一分金は何種類ある?種類ごとの特徴と見分け方を写真付きで解説

四角い金ピカの物が祖父の家から出てきたんです。分一って書いてありました。

それは一分判金と言う古銭ですね。一分金とも呼ばれています。

これも古銭なんですね。どんな種類があるんですか?

では今回は、一分判金の種類や見分け方について解説しますね。
目次
一分判金(一分金)とはどんな古銭?
一分判金(一分金)は、江戸時代に使われていた金貨の一種です。
正式名称は「一分判金」ですが「一分金」とよく呼ばれています。
基本的には長方形の短冊形をしていて、一番長い辺でも2cmを越えない小さな貨幣です。
※一分丸い形をしているものもございます
表面には上下に「桐紋」が彫られ、中央には額面の「一分」の字も刻まれています。
裏面には金貨の鋳造を仕切っていた「光次」の署名と、サイン代わりの「花押」も添えられています。
一分判金の種類一覧
一分金は、製造された年代によってデザインが変わります。
金の含有量や製造枚数にも差があります。

一分金はどのくらい種類があるんですか?

一分金の種類は10以上ございます。以下で一分金の種類を画像付きで解説していきます。一分金をお持ちの方は是非自分の持っている種類を確認してみてください
丸一分判(円歩金)
初めて一分金として製造されたのは、西洋金貨のような丸い形のものでした。その形から「丸一分判」もしくは「円歩金」と呼ばれます。
表面の中心部に大きく桐紋をあしらい、さらにそれを囲むように5つの桐紋が刻まれています。
裏面には「光次」の花押と、こちらも5つの桐紋が打たれたデザインです。
日本ではあとにも先にも円形の金貨はほとんどなく、現代の記念金貨ぐらいのものです。
そのため、非常に珍しい古銭として扱われています。
ちなみに、「太閤円歩判金」という呼び名もよく使われますが、太閤秀吉との関係性はないという説もあがっているそうです。
- 重さ: 4.5g
- 品位: 金843/その他157
- 直径: (約)約1.9cm
額一分判金
これ以降に作られる一分金に近い形ですね。
表面には額面の「壹分」と刻まれていて、裏面には「光次」の極印が打たれています。あまり飾りのような模様はなく、非常にシンプルなデザインなのが逆に個性的です。
額一分判も「大坂一分金」という呼び名がありましたが、こちらも秀吉と関連がなかったことが疑われています。
- 重さ: 4.5g
- 品位: 金843/その他157
- 寸法: (約)縦1.6×横1.0cm
慶長一分判金
下部にも桐紋があり、このデザインは一分金のスタンダードとして継続していきます。「光次」の極印が大きく打たれているほうが裏面です。慶長一分判は、長らく使用されるうちに摩耗してしまったり、壊れてしまったものを修理していました。修正の際に、裏面の右上もしくは左上に「本」の字を刻み込んだのです。この「本」の字が片方にあると「片本」、双方にあると「両本」に分類されます。
両本は数が少ないこともあり、非常に高値で取引されています。
- 重さ: 4.5g
- 品位: 金843/その他157
元禄一分判金
1695年(元禄8年)、品位を変更した小判を製造するにあたり、一分金も改鋳が必要になりました。
重さをほぼ変えることなく、金の含有量を大きく減らして作ったのが「元禄一分金」です。
そのせいで市民からの評判は悪く、20年もせずに改鋳されてしまうこととなります。
表面上下の扇枠の桐紋と、中央に額面の「一分」の文字がある点は変わりません。
裏面も「光次」の極印は同じですが、右上に時代を表す「元」の字が打たれています。
そのことから「元字一分判」と呼ばれることもあります。
元の字は、最後の払いの1画が短い「短元」と長い「長元」の2種類があり、残存する数は「短元」の方が少ないです。
- 重さ: 4.46g
- 品位: 金564/銀436
宝永一分判金
銀の量を減らして重さを軽くすることによって、金の含有量が相対的に上がっています。
金の含有量が高くなったことで見た目はとても美しく仕上がりました。小型化されたことで使い勝手もよくなり、市民からの人気も高かったようです。デザインもそのまま引き継がれ、裏面の時代印は「乾」の字が使われました。
そのため、「乾字金(けんじきん)」とも呼ばれています。
- 重さ: 2.23g
- 品位: 金834/銀166
正徳一分判金
品位を落とすことなく大きさを戻したことにより、金の使用量はかなり増えました。
金貨としての質は決して低くないのですが、慶長一分金には劣っています。そのことが響いたのか、民衆からの支持率は今ひとつだったようです。
さらに、金の使用量を増やしたことで製造枚数が少なくなり、貨幣不足も巻き起こしました。裏面に時代印が打たれていませんが、「光次」の「光」の6画目と「次」の4画目が重なる「重光次」で見分けられます。
- 重さ: 4.46g
- 品位: 金857/銀143
享保一分判金
重さを微調整する形で金の品位を微増させ、慶長金と同等にしたものです。
しかし、新たな金の産出量は減っており、古い金貨を回収して吹き替えながら作っていました。古い貨幣を新しい貨幣に変えていただけなので、流通量を増加させる計画としてはあまり成果は得られませんでした。
享保一分金は「光次」の「光」の6画目と「次」の4画目が離れた「離光次」になっています。
- 重さ: 4.4g
- 品位: 金861/銀139
元文一分判金
品位を低くすると民衆からの評価も落ちることは、元禄一分金で証明済みです。
ですが、当時の最優先事項は貨幣の流通を増やすことだったため、品位を下げるしかありませんでした。表面は変わらず、扇枠の桐紋が上下にあり、中央には横書きの「一分」の文字のみです。
裏面は大きく「光次」の極印が打たれ、右上の時代印には「文」の字が打たれています。「文」の字が楷書体であることから、「真文一分判」とも呼ばれます。
- 重さ: 3.25g
- 品位: 金653/銀347
文政一分判金
1819年(文政2年)年からは、さらに金の含有量を減らした「文政一分金」に切り替わりました。
当然のことながら民衆からの評判は悪く、古い一分金との交換をしぶる人も多かったようです。
元文一分金とデザインはほぼ変わらないものの、裏面の時代印に違いがあります。
元文は「文」が楷書体でしたが、文政一分金では草書体が使われました。そのため、「草文一分判」と呼ばれています。
- 重さ: 3.27g
- 品位: 金560/銀440
天保一分判金
1837年(天保8年)の改鋳で作られた「天保一分金」は、品位が微増しています。
しかし、重さが減っているので金の使用量を増やしたわけではありません。
含有量としては微増であっても、金の使用量は減っているのです。
表面は上下に扇枠の桐紋、中央には横書きの「一分」の文字が彫られています。
裏面は「光次」の極印と、右上に時代を示す「保」の字が打たれています。
そのことから「保字一分判」とも呼ばれる金貨です。
- 重さ: 2.8g
- 品位: 金568/銀432
安政一分判金
1859年(安政6年)に日本政府は、海外との流通を想定した「安政一分金」を発行しました。安政一分金には、「分」の字の二画目が”止まっているか”、”はらっているか”の2種類があり、止まっていたら「トメ分」、はらっていたら「ハネ分」と呼ばれています。
国内の金銀が海外に流出するのを防ぐため、貴金属の含有量を外貨に合わせる計画でした。
しかし、一緒に作られた安政二朱銀がうまく流通せず、安政一分金もお役御免となってしまいます。
そのせいで製造された枚数が少なく、一分金の中では希少な種類です。
表面のデザインは上下に桐紋、中央に横書きの「一分」はこれまでと同一です。
裏面は「光次」の極印と、時代印「政」と同音で画数の少ない「正」の字が使われています。
そのため「正字一分判」とも呼ばれます。
- 重さ: 2.24g
- 品位: 金570/銀430
万延一分判金
そのために金貨の大幅な小型化を図り「万延一分金」が誕生します。直近の安政一分金と比べても重さは半分以下になっており、かなり思い切った小型化です。
しかし、これぐらい踏み切らないといけないほど、外貨との差は大きかったのです。表面の上に扇柄桐紋、下に桐紋、中央に横書きの「一分」のデザインはこれまで通りです。
裏面も「光次」の極印は変わりませんが、時代印は使われませんでした。ですが、見比べるまでもなく大きさで判別は可能です。
時代印がないため、別名としては「新一分判」の名前が使われています。
- 重さ: 0.82g
- 品位: 金574/銀426
佐渡一分判金
享保一分金の中には、金山がある佐渡で作られたものがあります。
佐渡で製造された一分金には、裏の時代印に「佐」の字が使われました。
製造期間は享保2年~9年の短い期間だったと言われており、実際の残存数も少ないです。
つまり一分金の中でもプレミア価値が高い種類となっています。
- 重さ: 4.48g
- 品位: 金861/銀139
甲州一分金
甲州一分金は、武田家が治める甲州で使われていた領国貨幣です。
幕府が発行したものではありませんが、江戸末期まで流通が許されていた特別な金貨でした。
というのも、徳川家康が慶長の幣制を定める際、甲州の幣制を参考にしたそうです。
つまり一分金の元になった貨幣であり、慶長の幣制ができたあとも同等の貨幣として扱われ続けました。
表には、「壱」、「分」、「松木」の文字と、左上にあるのは「五三桐紋」です。
裏は上部に「へ甲」が刻まれ、中央や下部には「安」、「定」、「重」といった文字が打ってあります。
裏が無地だと「無背」と呼ばれ、背面のデザインによって価格も変わります。
- 重さ: 3.67g
二分金、一分金、二朱金などの買取価格一覧もご確認ください。
時代印以外からも分かる一分金の見分け方
ここまで、一分金の種類を一気に紹介してきました。
次は、お手元の一分金を見分けるポイントを解説します。
基本的には、裏面の時代印から判別可能です。
ですが、それだけでは分からない種類もあるので分かりやすくまとめていきます。
円歩金、甲州金は表のデザインが違う
一分金の中には丸い金貨が2つあります。
「円歩金」と「甲州金」です。
「円歩金」は表に大小合わせて6つの桐紋が使われ、「甲州金」は五三桐紋や文字が使われています。

デザインが大きく違うため、見分けるのは簡単です。
正徳一分金の見分け方
時代印が使われていない一分金は「慶長」、「正徳」、「享保」の3種です。
このうち、「正徳一分金」のみ裏面の「光次」の字に特徴があります。
それは、「光」の6画目と「次」の4画目が重なる「重光次」であることです。
つまり、時代印が無く重光次のものは「正徳一分金」と断定できます。
慶長一分金の見分け方
残るのが「慶長」と「享保」です。
どちらも時代印がなく「離光次」であるため、判別は非常に困難です。
しかし慶長一分金には判別できるポイントが2つあるため、それをご紹介します。
ポイント1
まず1つ目が、裏面に「本」の字が刻まれているものです。
これは慶長一分金にしかない修理の証なので、慶長と断定できます。
「光」の字の左上と右上にそれぞれ「夲(本)」が刻印されています。
このように、左上と右上にそれぞれ刻印があるものは「両本」、片一方だけのものは「片本」と呼ばれます。
ポイント2
2つ目は、表面の「一分」のうち「一」の文字に注目します。
後期の慶長一分金は、「一」が外周の玉の位置まで伸びているんです。
なので、「一」が長く伸びていればこれも慶長と断定できます。
これら2つの特徴がない場合、「慶長」と「享保」を見分けるには経験則が必要です。

もし迷うことがあれば、プロの鑑定士の力を借りましょう。
一分金の偽物の見分け方
取引をするにあたっては、贋作だけは避けたいところです。
ここからは、一分金の偽物の見分け方を解説していきます。
重さをはかってみる
まずは、お手元の一分金の重さを計ってみましょう。
種類ごとの重さは以下の通りです。
- 丸一分判(円歩金):4.5g
- 額一分判金:4.5g
- 慶長一分判金:4.43g
- 元禄一分判金:4.46g
- 宝永一分判金:2.23g
- 正徳一分判金:4.46g
- 享保一分判金:4.4g
- 元文一分判金:3.25g
- 文政一分判金:3.27g
- 安政一分判金:2.24g
- 万延一分判金:0.82g
- 佐渡一分判金:4.4g
- 甲州一分金:不定

一分金も1枚1枚の重さと品位が一致するように作られています。なので、上記の重さから1g以上のズレがあれば偽物と言えます。金は重い金属なので、その他の金属を使うと明確に重さに違いがでるものです。
お手元の一分金の種類がはっきりしているなら、重さを比べてみましょう。
メッキではないか確認する

重さを巧妙にごまかしたとしても、素材の性質までは変えられません。
ですから、磁石を使うことで素材の確認ができるんです。一分金は金、銀のみで作られています。
この2つの金属は磁石に反応しませんから、当然一分金は反応しないはずですよね。ですが、安い金属を使って作られた偽物だった場合、磁石が反応してしまうんです。もし、磁石に付いたり引き寄せられるのであれば、確実に偽物と言えます。
一分金の種類ごとの買取価格を確認したい方へ
一分判金の種類・見分け方に関する解説は以上となります。
もし、記事を読んでも種類がわからない場合は、弊社のライン査定をご利用ください。
また、買取価格については、一分金の買取価格一覧ページをご確認ください。
TEL:☎03-6709-1306(営業時間 11:00~18:00)
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3丁目18−35 OKビル 501
【移転のお知らせ】2026年5月19日より下記住所へ移転いたします。
新住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋3丁目12−6 KYTビル 2階
※電話番号の変更はございません








































































