捨てたら損!価値のある5円玉のレア年号一覧|エラーコインまで鑑定士が解説

5円玉の価値のある年号

筆文字で書かれた5円玉って価値が高いですか?

フデ5ですね!基本的には筆文字の5円玉は特に高い価値はつきませんが、昭和27年の5円玉は未使用品であれば価値が高くなります

この記事では過去に発行された旧5円玉や、価値の高くなる5円玉について詳しく解説します。
5円玉について興味がある方は是非参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 5円玉の全5種類の価値
  • 価値が高くなる5円玉の年号と特徴
  • 価値の高い5円玉を後悔なく売却する方法
執筆・監修者
渡邉 博古銭鑑定士
2012年、古銭買取専門店「アンティーリンク」を創業し、古銭の買取・販売を始める。
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
▶︎詳しいプロフィールはコチラ。

現行穴あり5円玉の価値の高い年号一覧

まず初めに、5円玉の価値の高い年号と、ヤフオクでの取引価格をご紹介します。

年号 ヤフオクでの取引相場
昭和27年 2000円~
平成22年 100円~
平成23年 150円~
平成24年 100円~
平成25年 150円~
令和4年 500円~
令和5年 500円~

これらは全て未使用品での場合です。
並品や劣品となると、額面程度の価格となりますのでご注意ください。

昭和27年の5円玉はなぜ高い?

昭和27年の5円玉は、通称「フデ5」と呼ばれており、現在の5円玉と違い筆で書かれたような楷書体となっております。
昭和24~33年までの5円玉がフデ5となっております。

フデ5と現行の5円玉の違い

フデ5自体は特別価値は高くありませんが、昭和27年は未使用品の価値が高くなっています。
これは昭和27年の未使用品の数が極端に少ないためです。
あくまで、未使用品という条件が付くので注意しましょう。

ちなみに発行枚数自体は5500万枚と多いため、希少性が高いわけではありません
実際発行枚数でいうと昭和32年が1000万枚と、フデ5の中では一番少ないです。

SNSやネットの記事で「昭和27年の5円玉は発行枚数が少ないため価値が高い」と言われていたりしますが、正確には未使用品の昭和27年が少ないためです。
ヤフオクでの取引は、安い場合でだいたい2000円程、高いものだと1万円以上にもなっていました

平成22~25年と令和4~5年の5円玉の価値が高くなる理由

平成22年~25年と令和4~5年の5円玉の価値が高くなるのは、発行枚数が非常に少なかったためです。
この期間においては、「流通を目的とした発行」が行われず、いわゆる流通不発行の状態でした。

そのため、造幣局から発行されたのは、コレクター向けのプルーフ貨幣セットやミントセットといった記念品用のみで、通常の流通には回っていません。

このような流通不発行の年は、発行枚数が概ね50万枚前後にとどまることが多くなっています。

5円玉の発行枚数

「50万枚」と聞いても、多いのか少ないのかピンとこないかもしれませんが、実は通常の年では1億枚以上発行されることも珍しくありません
以下は、造幣局が公開している5円玉の発行枚数をグラフにしたものです。
5円玉の発行枚数
発行枚数が10億枚近くに達した年もあることが確認できます。
このグラフを見てもらうと、50万枚という発行数がいかに少ないかがわかると思います。

5円玉エラーコイン

吹き出し女性

他に価値が高くなる5円玉はありませんか?

吹き出し男性

ございます。エラーコインというもので、種類によっては非常に高い価値があります!

エラーコインとは、製造時のトラブルが原因で起こります。

検品で不良品として処分されず、なぜか市場に出回ってしまいました。

滅多にお目にかかることはないため、その希少性から価値が高いのです。
では5円玉のエラーコインについて、写真付きで解説します。

5円玉穴ズレエラー

5円玉エラーコイン
見ての通り、穴が中心からずれてしまったエラーです。
穴のズレ具合が大きいほど価値があります。

中心から少しズレただけのものも、穴ズレエラーには含まれます。ですので現物を見たことがある方も多いかもしれません。

本日の買取価格

    25,000

※穴の位置や年号によって価格は変動します

5円玉穴ナシエラー

5円玉エラーコイン
本来あるべき穴が打ち抜かれなかった、穴ズレエラーの逆バージョンです。
こちらの方が穴ズレよりも価値が高くなります

本日の買取価格

    95万円

5円玉エラーコインは偽物に注意

ここで挙げたエラーの種類は、ほんの一例です。
詳細が不明なものも含めると、5円玉のエラーコインは他にも存在すると言われています。
もしかしたら、まだ知られていないエラーコインも存在するかもしれません。

ですがエラーコインは価値があるため、これを模した偽物も多く出回っています。
ヤスリで表面を削ったり、ドリルで穴をあけた物など実際にたびたび拝見されます。

もちろん5円玉を加工する行為は法律により禁止されています。
決して真似をしないようにしてください。

その他硬貨のエラーコインについては以下の記事で詳しくまとめていますので、興味がある方は是非ご覧ください。

【激レア】昭和26年 アルミフデ5

価値の高い5円玉にはいろいろな種類があることがわかりましたね。
ですが、実はこれ以外にも、非常に高い価値がある5円玉があるんです。

それが昭和26年のアルミ試鋳貨です。

これは新しい貨幣を考案するために試作された貨幣で、試鋳貨と言い、古銭業界では通称「アルミフデ5」と呼ばれています。
試鋳貨は本来門外不出のものですが、何らかの理由で持ち出され出回ったようです。

流通品ではないため希少性が高く、本物であれば100万円以上の価値がつく事があります。

ただこの試鋳貨は偽物が多く出回っているので、売却の際や購入を考えている場合注意が必要です。
2024年にSNSでもアルミフデ5がセルフレジの釣銭で出てきたことで話題になりました。


しかしこれも、おそらく昭和26年の5円玉を塗装したものと思われます(中央部分に元の黄銅色が見えているため)
また、アルミの場合重さなども変わるため、セルフレジにも通らないものと思われます。

なので、もしアルミフデ5と思われる硬貨が見つかった場合は、まず専門家に鑑定を依頼してもらうのがおすすめです。

吹き出し男性

弊社ではラインで画像を送っていただくと、プロの鑑定士が査定するサービスがございますので、気になる硬貨がありましたらお気軽にご利用ください

穴なし5円玉の種類と価値

5円玉は穴のあいたものだけだと思われていますが、実は他にもあるんです。

最初のものは明治時代に発行され、しかも金貨でした。
どんなものだったのか、見ていきましょう。

旧5円金貨・旧5円金貨(縮小)

旧5円金貨

明治3〜明治30年に発行されていた、額面5円の金貨です。
しかも明治3・4年の旧5円金貨と、明治5年以降のもので、少し大きさが異なります。

そのため明治5年以降のものは旧5円金貨(縮小)とも呼ばれます。

明治3年 180,000
明治3年 明瞭ウロコ 200,000
明治4年 180,000
明治5,6年 120,000
明治7,8,9年 150,000~700,000
明治10年~30年 50~500万円

新5円金貨

新5円金貨

明治30〜昭和5年まで発行されたものが、新5円金貨です。
旧5円金貨に比べて小さく、重さも半分になっています。

昭和5年発行のものは市場では何百万円もするほど、非常に価値が高いものです。

並年 60,000
明治36年 180,000
明治44年 180,000
大正2年 100,000
大正13年 100,000
昭和5年 200~350万円

穴ナシ5円黄銅貨

穴ナシ5円黄銅貨
戦後から少しした昭和23年と24年に発行された穴ナシ5円玉です。

発行年が2年だけなので価値がありそうですが、実際は大量に発行されたためほとんど額面以上の価値はありません。

穴なし5円黄銅貨の発行枚数

  • 昭和23年・・・74,520,000枚
  • 昭和24年・・・179,692,000枚

5円玉に関するよくある質問

+ 筆文字の5円玉は価値がありますか?

基本的に筆文字の5円玉=価値が高いわけではありません。筆文字の5円玉では昭和27年の未使用品が高い価値がつきます。

+5円玉はなぜ穴が開いているのですか?

他の貨幣と容易に識別できるように、5円玉と50円玉は穴をあけています。

参考▶5円玉や50円玉に穴があいているのはなぜですか?

+未使用品とはなんですか?

未使用品とは硬貨の状態のグレードのことです。非常に状態が良く、製造時や運搬時のわずかなキズがある程度の状態を言います。

価値のある5円玉の保存方法と売却方法

ここまで価値の高い5円玉について解説してきました。
最後に価値のある硬貨の保管方法と、売却する方法について解説します。

価値の高い硬貨の保存方法

まずは家で保管する方法ですが、基本的には他の硬貨などに混ぜたりせず、コインケースなどに入れて保管しましょう。
また、洗ったり磨いたりすると価値が落ちる可能性がありますので、注意しましょう。

他にも湿気が多い場所や直射日光に当たるような場所での保管は避け、風当り良い場所で保管するようにしましょう。

保管方法については以下の記事で詳しく解説していますので、保管したい方は参考にしてみてください。

続いて売却する場合ですが、ここでは3つの方法をご紹介します。

オークションサイトに出品する

一つ目は自分でオークションサイトに出品するという方法です。有名なものだとヤフオクですね。
オークションサイトのメリットは、入札などが白熱した場合、相場より高い金額で売却できる可能性があります

しかし、画像や商品情報を正しく設定しないと入札があまり入らない可能性があります。
また、売れた後のやりとりは、すべて自分でやらなければならないデメリットもあります。

フリマサイトに出品する

2つめの方法はフリマサイトに出品する方法です。
フリマサイトは、自分で価格を設定できるのがメリットです。

ただし、こちらも商品画像や、情報を正しく記載する必要があります。
また、金額を高く設定しすぎると、買い手が現れないので注意が必要です。そのため、相場についても知っておかなければなりません。

他にもフリマサイトによっては現行貨幣の出品が禁止されている場合があります。
出品する場合は、利用規約などはよく確認する必要があります。

オークションやフリマで売却する際の注意点

上記2つの方法の共通の注意点として、偽物を売ってしまわないようにしましょう
特にエラーコインなどは、通常の5円玉を加工しただけの偽物が多く存在します。

こういった偽物を売ってしまうと、後々トラブルになってしまいますので、真贋不明なものは出品しないようにしましょう。
もし真贋が分からないものや、相場が分からない場合は以下の方法で売却しましょう。

買取専門店に持ち込む

3つめの方法は、買取店に持ち込み売却するという方法です。

買取店であれば査定も同時に行ってもらえるので、真贋不明なものでも安心して相談することができます
他にも、買取店は手数料や送料がかからないので、結果的に手にできる金額は買取店に売却した方が高くなる場合もあります。
※買取店によっては手数料がかかる店舗もあるようです

また、もしお近くに買取店が無い場合、郵送買取サービスを行っているお店もあります。

買取店のデメリットとしては、専門性が高い買取店を選ぶ必要があるということです。
というのも多くの買取店が、硬貨を専門には扱っていません。

そのため、相場より非常に安い金額を提示され、売却してしまうケースも少なくありません。
なるべく高く売りたいのであれば、古銭の専門店での売却がおすすめです。

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近くの買取店に専門性があるかわからない場合はどうすればいいですか?

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そういった場合はまず相見積もりを取るのがおすすめです。最近では多くの買取店がメールやラインで査定できるサービスがありますので、そういったサービスを使って複数の店舗に査定してみるのがおすすめです

弊社アンティーリンクでもラインメールを使った無料査定サービスを実施していますので、5円玉以外でも気になる硬貨がありましたら是非お気軽にご利用ください。

5円玉以外の現行貨幣の価値について気になる方は、以下の記事で解説していますので、よければ合わせてご覧ください。