プルーフ貨幣セット、ケース入り貨幣セットなど)に収められています。
釣銭で流通不発行の年号の1円玉を見かけたら、それは「ミント出し」と呼ばれる、ミントセットや貨幣セットを解体して取り出したものになります。
1円玉の流通不発行は、平成23〜25年、平成28年〜令和7年です。これが1円玉の価値のある年号になります。
また令和7年も財務省の発表した製造枚数からすると、流通不発行に該当すると思われます。
▶︎参考:財務省HP
昭和64年の1円玉の価値は高い?
昭和64年と言えば、1月1日から1月7日までの6日間しか存在しませんでした。
そのため、昭和64年の年号にも価値があるのでは!?と思われるかもしれません。
しかし、実は昭和64年の1円玉は1億枚以上発行されています。
したがって昭和64年の1円玉には特に価値はつきません
1円玉エラーコイン

年号以外に価値のある一円玉ってある?

ございます!実は更に価値が高い一円玉が存在します。
それが1円玉のエラーコインです。
エラーコインとは、製造時のトラブルが原因で起こる、簡単に言うと不良品のことです。
通常は検品の段階で処分されるため、市場には出回りません。
しかし極まれに検品では不良品として処分されず、なぜか市場に出回ってしまう場合がございます。
すべてが一点物のため、希少性から価値が非常に高いのです。
では1円玉のエラーコインをご紹介いたします。
1円玉ズレ打エラー
ズレ打ちエラーとは、図柄が本来の位置とずれてプレスされてしまったものです。
ネットで話題になった1円玉エラーコインは、まさにこのズレ打ちエラーとなりますが、さらに変形も伴っていました。
このエラーコインの落札価格はなんと280万円にもなりました。
実際の画像は以下のようなエラーコインでした。
パッと見でも違和感がすごいですよね。
こうした複合エラーの場合、何百万円の価値がつくことがあります。
1円玉傾打エラー
1円玉の表と裏で、角度がズレてしまったものです。
少しぐらいの傾きだと、つい見逃してしまいます。傾斜エラーと呼ばれることもあります。
ズレの角度がどれくらいかで、価値が大きくかわります。
1円玉エラーコインは偽物も多い
ここで挙げたエラーの種類は、ほんの一例です。
詳細が不明なものも含めると、1円玉エラーコインと呼ばれるものは他にも数多く存在します。
ですがエラーコインは価値があるため、これを模した偽物も多く出回っています
偽物というのは、道具を使って穴を開けたり、削ったりして加工したものです。
当然ですが1円玉などの貨幣を加工する行為は、法律により禁止されています。
しかも刑罰として、1年以下の懲役、20万円以下の罰金が設定されています。
決して1円玉を加工するような行為は行わないでください。
1円玉のエラーコインの中にはオークションで購入してから鑑定に出したら、実は偽物だったという話もあります。
そのためエラーコインだと思う1円玉を見つけたら、まずは古銭の専門家に鑑定を依頼するのがおすすめです。
弊社ではラインで画像を送るだけで査定できるサービスを行っていますので、これってエラーコイン?と思ったらぜひご利用ください。
また、その他の貨幣のエラーコインについては以下の記事にまとめていますので、気になる人は是非こちらもご覧ください。
1円玉の発行枚数
ここまで価値の高い1円玉について紹介してきましたが、1円玉は毎年どれだけ発行されているのでしょうか?
以下が1円玉の発行枚数をグラフにしたものです。
一番発行枚数が多いのは平成2年で、約27億枚も発行されています。
1円玉の総発行枚数は440億枚を超え、平均すると毎年6億9千万枚ほどになります。
なぜ流通不発行の年がある?
ところで1円玉1枚を製造するのには、いくらかかるかご存知ですか?
実は1円玉、1枚あたり約3円ほどの製造コストがかかるそうです。
1円玉の素材は純アルミニウムで、1枚に必要な原価は0.3円ほどです。
さらに1円玉として加工する費用等を換算すると、なんと1枚あたり約3円かかるそうです!
つまり1円玉を1枚製造するたびに、2円も余計なコストがかかってしまいます。
以上の理由もあって、1円玉には流通不発行となっている年が数多く存在するんですね。
1円玉は平成元(1989)年に消費税が導入されてから、目にする機会が増えました。
平成元〜3年までは需要を見越してか、毎年20億万枚以上の1円玉が製造されました。
しかし現在では消費税は10%(軽減税率適用では8%)になり、さらにICカードやバーコードで決済のできる、電子マネーが普及しつつあります。
今では額面より高いコストをかけて1円玉を製造する意味も薄れてきたと言えるでしょう。
もしかしたら近い将来、1円玉が発行されなくなる日が来るかもしれません。
1円玉には実は金貨と銀貨が存在する!?
1円玉と聞くとアルミニウムだけだと思われがちですが、実は他にもあるんです。
最初のものは明治時代に発行され、しかも金貨でした!
ここでは昔の1円玉がどのようなものだったのかをご紹介します。
旧一円金貨・旧一円金貨(縮小)
こちらは明治4〜明治13年に発行された、額面が1円の金貨です。
一円金貨は2種類の大きさがあり、明治4年に発行されたものが13.5㎜となっており、明治7~13年に発行された一円金貨は12.1㎜となっております。
※明治5~6年は発行されていません
中でも明治13年の一円金貨は発行枚数が112枚となっており、非常に貴重な金貨となっています。
合わせて読みたい

旧一円銀貨
次にご紹介するのは、明治3年に発行された旧一円銀貨です。
表面は竜と年号、裏面は旭日デザインになっています。
この銀貨は主に貿易用に使用されていたそうです。
今の1円玉と比べると、ずいぶん凝ったデザインになっています。
新一円銀貨(大型・小型)
最後は明治7〜大正3年まで発行された新一円銀貨です。
国内で流通したのは明治30年までで、明治34〜大正3年のものは製造されたものの流通はしなかったようです。
また新一円銀貨は明治20年を境にして、0.5mmほど直径が異なります。
新一円銀貨は、貨幣コレクターの定番とも呼べる銀貨です。
1円玉の価値のある年号やエラーコインの換金方法は?
では1円玉の価値のある年号やエラーコインはどうすればいいんでしょうか。
価値のある1円玉の売却方法として、3つの方法があります。
オークションサイトに出品する
一つ目は自分でオークションサイトに出品するという方法です。有名なものだとヤフオクですね。
オークションサイトのメリットは、入札などが白熱した場合、相場より高い金額で売却できる可能性があります。
しかし、画像や商品情報を正しく設定しないと入札があまり入らない可能性があります。
また、売れた後のやりとりは、すべて自分でやらなければならないデメリットもあります。
フリマサイトに出品する
2つめの方法はフリマサイトに出品する方法です。
フリマサイトは、自分で価格を設定できるのがメリットです。
ただし、こちらも商品画像や、情報を正しく記載する必要があります。
また、金額を高く設定しすぎると、買い手が現れない場合もあるので注意が必要です。
そのため、相場についても知っておかなければなりません。
他にもフリマサイトによっては貨幣の出品が禁止されている場合があります。
出品する場合は、利用規約などはよく確認する必要があります。
オークションやフリマで売却する際の注意点
オークションサイトやフリマサイトでは、相場より高く売れることがありますが、どちらも手数料や送料がかかることを忘れないようにしましょう。
また、特にエラーコインなどは偽物が市場に多く出回っていることもありますので、偽物を出品してしまわないように注意しましょう。
仮に購入後に偽物と判明した場合トラブルになってしまいますので、真贋が分からないものとは出品しないようにしましょう。
もし真贋が分からない場合は、買取店に相談して売却する方法がおすすめです。
買取店に査定依頼をする
買取店の売却であれば、鑑定士が査定をしてくれます。
そのため、真贋が分からない場合でも問題ありませんし、後々トラブルになることもありません。
支払いも現金で受け取れることもあり、即換金できます。
注意点としては、通常の1円玉は買い取ってもらえない可能性があることです。
そのため、基本的には事前に査定依頼をするのがおすすめです。
最近では多くの買取店がラインやメールなどで査定できるサービスを行っています。
弊社でもLineを使った査定サービスを行っていますので、気になる硬貨がありましたら是非ご利用ください。
1円玉のよくある質問
+1円玉がレアなのは何年ですか?
発行枚数が少ない、平成23〜25年、平成28年〜令和7年のものがレアとされています
+片側がまっさらな1円玉がでてきましたが、これはエラーコインですか?
エラーコインの可能性もありますが、表面を削ってエラーコインに見立てた偽物は多く存在します。特に1円玉は材質的にも加工されやすいので、怪しいものは専門家に鑑定を依頼しましょう。
+武内宿禰が描かれた一円(壹圓)と書かれたお札は売却できますか?
改造兌換銀行券1円ですね。買取金額はこちらから確認できます。
1円玉についておさらいをしよう
ここまで、1円玉と価値のある年号やエラーコイン、その換金方法を見てきました。
最初の1円玉が金貨だったなんて、驚きですね。
それでは忘れないうちに、1円玉についておさらいをしておきましょう。
1円玉の価値のある年号まとめ
1円玉の価値のある年号をまとめると、こうなります。
- 現行の1円玉は1種類しかない。ほとんどが額面の価値
- 平成23〜25年、平成28年〜令和7年の1円玉は流通不発行のため価値がある
- 昭和30年は発行初年度のため、未使用品なら価値がある
このほか、昔の1円玉についてもご紹介しました。
昔の1円玉には旧一円金貨、旧一円銀貨、新一円銀貨という種類がありましたね。
1円の金貨、銀貨もとても価値のあるものです。そのため、偽物も多く存在します。
もしお手元にそれらしい物をお持ちでしたら、古銭のプロに鑑定を依頼してみましょう。
1円玉の換金は、価値に応じた方法を選ぼう
最後にご紹介したのは、1円玉の価値のある年号やエラーコインの換金方法でした。
方法別にまとめると、こんな感じになります。
- 流通不発行の1円玉を換金するならオークションやフリマサイトがいい
- 1円玉エラーコインは古銭専門の鑑定士に査定を頼むのがいい
いかがでしょうか。
額面以上にならないもの、額面以上の価値のもの、それぞれ換金に向いた方法があります。
1円玉の換金をする際、この記事がお役に立てば幸いでございます。
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