旧1円銀貨 本物と偽物の見分け方

こちらの記事では旧1円銀貨の真贋について解説していきます。
前半部分では本物と偽物の主な違い、後半では色々な偽物を紹介します。

これを読めば、市場に出回っている旧1円銀貨の本物と偽物を見分けられると思います。
旧1円銀貨の真贋を判断する上で、参考になれば幸いです。

[監修/執筆:飛田 圭介

 

本物と偽物の見分け方

旧1円銀貨の真贋を見抜くには以下を確認します。

 1.重さを量る。

 2.デザインや色味を見る。

 3.側面(エッジ)を見る。

重さを量ればほとんどの偽物は分かります。
本物の重さは26.96gですので、製造時の誤差と流通による摩耗を考えると

26.86~26.96gが本物の基準となります。

※あくまで指標の一つであり、重さがこの範囲に収まらない物は全て偽物というわけではありません。

 

重さで比較する

実際に本物と偽物の重さを比較してみましょう。
まずは本物の重さを量ります。

摩耗により少し軽くなっていますが、本物の基準と近い重さとなります。

次に偽物6枚の重さです。

極端に軽いか、重いものが多くなっています。
このように、重さを量るだけで本物か偽物かを概ね区別することができます。

 

デザインを見る

重さが本物の基準を満たしていましたら、次はデザインを見てましょう。

赤い丸印のある植物の葉脈が描かれている部分は、
細やかなデザインとなっています。
プレスで作られているため、凹凸もくっきりとしています。

 

偽物の葉脈は凹凸が浅いため、輪郭が少しぼやけて見えます。

後述の偽物の紹介で拡大写真も掲載していますので、
もっとよく見たいという方は確認してみてください。

 

周囲のギザギザは馬の歯と呼ばれ、
本物と偽物を見分ける際の参考になります。
等間隔、そして同じ大きさでギザギザが刻まれています。

 

偽物は全体的にギザギザが小さく、右側にいたってはギザギザがありません。

 

裏面には竜が描かれており、ウロコや顔がくっきりとしているのが特徴です。

 

偽物は竜のウロコや顔が不鮮明なものが多いです。

 

竜の周りには点が打たれており、等間隔で並んでいます。

 

偽物は点の大きさや間隔がまちまちであったり、

写真のように点が抜けているものまであります。

 

本物の側面は綺麗なギザギザになっています。

 

偽物も一見、本物と遜色がありませんが、端から端まで溝が彫られています。

正面から見比べてみると、違いが明らかです。

本物は端まで溝がないので正面からは丸みを帯びて見えるのに対し、

偽物は正面からでもギザギザが見えてしまっています。

ここまでに書いたポイントを確認して頂けば、1円銀貨の真贋を見抜くことができると思います。

 

偽物の紹介

以下の6枚の偽物について、どこが本物と違うのか解説していきます。

Aから順番に確認していきましょう。

 

本物は旭日の中心部分に縦のラインが入っていますが、Aにはありません。

また、葉脈もつるつるとしていて不鮮明です。

裏の竜もつるつるとしていて、偽物であることは一目瞭然です。

側面の溝も少し歪んでいますね。

 

次はBです。

馬の歯の作りが雑になっており、溝の間隔もバラバラです。

Aと同様に、裏の竜はつるつるとしています。

側面には大きな差異は見られませんでした。

 

続いてはCです。

凹凸が浅いため、葉脈の輪郭がぼやけています。

裏の竜はもはや別物ですね。

側面の溝が浅く、本物と比べるとバランスが悪く見えます。

 

Dは表面に少しざらつきがあり、光り方もギラギラしています。

葉脈の輪郭が少し丸みを帯びています。

竜の顔に注目すると、目が離れすぎていることが分かります。

側面には縦にラインが入っており、鋳造であることが見て取れます。

 

Eは色味からも偽物と分かりますが、デザインも確認していきましょう。

葉脈には大きな差異は見られません。

竜もよくできていますが、周囲の点が抜けている箇所があります。

側面はギザギザが端から端まで掘られています。

 

最後にFです。

葉脈に大きな差異は見られません。

偽物は凹凸が浅いため、竜のウロコが摩耗によりなくなっています。

側面の溝は本物と比べ、少し広いです。

以上のように、重さだけでなく見た目などからも真贋を見抜くことができます。

最後に

旧1円銀貨の真贋について、いかがでしたでしょうか。

偽物はルーペで隅々まで確認すると、何かしらの違和感があることが多いです。
重さだけで真贋を決めつけることなく、まずは細部まで見てみましょう。

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また旧1円銀貨には、いくつかの種類が存在します。その分類については、こちらの記事でお読みいただけます!

旧1円銀貨の後に発行された新一円銀貨については、こちらで特集しています。