「旧1円銀貨 明治3年」の価値は?偽物・レプリカの見分け方もご紹介!
いろいろな種類の1円銀貨の買取実績価格です。
よく似ているけど、買取価格がまったく違いますね。偽物もそっくりで本物と見分けがつかないです。
そうですね。今回は、旧1円銀貨を中心に、さまざまな1円銀貨について解説していきます。偽物との見分け方も紹介していきますね。
目次
旧1円銀貨 明治3年について
旧1円銀貨は「明治3年」にしか発行されていないんですよね?
そうですね。それに貿易用だったので日本では流通していません。
ということは、希少価値はかなり高いのでは!?
はい。並品でも2万で買取されていますよ。では、さっそく旧1円銀貨について解説していきましょう!
今、旧1円銀貨を持っている人や購入を検討している方のために、その買取相場や種類、そして本物と偽物の見分け方をご紹介します。
急いで造られた1円
日本は1871年 明治4年に「新貨条例」を発布し、貨幣単位が正式に「圓」へ変更されました。それがきっかけで「1円銀貨」が誕生し、日本の近代貨幣の歴史が本格的にスタートしていくことになるのですが、最初に発行された「1円銀貨」は明治3年に作られました。
つまり、貨幣単位「圓」が導入される前年です。
この明治3年に発行された1円銀貨は、現在では「旧1円銀貨」と呼ばれており、日本の近代貨幣制度の先駆けとして製造されました。
ただし、この明治3年ではまだ「円」という単位が正式に制定されていなかったため、後に制定される新貨条例とは時間的なズレがあるのです。
いかに当時の日本政府が、国際的に通用する貨幣制度の確立を急いでいたのかがうかがえます。
POINT明治3年の1円銀貨は「旧1円銀貨」、以降の1円銀貨は「新1円銀貨」と呼ばれている。
当時の日本は新興国で、貨幣の信用度が低かったからです。現在とは違う世界の中の日本の立場がわかる出来事といえます。海外では、主に台湾や中国、朝鮮に限られて使われていました。1897年 明治30年になって金本位制による貨幣法の制定により、「1円銀貨」が廃止となります。
しかし、「1円銀貨」が流通していた国では急に止めると貿易に問題が起きるのでしばらく使われていましたが、1914年 大正3年に製造終了となりました。
「旧1円銀貨」は明治3年の1年間のみ製造されただけだったこともあり、その希少性から「近代貨幣の王様」ともいわれ、コレクター人気が高く、活発に取引が行われています。
旧1円銀貨を詳しくご紹介しましょう。
- 発行枚数:約369万枚
- 重さ:26.96g
- 直径:38.58mm
- 品位:銀90%・銅10%
1円の復活
このとき製造されたのが「1円黄銅貨」です。
しかし、材料価格の値上がりで、わずか2年で製造中止に追い込まれたのです。
※1円黄銅貨の買取価格
その後、「1円貨幣」がないと生活が不便であるという声が沸き起こり、昭和30年に新しい「1円貨幣」が流通しました。
それが、現在も使用されているアルミニウム製のものです。
消費税が導入された平成2年には約28億枚製造され、造幣局史上でも最大の増産記録となりました。
※1円アルミ貨の買取価格
現行貨幣の買取価格一覧表もぜひご参考ください。
旧1円銀貨(明治3年)のデザインについて
旧1円銀貨は、明治時代を彷彿させるデザインになっています。
表面の中央に宝珠という玉を持った龍が彫られています。
当初、天皇の肖像を用いる案も出ましたが、人の手に触れるのは畏れ多いということで、天皇の象徴である龍が描かれることになりました。
裏面には大きく旭日が、その周りに天皇と皇室の紋章である菊紋と桐紋が施されました。
縁には発行年数や「大日本」「一圓」の文字が彫られています。
「1円金貨」はサイズが小さすぎて、龍の図柄が描けなかったというエピソードがあります。
新旧を含めた「1円銀貨」の種類について
1円銀貨は、全部で以下の4つに分類されます。
- 旧1円銀貨
- 新1円銀貨
- 貿易銀
- 丸銀
デザイン | サイズ | 重さ | |
---|---|---|---|
旧1円銀貨 | 38.58mm | 26.96g | |
新1円銀貨 | 大型:38.6mm、小型:38.1mm | 26.96g | |
貿易銀 | 38.8mm | 27.22g | |
丸銀 | – | – |
パっと見た限りだとこれら1円銀貨はよく似ていますが、それぞれデザインや特徴が異なるので、見分けるのは難しくないでしょう。
詳細な分類の解説については「1円銀貨の分類方法」の記事をご確認ください。
旧1円銀貨には、いくつか手替わりがあります
旧1円銀貨には、デザインが微妙に異なる”手替わり”が存在します。とても細かなデザイン違いのため、該当箇所を拡大させた画像を使って解説していきます。旧1円銀貨をお持ちの方は、ルーペをご用意のうえ、読み進めてくださいね。
「旧1円銀貨」には、大きく分けて2つの手替わりグループがあります。
文字のカタチに微妙な違いがあり、それによって価値も大きく違ってきます。
- 普通円
- 正貝円
- 欠貝円
- 有輪
- 無輪
ここでは、その違いと買取金額についてご紹介しましょう。
普通円
POINT「圓」の11画目、左下の点が短い。
こちらは、最も多く発行されている旧1円銀貨です。
未使用 | 極美品 | 美品 | 並品 |
---|---|---|---|
50,000円 |
35,000円 |
25,000円 |
17,000円 |
正貝円
欠貝円
POINT「圓」の9画目の横棒が無く、11画目も短い。
最も発行数が少なく、「旧1円銀貨」の2〜3%ほどです。
未使用 | 極美品 | 美品 | 並品 |
---|---|---|---|
205,000円 |
125,000円 |
85,000円 |
45,000円 |
有輪
無輪
「有輪」と「無輪」ではデザインは異なりますが、市場価値としてはあまり差はありません。
そのため、弊社では買取金額に差をつけてはおりません。
手替わりか確認する
普通円でもじゅうぶん人気のある「旧1円銀貨」は、手替わりの特徴によってプレミアな価値がつくこともあります。
手替わりとして価値があるのが、「正貝円」や「欠貝円」です。
この2つは、通常のものと比較して枚数が少ないのでプレミア価値が生まれます。
ぜひお手元に「旧1円銀貨」がある方は、ルーペを使ってどのタイプのものか確認してみてください。
注意!旧1円銀貨には偽物が出回っています
旧1円銀貨には、偽物やレプリカがあるという衝撃的な事実をご存じでしょうか。
残念ですが、そのようなものが出回るには理由があるのです。
現在使われている貨幣の偽造は罪になりますが、旧1円銀貨のように現行貨幣として使われていないものは、偽物やレプリカをつくっても犯罪にならないのです。
そこで、コレクターの皆さんのために、ここでは本物と偽物の見分け方をご紹介しましょう。
偽物の特徴
偽物には、どのような特徴があるのでしょうか。
ポイントは以下の3つです。
POINT
- 直径
- 厚み
- 重さ
それぞれ詳しく紹介しましょう。
直径
旧1円銀貨の直径は約38.1mmです。
これより大きかったり、小さかったりすると、それは偽物でしょう。
厚み
厚さは銀貨のどの部分を測るかで誤差が生じるので、基準になる数値はありません。
ただ、3mmを超える厚さのものは偽物の可能性が高いでしょう。
重さ
本物は重さが約26.96gなので、これより軽いのは偽物といえるでしょう。
偽物は白銅貨でつくられたものが多く、本物と同じサイズにすると軽くなってしまうのです。
本物と偽物の見分け方
実際、手に取ってみても1mm以内の誤差なので、サイズの違いはすぐに判別はできないと思います。
ですので、見た目ですぐにわかる違いをいくつかご紹介しましょう。
葉脈
写真をご覧ください。植物の葉脈が描かれた部分ですが、プレスでつくられた本物は凹凸がくっきりしています。
偽物は凹凸が浅いため、輪郭がぼやけているのが分かります。
周囲のギザギザ
「馬の歯」と呼ばれる周囲のギザギザが、本物は等間隔で同じ大きさで刻まれています。
偽物はギザギザが小さかったり、ないものまであるのです。
裏面の龍
本物は、裏面の龍のウロコや顔がくっきり見えます。
偽物は細部まで表現できていません。不鮮明です。
龍の周りの点
本物は、龍の周りに点が等間隔で並んでいます。
偽物だと点の大きさや間隔がまちまちなのが分かります。
側面
続いては側面を確認します。
本物は端まで溝がなく、正面から見ると丸みを帯びています。
偽物は丸みがなく、溝が端から端まで伸びています。
旭日の縦ライン
本物は、旭日の中心部分に縦のラインが入っていますが、偽物にはありません。
もし旧1円銀貨をお持ちでしたら、ルーペで隅々までチェックしてみてください。
真贋については、下記の記事でさらに詳しく解説しています。
判断が難しい場合は、お気軽にアンティーリンクにご連絡ください。
保存状態の分類について
アンティーリンクのホームページ上で買取金額を調べていると、「未使用品」や「美品」といった名称がよく目にされると思います。
これは保存状態のレベルを表現していて、どれに値するかで価値が変わってきます。
ここでは、それぞれの目安になる保存状態をご紹介します。
お手持ちの銀貨はどのようなレベルの状態か、一度確かめてみてはいかがでしょうか。
未使用 | 硬貨製造時の未使用状態の色がはっきりと残った状態のものをいいます。 硬貨の模様に摩耗がないことが条件となります。 |
---|---|
準未使用 | 極わずかではありますが流通におけるキズなどが見受けられるもので、それ以外は未使用に近い状態のものを「準未使用品」と分類されます。 |
極美品 | 模様がはっきりと残っていれば、少しの摩耗のみ認められる状態のことを「極美品」といいます。 |
美品 | 摩耗が多少あっても、全体的に模様が判別できる状態であれば「美品」といえます。 ただし、キズや摩耗はある程度見受けられる状態のレベルです。 |
並品 | 硬貨の種類は明確に判別できるものの、硬貨製造時の輝きはなく、キズや摩耗、サビなどが多く見られるものを「並品」といいます。 |
並品以下 | 「並品」と呼ばれる分類の硬貨より、さらに状態が悪いレベルのものを指します。 |
保存状態の分類による買取金額の一例
ここでは、保存状態の違いによって、どのくらい買取金額が変わるか、一例として旧1円銀貨でご紹介します。
大きな違いが出てしまうので、売る時のことを考えて銀貨は丁寧に保管しましょう。
未使用 | 準未使用 | 極美品 | 美品 | 並品 | 劣品以下 |
---|---|---|---|---|---|
50,000円 |
40,000円 |
35,000円 |
25,000円 |
17,000円 |
17,000円以下(程度に応じて) |
旧1円銀貨を含む近代銀貨の買取価格一覧表もあわせてご確認ください。
旧1円銀貨を高く売りたい!と考えている方へ
「売却するには、どうしたらいいのか分からない」そんな悩みをお持ちの方の解決となる、買取に出す時の方法をご紹介します。また、どうしたら高く買い取ってもらえるかもお伝えします。ぜひ参考にしてください。
銀行、郵便局で交換・換金は可能?
郵便局は✖️
旧1円銀貨などの硬貨は、郵便局で交換したり、換金することはできません。
しかし、ゆうちょ口座への入金はできます。
硬貨と郵貯の通帳を持って窓口へ行き、入金票を記入すれば手続きできます。
50枚までは無料ですが、51枚以上になると手数料550円がかかります。
銀行は⚪︎
銀行に持っていけば、換金はしてもらえます。
しかし、額面通りの価値にしかなりませんのでご注意ください。
メルカリ、ヤフオクで販売する
希少価値の高い旧1円銀貨などの場合は、メルカリやヤフオクに出品することで高い値段で換金できる場合があるのでおすすめです。
ヤフオクではコレクターによる競りが行われるので、思わぬ高値がつくかもしれません。
メルカリでは自分で価格設定できるのがメリットです。
適正な価格を設定するには、銀相場などのチェックは必ず行いましょう。
スマホで簡単に出品できるのも魅力だと思います。
買取業者に買い取ってもらう
価値のある古銭を売るのなら、額面よりも高値で査定する可能性のある古銭買取業者がおすすめです。
古銭専門の鑑定士がいるところなら、厳正な査定を行ってもらえるので適正な価格を提示してもらえるでしょう。
大量にある場合でも、買い取ってもらえるため、安心です。
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アンティーリンクでは、LINEで画像を送っていただくだけで最新の相場を熟知したプロが無料で査定します。
買取価格は日々相場に合わせて決めていますので、相場が上がると買取金額も上がります。
買取をご希望の方は、ぜひアンティーリンクにご相談ください。
少しでも高く売るための注意点
旧1円銀貨は、市場でも人気のある硬貨の一つです。
そのため、購入や買取のお申し込みが弊社にも数多く寄せられています。
ここでは、買取価格をアップさせるコツなどをご紹介しますので、旧1円銀貨を高く売りたいとお考えの方は必見です!
正しく保管する
素手で触ると皮脂が付着し、酸化して保存状態が悪くなる可能性があるからです。手袋の着用をおすすめします。また、空気に触れても酸化してしまう場合があるので、専用のケースやファイルに入れて保管しましょう。
ジップロックなどに入れておくのもおすすめです。保管場所は湿気がこもらない風通しの良いところにしましょう。
洗ったり磨いたりしない
そのようなことをすると、後から人が手を加えたものとされて価値が落ちるからです。古銭は、発行当時の状態をそのまま保っていることに価値があるのです。
買取までの手順
アンティーリンクでは、お客様がいつでもお気軽に査定のお申し込みができるように、アプリ、電話、メールで買取のご相談を承っております。
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