500円玉の記念硬貨に価値はある? 種類はどれぐらい? 500円記念硬貨を全種類集めました!
500円玉の記念硬貨って色々ありますよね。価値はあるんですか?
記念硬貨の500円玉は、なんと20種類以上発行されています!
ですが発行枚数が多く広く流通しているもののため、プレミアは期待できないのものがほとんどです。
そうなんですか。では500円記念硬貨には額面以上の価値になるものはあるんですか?
ございます!
中部国際空港開港記念500円記念硬貨は、唯一、額面以上の価値があります。
こちらの硬貨は純銀製のため、額面以上の価値があるのです。
それでは古銭のプロが、500円記念硬貨について解説いたします!
[監修/執筆:増田 英明]
目次
- 500円記念硬貨とは?
- 500円記念硬貨のリスト
- つくば国際科学技術博覧会記念500円白銅貨
- 内閣制度創始100周年記念500円白銅貨
- 昭和天皇御在位60年記念500円白銅貨
- 青函トンネル開通記念500円白銅貨
- 瀬戸大橋開通記念500円白銅貨
- 天皇陛下御即位記念500円白銅貨
- 沖縄復帰20周年記念500円白銅貨
- 皇太子殿下御成婚記念500円白銅貨
- 関西国際空港開港記念500円白銅貨
- 第12回アジア競技大会記念500円白銅貨
- 長野オリンピック冬季競技大会記念500円白銅貨
- 天皇陛下御在位10年記念500円白銅貨
- 2002FIFAワールドカップ記念500円ニッケル黄銅貨
- 日本国際博覧会記念500円ニッケル黄銅貨
- 中部国際空港開港記念500円銀貨
- 南極地域観測50周年記念500円ニッケル黄銅貨
- 日本ブラジル交流年及び日本人ブラジル移住100周年記念500円ニッケル黄銅貨
- 地方自治法施行60周年記念貨幣
- 天皇陛下御在位20年記念500円ニッケル黄銅貨
- 天皇陛下御在位30年記念500円バイカラー・クラッド貨
- 天皇陛下御即位記念500円バイカラー・クラッド貨
- 東京2020オリンピック競技大会500円貨幣
- 東京2020パラリンピック競技大会500円貨幣
- 500円記念硬貨は、どうするのがいい?
500円記念硬貨とは?
過去、国民的行事の開催を記念して数多くの記念硬貨が発行されてきました。
ですが500円記念硬貨は、大量に発行されてきたものばかりです。
そのため、額面以上の価値になるものはほとんどありません。
中部国際空港開港記念500円銀貨のみ、銀製のため額面以上の価値があります。
ちなみに昭和57年に500円玉が発行されるまで、記念硬貨といえば100円玉でした。
100円記念硬貨についてはこちらで全種類を紹介しています。
それでは、今までに記念硬貨として発行された500円玉をご紹介します!
弊社で買取をしていないものは、併せて小売市場での参考相場も掲載しました。
ですので、お手元の500円記念硬貨はどれぐらいの価値か簡単に知ることができます!
500円記念硬貨のリスト
つくば国際科学技術博覧会記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1985(昭和60)年
- 発行枚数:7,000万枚
- 表面:筑波山と県木の梅の花/裏面:博覧会のシンボルマークとその両脇に梅の花
小売での参考価格
- 500円〜
1985年に茨城県のつくば市で国際科学技術博覧会が開催されました。
来場者数は2,000万人を超えたこの万博は、「科学万博つくば’85」「つくば万博」などと呼ばれています。
記念硬貨の表面には茨城県の県木である「梅」と、シンボルである「筑波山」が描かれています。裏面は、万博のシンボルマークが中央に配されたデザインとなっています。
発行枚数は約7,000万枚と記念硬貨としては非常に多く、イベントの規模が伺えます。
また500円玉単品だけではなく、記念硬貨を含めた「つくば万博ミントセット」通常版/会場限定版の2種類が販売されていました。
内閣制度創始100周年記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1985(昭和60)年
- 発行枚数:7,000万枚
- 表面:内閣総理大臣官邸/裏面:内閣の印
小売での参考価格
- 500円〜
明治18年(1885年)の内閣制度発足から100周年を記念して発行された500円硬貨です。
硬貨の表面には内閣総理大臣の官邸が描かれています。裏面は内閣の印に重ねて、額面を示す500が刻まれています。
また通常の500円玉と比較すると、直径は30ミリ、重さは13グラムと少し大きめのサイズ感になっています。
ところで、裏面のデザインになっている「内閣の印」とは何でしょうか。これは国や社会に対して多大な功績を残された方が亡くなった際、その功績をたたえる証書が授与されます。その証書に押される印のことです。
昭和天皇御在位60年記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1986(昭和61)年
- 発行枚数:5,000万枚
- 表面:京都御所内紫辰殿/裏面:菊の御紋章
青函トンネル開通記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1988(昭和63)年
- 発行枚数:2,000万枚
- 表面:青函トンネルと津軽海峡の波、かもめ/裏面:北海道と本州
小売での参考価格
- 500円〜
1988(昭和63)年、それまで青函連絡船というフェリーでしか往来できなかった本州と北海道を結ぶ「青函トンネル」が開通しました。この一大事業を記念して発行された記念硬貨です。
海底トンネルは、本州側の青森県の「青」と北海道の函館市の「函」の両文字を取って青函トンネルと名づけられました。青函トンネルは開設当時は世界一の長さ(53.85km)を持つ交通機関用トンネルでした。鉄道専用のトンネルのため、一般の車両は通行できません。現在でも、車両での往来には津軽海峡を渡るフェリーを使う必要があります。
青函トンネル、瀬戸大橋という2つの大型事業を記念した、青函トンネル開通記念500円硬貨と瀬戸大橋開通記念500円硬貨が一緒になったミントセットも発売されました。
瀬戸大橋開通記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1988(昭和63)年
- 発行枚数:2,000万枚
- 表面:岡山県側から見た瀬戸大橋全景/裏面:本州と四国の地図
小売での参考価格
- 500円〜
昭和63年(1988年)に開通した、本州と四国を繋ぐ「瀬戸大橋」を記念して発行された記念貨幣です。
瀬戸大橋は岡山県の倉敷市をスタートし、香川県の坂出市まで続く、本州から四国にかかる10本の異なった橋をまとめて呼ぶ総称です。
瀬戸大橋は2階建て構造になっていおり、上が道路(瀬戸中央自動車道)で、下が電車の線路になっているのが特徴です。
ちなみに本州と四国を結ぶルートは本州四国連絡橋と呼ばれ、全部で三つあります。そのうちの一つが瀬戸大橋です。
また青函トンネル開通記念500円硬貨と一緒になったミントセットも存在します。
天皇陛下御即位記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1990(平成2)年
- 発行枚数:3,000万枚
- 表面:特別御料儀装車/裏面:菊の御紋と束帯の紋様
小売での参考価格
- 500円〜
平成2(1990)年、現上皇陛下が天皇として御即位されたのを記念し発行された記念硬貨です。
硬貨の表面にデザインされている図案は「特別御料儀装車」と呼ばれるものです。この馬車は昭和3(1928)年、昭和天皇の「即位の礼」に使用されました。
裏面には「菊の御紋と束帯の紋様」がデザインされています。「菊の御紋」は昭和天皇御在位60年記念500円白銅貨でもご紹介した通り、皇室の紋です。
「束帯の紋様」とは束帯は、古代日本の律令制における「朝服」(官人の勤務服)が変化したものだです。束帯には様々な模様が描かれていたそうですが、残念ながら実物は現存していないそうです。
この500円記念硬貨発行の後、純金で重さが30グラムもある御即位記念10万年金貨が発行されています。また、
沖縄復帰20周年記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:30.0mm
- 重さ:13グラム
- 発行年:1992(平成4)年
- 発行枚数:2,000万枚
- 表面:首里城正殿/裏面:昇龍
小売での参考価格
- 500円〜
- ケース入プルーフ:1,200円〜
沖縄の本土復帰20周年を記念して発行された記念硬貨です。
1972年5月15日、沖縄の施政権がアメリカから日本に返還されました。
記念硬貨のデザインですが、表面には沖縄のシンボルである首里城正殿が描かれています。首里城正殿とは琉球王国最大の木造建造物で、14世紀末に作られたと言われています。2019年の火災で焼けてしまいましたが、現在は復元工事が行われている最中です。
裏面には、向かい合った2匹の昇り竜(大空へ駆け上っていく竜の姿。勢いや勇壮なイメージを象徴したもの)が描かれています。その2匹の昇竜の中央に「沖縄復帰二十年500円」と刻まれています。
こちらの500円記念硬貨には、プルーフとよばれる鏡面加工を施したものが存在します。プルーフのものは専用ケースに収められ、保存状態のよい物ですと価値があります。
皇太子殿下御成婚記念500円白銅貨
- 素材:銅750/ニッケル250
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.2グラム
- 発行年:1993(平成5)年
- 発行枚数:3,000万枚
- 表面:瑞鳥の鶴2羽と波/裏面:菊の御紋章と皇太子殿下のお印の梓
小売での参考価格
- 500円〜
- プルーフ:800円〜
こちらの記念硬貨は、皇太子殿下(今上天皇)の御成婚を記念して1993年に発行されました。
記念硬貨のデザインは、表面が瑞鳥(ずいちょう)の鶴2羽と波。瑞鳥とは「めでたい鳥」のことで、鶴や鳳凰のことを指します。裏面には皇室の御紋章である菊花紋章と、皇太子殿下のお印である梓(あずさ)が描かれています。また額面500円の記念硬貨としては、今まで30.0mmより4mmほど小さい26.5mmとなり、流通している500円玉と同じサイズになりました。
またデザインの由来は、皇太子殿下が婚約について詠んだ和歌「大空に舞ひ立つ鶴の群眺む幼な日よりのわが夢かなふ」にちなんだものだそうです。
御成婚を記念した貨幣は500円玉のほか、50,000円金貨、5,000円銀貨があります。金貨や銀貨とセットになっている500円玉は、プルーフ仕上げ(鏡面加工)の施された硬貨になっています。
関西国際空港開港記念500円白銅貨
- 材質:銅750/ニッケル250
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.2グラム
- 発行年:1994(平成6)年
- 発行枚数:2,000万枚
- 表面:関空俯瞰図と飛行機/裏面:地図と祝意を表すリボン
小売での参考価格
- 500円〜
- ケース入プルーフ:800円〜
1994年、大阪・泉州沖に「関西国際空港」(通称:関西空港、関空)が開港したのを記念して発行された記念硬貨です。
この記念硬貨の表面には関西国際空港と、空港から飛び立つ飛行機が描かれています。
裏面は空港を中心とした近畿地方の地図が、祝意を表すリボンに囲まれています。
関西国際空港は世界初の完全人工島の上に建てられた海上空港です。開港に至るまでの様々な問題を乗り越え、現在でも西日本最大の空港として多くの人に利用されています。
こちらの500円はケース入りのプルーフ仕様の硬貨も存在します。すべてが揃った完品ですと、市場では価値がつきます。
第12回アジア競技大会記念500円白銅貨
- 材質:銅750/ニッケル250
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.2グラム
- 発行年:1994(平成6)年
- 発行枚数:各1,000万枚
- 表面:各競技/裏面:シンボルマークと紅葉
小売での参考価格
- 500円〜
- プルーフ:500円〜
アジア競技大会の広島での開催を記念して、平成6年に発行された記念硬貨です。
こちらの記念硬貨は、スポーツにちなんだデザイン(「走る」「飛ぶ」「泳ぐ」)の3種類が発行されています。写真のものは「走る」のものです。
発行枚数は各種類ごとに1,000万枚、また同時にプルーフ仕上げのを施した3種類セットも販売されました。
また裏面には、大会のシンボルマークと広島の県花である「紅葉」が共通して描かれています。
プルーフ仕上げの3種類セットであれば、未使用品ですと、わずかに額面以上の価値がつくようです。
長野オリンピック冬季競技大会記念500円白銅貨
- 材質:銅750/ニッケル250
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.2グラム
- 発行年:1997(平成9)〜1998(平成10)年
- 発行枚数:各2,000万枚
- 表面:各競技/裏面:雷鳥
小売での参考価格
- 500円〜
- プルーフ:550円〜
長野オリンピック記念硬貨は、1998年の長野五輪冬季大会を記念して発行されました。
この記念硬貨はデザイン違いで3回に分けて発行されました。1次発行は「スノーボード」、2次発行は「ボブスレー」、3次発行は「フリースタイル」の3種類です。
1次と2次は平成9年、3次発行のみ平成10年に発行されています。こちらで紹介しているものは、スノーボード競技の図柄です。
裏面のデザインは長野県の県鳥である「らいちょう」で統一されています。
こちらの記念硬貨は、500円硬貨だけでなく、5,000円銀貨、10,000円金貨が発行されました。
さらに金・銀・銅(白銅)の硬貨を3種類セットにしたものも存在します。ちなみに金貨、銀貨、白銅貨は、それぞれでデザインが異なっているのが特徴の一つです。
なお金貨と一緒のセットになった500円記念硬貨は、プルーフ仕上げになっています。
天皇陛下御在位10年記念500円白銅貨
- 材質:銅750/ニッケル250
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.2グラム
- 発行年:1999(平成11)年
- 発行枚数:1,500万枚
- 表面:富士山と菊/裏面:菊紋と橘と桜
小売での参考価格
- 550円〜
- プルーフ:1,000円〜
現上皇陛下が平成の天皇として御即位されてから10年を記念し発行された500円硬貨です。
こちらの記念硬貨のデザインは、表面に日本の象徴でもある「富士山」と皇室の紋である「菊の花」が描かれています。
富士山のデザインがあるためか、他の500円記念硬貨に比べて人気があるようです。
裏面は皇室のシンボルでもある菊花紋、その周辺に橘と桜が描かれています。この菊花紋と呼ばれるデザインは、大日本帝国憲法や日本国憲法の原本を納めた箱の蓋にも刻まれています。そして御即位10年を記念して発行された10,000円金貨と同じデザインになっています。
また金貨とセットになった500円硬貨はプルーフ仕上げになっており、市場での価値は若干高くなっています。
2002FIFAワールドカップ記念500円ニッケル黄銅貨
- 材質:銅720/亜鉛200/ニッケル80
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.2グラム
- 発行年:2002(平成14)年
- 発行枚数:各1,000万枚
- 表面:地図と選手/裏面:エンブレムと試合時間
小売での参考価格
- 500円〜
2002年の日韓共催のワールドカップ(W杯)開催を記念し発行された500円硬貨です。
2002年サッカーW杯はアジアでの初開催で、しかも初の2カ国共同開催という大会でした。日本は決勝トーナメントまで勝ち進みましたが、トルコ戦に惜しくも0-1で敗退しています。
この500円記念硬貨は、デザイン違いで3種類あります。画像では、そのうちの1種類であるアジアとオセアニアを紹介しています。モチーフは世界地図を分割したもので、他にはユーラシアとアフリカ、南北アメリカのデザインが存在します。
また硬貨が全体的に黄味がかっているのは、白銅貨から黄銅貨となったためです。それまで硬貨の素材は銅とニッケルでしたが、これ以降の500円記念硬貨は銅と亜鉛が主な素材になりました。
そして2002年のW杯記念貨幣は500円だけでなく、10,000円金貨、1,000円銀貨が発行され、さらにこの3種類を合わせたミントセットも発行されました。
日本国際博覧会記念500円ニッケル黄銅貨
- 材質:銅720/亜鉛200/ニッケル80
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.0グラム
- 発行年:2005(平成17)年
- 発行枚数:820万枚
- 表面:地球と愛称/裏面:シンボルマークと大地
小売での参考価格
- 500円〜
2005年に愛知県で開催された『日本国際博覧会』を記念して発行された500円硬貨です。
「自然の叡智」をテーマとして開催され、21世紀初の国際博覧会として世界に注目されました。また『愛知万博』『愛・地球博』の名称で親しまれ、マスコットキャラのモリゾウとキッコロも人気でした。閉会後の会場は、現在は愛・地球博記念公園(モリコロパーク)となっています。2022年には公園内にスタジオジブリの世界観をテーマとした「ジブリパーク」がオープンし、再び注目を集めています。
また500円硬貨のほかに10,000円金貨、1,000円銀貨も発行されました。さらに平成17年銘の硬貨と一緒に収められたミントセットも存在しています。
中部国際空港開港記念500円銀貨
- 材質:銀1,000
- 直径:28.0mm
- 重さ:15.6グラム
- 発行年:2005(平成17)年
- 発行枚数:50,000枚
- 表面:機内からの中部国際空港/裏面:旅客機と中部地方
本日の買取価格
- 美品(付属品あり):800円
2005年2月、愛知県に開港した中部国際空港を記念して発行された500円銀貨です。
硬貨の表面には旅客機の中から見た中部国際空港の姿が描かれています。裏面には中央に旅客機のシルエット、後ろに中部地方の地図が描かれています。
中部国際空港はセントレア空港という愛称でも呼ばれ、利用者から親しまれています。また関西国際空港と同じく、空港が海上(伊勢湾)に作られていることも知られています。中部国際空港の開港に伴い、それまでメインであった名古屋空港からは、ほとんどの国内・国際線が移転されました。
こちらの銀貨と同時期に、日本国際博覧会記念の500円硬貨も発行されています。しかし500円の額面を持つ銀貨は、2023年現在、この中部国際空港開港記念500円だけです。
南極地域観測50周年記念500円ニッケル黄銅貨
- 材質:銅720/亜鉛200/ニッケル80
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.0グラム
- 発行年:2007(平成19)年
- 発行枚数:660万枚
- 表面:初代南極観測船「宗谷」と樺太犬「タロとジロ」/裏面:南極大陸とオーロラ
小売での参考価格
- 500円〜
日本の南極地域観測の開始から50周年を記念して、2007年に発行された500円硬貨です。
硬貨の表面には樺太犬の「タロとジロ」、初代南極観測船「宗谷」が描かれています。
樺太犬とは、樺太および千島列島で作り出された犬種で、主に犬ゾリや猟犬として活躍していたそうです。そんな理由から、南極観測のために多くの樺太犬が同行しました。そのうちの兄弟犬が「タロとジロ」です。
「タロとジロ」は観測隊が日本に緊急帰還する際、やむなく南極に残されました。樺太犬の生存は絶望的でしたが、再び南極を訪れた隊員達によって、この2頭だけが救出されました。この奇跡的な出来事は多くの人々の心を捉え、のちに「南極物語」として映画化もされました。
硬貨の裏面は南極大陸の地図が描かれており、日本の南極観測基地の場所には×印が記されています。ちなみに日本の観測基地は、全部で4箇所(昭和基地、みずほ基地、あすか基地、ドームふじ基地)あります。
この記念硬貨の発行枚数は約660万枚で、そのうちの18万枚はミントセットとして発売されました。
日本ブラジル交流年及び日本人ブラジル移住100周年記念500円ニッケル黄銅貨
- 材質:銅720/亜鉛200/ニッケル80
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.0グラム
- 発行年:2008(平成20)年
- 発行枚数:480万枚
- 表面:笠戸丸と南米大陸/裏面:桜とコーヒーの実
小売での参考価格
- 500円〜
日伯(ブラジル)の交流・移住100年を記念して、2008年に発行された500円硬貨です。
1908(明治41)年、日本人移住者700人弱を乗せた笠戸丸が日本を出航。約2カ月の航海を経て同年6月にブラジル・サントス港に入港しました。これを始めとして、日本人によるブラジル移住が始まりました。それから100年、最初の笠戸丸から始まったブラジル移住者の子孫は、約150万人に上るとも言われています。
2004年に両国政府が、日本人のブラジル移住100周年にあたる2008年を「日本ブラジル交流年」として祝うことで合意。それを受けて、2008年に記念硬貨が発行されました。
記念硬貨の図柄には、日本を出港しブラジルへ向かう船「笠戸丸とブラジル」が表面に配され、裏面には日本を代表する樹木である桜、またブラジルの代表作物であるコーヒーの実が描かれています。また、表面には日本語、裏面にはブラジル語で「日本交流年・移住百年」とも記載されています。
地方自治法施行60周年記念貨幣
- 材質:銅750/亜鉛125/ニッケル125
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.1グラム
- 発行年:2008〜2016(平成20〜28)年
- 発行枚数:都道府県により異なる
- 表面:47都道府県別(写真のものは東京駅丸の内駅舎と行幸通り)/裏面:穴銭のイメージ
本日の買取価格
- カードケースタイプ:
500円(都道府県により) - プルーフ:500円
地方自治法施行60周年を記念し、47都道府県にちなんだデザインを施した記念硬貨です。
この500円硬貨は平成20〜28年にかけて順次発行されました。最初の発行は2008年、北海道・京都府・島根県です。
また製造には、これまでの500円硬貨と異なった「バイカラー・クラッド」という技術が使用されています。
バイカラー・クラッド技術とは、2種類の異なる金属を組み合わせるクラッド技術、違う素材の金属の輪の中にはめ込むバイカラー技術を合わせたものです。この技術は御在位30年記念500円硬貨や令和の御即位記念500円硬貨、そして令和3年に改鋳された新500円にも使用されています。
すべての硬貨の図柄には、47都道府県それぞれに因んだ歴史上の人物やお城、動物、仏像など様々なものが描かれています。そのためコレクション性が強く、日本地図の描かれた専用収納バインダーも発売されました。さらに1,000円カラープルーフ銀貨、また鏡面仕上げで専用ケースに収納されたプルーフ500円硬貨も発行されました。
ちなみにこの500円記念硬貨は、金融機関の窓口にて引換することができました。
天皇陛下御在位20年記念500円ニッケル黄銅貨
- 材質:銅720/亜鉛200/ニッケル80
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.0グラム
- 発行年:2009(平成21)年
- 発行枚数:1,000万枚
- 表面:菊花/裏面:菊花紋章
小売での参考価格
- 600円〜
- プルーフ:1,000円〜
こちらの硬貨は、現上皇陛下が平成の天皇として御即位されてから20年を記念し発行された500円硬貨です。
この記念硬貨のデザインは、表面が大輪の菊の花になっています。
裏面は、天皇家を示す菊花紋章のみの、シンプルですが力強いデザインになっています。
御在位20年を記念した貨幣は、こちらの500円硬貨のほか10,000円金貨が発行されています。もちろん金貨とセットになっている500円記念硬貨は、プルーフ仕上げの硬貨になっています。
天皇陛下御在位30年記念500円バイカラー・クラッド貨
- 材質:銅750/亜鉛125/ニッケル125
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.1グラム
- 発行年:2019(平成31)年
- 発行枚数:500万枚
- 表面:儀装馬車と桐と白樺/裏面:菊花紋章
小売での参考価格
- 600円〜
- プルーフ:1,000円〜
こちらの硬貨は、現上皇陛下が天皇としての御在位30年をお迎えになられたことを記念した500円硬貨です。
地方自治法施行60周年記念500円硬貨と同じく、バイカラー・クラッド技術を用いて作られています。
500円記念硬貨は、表に豪華な儀装馬車、裏には天皇の御紋の菊花紋章がデザインされています。この偽装馬車とは、皇室の重要な儀式を行う際に使用される美しく飾られた馬車のことです。
御在位30年を記念した貨幣には、先にご紹介した御在位20年記念と同じく500円硬貨のほかに10,000円金貨があります。金貨とセットのものは、プルーフ加工が施されています。
御在位10年、20年、30年という節目のプルーフ500円がセットですと、市場ではコレクションとして人気があるそうです。
天皇陛下御即位記念500円バイカラー・クラッド貨
- 材質:銅750/亜鉛125/ニッケル125
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.1グラム
- 発行年:2019年(令和元年)
- 発行枚数:500万枚
- 表面:高御座/裏面:菊花紋章と梓、ハマナス
小売での参考価格
- 600円〜
- プルーフ:5,000円〜
今上天皇陛下の御即位を記念して、2019年(令和元年)に発行された500円硬貨です。
この500円硬貨は、表面に高御座(たかみくら)という、天皇の玉座が描かれています。
裏が天皇を象徴する菊花紋章と梓とハマナスとなっています。梓は天皇陛下のお印、ハマナスは皇后陛下のお印とされています。
この「お印」とは、皇族の方々が身の回りの品などに使用しているシンボルマークです。その昔、皇族に仕える人々が、高貴な方の名前を直接口にするのは恐れ多い、ということから始まった風習とも言われています。
500円硬貨の他に10,000円金貨が発行され、セット販売もされました。金貨とセットのものは、鏡面のようになっているプルーフ仕上げの500円です。バイカラー・クラッド貨幣のプルーフなので、市場ではプレミアがついています。
東京2020オリンピック競技大会500円貨幣
- 材質:銅750/亜鉛125/ニッケル125
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.1グラム
- 発行年:2020(令和2)年
- 発行枚数:400万枚
- 表面:雷神/裏面:大会エンブレムとスポーツピクトグラム
小売での参考価格
- 700円〜
東京2020オリンピック競技大会の開催を記念して発行された500円硬貨です。
製造には地方自治法60周年記念500円硬貨や新500円硬貨にも使用されている、バイカラー・クラッド技術が使用されています。
図案の決定については「風神雷神図屏風」「富士山」「国立競技場」の3案について、SNSなどで投票が行われました。そして投票の結果「風神雷神図屏風」の採用が決まりました。
オリンピックの500円記念硬貨の表面は「風神雷神図屏風」のうち「雷神」が採用されています。
硬貨の裏面は真ん中にオリンピックのロゴ、周囲に各競技をイメージ化したピクトグラムが並んでいます。こちらは大会エンブレム以外は、パラリンピック記念500円硬貨と共通になっています。
この500円硬貨は、同じくオリンピックを記念した100円硬貨とセットになったものも販売されました。
ちなみに発売当初は人気がありましたが、現在では額面に若干のプレミアがつく程度で落ち着いています。
東京2020パラリンピック競技大会500円貨幣
- 材質:銅750/亜鉛125/ニッケル125
- 直径:26.5mm
- 重さ:7.1グラム
- 発行年:2020(令和2)年
- 発行枚数:400万枚
- 表面:風神/裏面:大会エンブレムと各種競技のピクトグラム
小売での参考価格
- 700円〜
東京2020パラリンピック競技大会開催を記念し発行された500円硬貨です。
2種類の異なった金属を使用した、バイカラー・クラッド技術が用いられた記念硬貨です。
パラリンピック記念500円硬貨の表面には、「風神雷神図屏風」の「風神」が採用されています。オリンピック記念500円硬貨の「雷神」と対になっています。
裏面の配置はオリンピックと共通で、真ん中にパラリンピックのロゴ、周囲に各競技をイメージ化したピクトグラムが並んでいます。
ちなみにピクトグラムとは、意味するものの形状を使って、その意味概念を理解させる記号です。例を挙げると、誰もが知っている「非常口」デザインが、ピクトグラムです。こちらの各競技をデザインしたピクトグラムは、スポーツピクトグラムと呼ばれます。
500円記念硬貨は、どうするのがいい?
以上、500円記念硬貨をご紹介いたしました。
500円記念硬貨は、20種類以上も存在するんですね。
今後も大型イベントの都度、500円の額面を持つ記念硬貨は発行されていくと考えられます。
これまで見てきた通り、500円記念硬貨は市場での価値もほとんどありません。
ではこうした500円記念硬貨、どうすればいいんでしょうか。
実は500円記念硬貨、通貨としてお店で使うことができるそうです。
参照「Q.記念貨幣は実際に使うことができますか?」(日本銀行)
https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/money/c21.htm
ですがお店からすれば、500円記念硬貨を受け取った後が手間になります。
そして記念硬貨であることを知らない可能性もあります。
ですのでお店で使おうとすると断わられてしまう可能性が高いです。
もちろん、いろいろな素材や大きさのある500円記念硬貨ですので、自販機でも使えません。
となると、なんらかの方法で換金するしかなさそうです。
では500円記念硬貨の換金方法には、どんな方法があるのでしょうか。
最後に500円記念硬貨の換金方法をご紹介します。
銀行で換金する
一番確実な方法が、銀行で換金をお願いする方法です。
両替はもちろん、口座に入金することもできます。
しかし確実な方法ではありますが、銀行での換金は額面での交換になってしまいます。
そして持っていく銀行や枚数によっては、手数料がかかることもあります。
ですので中部国際空港開港記念500円銀貨のように額面以上の価値になるものは、損になります。
フリマサイトやオークションに出品する
次に、フリマサイトやオークション等で、自分で直接売買する方法です。
自分で値段を決められるし、非対面で取引を進められるのが特徴です。
ですが出品手数料や送料によっては、額面を下回る可能性があります。
なにより現行貨幣の出品を禁止しているサイトもあるので、注意が必要です。
買取店に依頼をする
買取店であれば、支払いも現金で受け取れることもあり、即換金が可能です。
しかしほとんどのお店で、現行貨幣類は買取不可となっています。
店舗によっては、プルーフ硬貨、また金貨とセットであれば買取している所もあります。
また中部国際空港開港記念500円銀貨は額面以上の価値になる所もあります。
500円記念硬貨の換金方法まとめ
これまで500円記念硬貨の換金方法を3つご紹介いたしました。
500円記念硬貨の種類によって、換金に向いている方法と向いていない方法がありました。
換金方法をまとめると、以下のようになります。
- ほとんどの500円記念硬貨は銀行換金が第一の選択肢
- 額面以上の価値がある500円記念硬貨は買取専門店での換金がお手軽
- 各種リスクを許容できるならオークションやフリマサイトでの換金もあり
以上が500円記念硬貨の換金方法になります。
500円記念硬貨の換金をご検討の際には、ぜひこの記事をお役立てください。
またアンティーリンクでは、LINEによるリアルタイム査定を行っております。
お手持ちの硬貨で気になるものがあれば、ぜひ利用くださいませ。
最後に、この記事では500円の記念硬貨をとりあげました。
普通の500円玉については、こちらの記事にて全種類を公開しています。併せてご覧ください!
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