旧紙幣の交換方法を徹底解説!ゆうちょや郵便局、銀行での両替のポイント
手元にある旧紙幣を新しい紙幣に交換したいけれど、どこで、どうやって手続きをすればいいのか迷っていませんか?実は、旧札の交換にはいくつかの選択肢があり、それぞれの機関によって手続きの流れやルールが異なります。本記事では、ゆうちょ銀行や郵便局、一般の銀行、日本銀行での交換方法や手数料の有無、さらにATMで旧札が出てきた場合の対処法についてわかりやすくご紹介。旧紙幣をスムーズに新紙幣に変えるためのポイントを押さえ、手元のお金を安心して活用しましょう!
目次
まずは旧紙幣の種類一覧を確認しましょう
旧紙幣とは、明治時代から使われていて、今は発行されていないお札のことです。このお札の中には、今でもお金として使えるものがあります。日本銀行が2019年までに出したお札は全部で53種類あり、そのうちの22種類は、今でも書いてある金額の価値が保証されています。以下に全22種類の旧紙幣を一覧で表示します。
E号券
D号券
C号券
B号券
A号券
上記の紙幣が今も使用可能であることは財務省が認めています。
実際にはE号券の3種類だけは現在も発行されているのですが、2024年7月に始まった新紙幣が出回ったタイミングでE号券の発行は終了する予定です(2024~2025年頃)。
その他は発行停止になっていますが、額面通りの紙幣として使えます。しかし、コンビニやスーパーでの支払いや、銀行ATMへの入金は難しいというが実際のところです。
参考:2025年に旧札が使えなくなる!?いつまで旧紙幣が使えるのか予想してみた!
旧紙幣を新紙幣に交換・両替するには?
旧紙幣を新しいお札に変える方法は2つあります。1つ目は、窓口で交換してもらうこと。2つ目は、ATMなどで旧札を入金して、新しいお札として引き出すことです。
「旧紙幣が使えるとは分かっていても、お店で使うのはちょっと心配…」という場合もありますよね。そんなときは、銀行や郵便局で新しいお札に交換してもらうのが安心です。どんな旧紙幣でも、銀行の窓口に持っていけば交換してくれますよ。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行の通常業務には、貨幣の両替や交換は含まれていません。
そのため、窓口に持ち込んでも旧紙幣と現行紙幣の交換はできないんです。
ゆうちょ銀行で旧紙幣を交換するなら、ATMを利用しましょう。
ATMが認識できる旧紙幣であれば、入金後に引き出せば現行紙幣に変わります。
少々手間はかかりますが、どの銀行でも旧紙幣を額面通りの現行紙幣に変えることは可能ということです。
ただし、ATMへの預入れは2代前の紙幣までしか使えません。
2024年12月現在であればD号券(福沢諭吉10,000円札、新渡戸稲造5,000円札、2000円札、夏目漱石1,000円札)までです。
窓口で旧紙幣の両替をしてもらう際は、通常通り両替依頼書に枚数や金額を書き込むだけです。
口座を持っている銀行であれば手数料も安く済みます。ただし、ゆうちょ銀行だけ事情が違うので注意が必要です。
郵便局
郵便局では両替業務を行っていないので、旧札を新札に郵便局で変える両替方法としては、ゆうちょ銀行の口座に旧紙幣を入れた後、お金を引き出す際に、新しいお札を希望することになります。ただし、この場合、金種指定料金がかかることがあります。
金種指定料金とは:5,000円札以下のお札の種類や枚数を指定して引き出すときにかかる手数料です。具体的には、指定したお札の合計枚数が51枚以上の場合に料金が発生します。
料金の詳細:
- 指定したお札の合計が50枚以下:無料
- 51枚以上100枚以下:550円
- 101枚以上:825円
※1万円札のみを指定する場合は、枚数に関係なく無料です。
例:
- 5,000円札以下のお札を50枚以下指定:無料
- 5,000円札以下のお札を51枚以上100枚以下指定:550円
- 5,000円札以下のお札を101枚以上指定:825円
新しい1万円札を指定する場合は、何枚でも無料で引き出せます。しかし、5,000円札や1,000円札などを多く指定すると、上記の料金がかかるので注意が必要です。
詳しくは、ゆうちょ銀行の公式ウェブサイトでご確認ください。
一般の銀行
銀行にある両替機を使えば、古いお札を新しいお札に無料で交換できます。ただし、1~10枚までが無料の対象で、両替機が使えるのは平日の9:00~15:00です。
例えば、2万円分の古いお札を用意し、両替機にキャッシュカードとお札を入れ、欲しいお札の種類や枚数(例:1万円札×1枚、5千円札×1枚、千円札×5枚)を入力します。
もしくは、窓口で交換したい場合は、銀行員に「新札に両替したい」と伝えます。申請用紙を渡されるので、そこに欲しいお札の種類や枚数を書いて窓口に提出してください。
詳細は「○○銀行 両替機」で調べると確認できます。両替手数料は1~10枚なら口座がある場合無料ですが、11枚以上や口座がない場合は料金がかかることがあります(例:三菱UFJ銀行では11~500枚で770円)。
参考:旧紙幣・記念硬貨の入金が有料に!銀行別手数料をご紹介!
日本銀行
日本銀行では、昔使われていた古いお札(旧紙幣)を新しいお札(現行紙幣)に交換できます。この交換は、日本銀行の本店や全国の支店で行うことができ、手数料はかかりません。
ただし、交換はそのお札の額面(書かれている金額)と同じ金額でしかできません。もしそのお札にコレクターズアイテムとしての価値があったとしても、その分は反映されません。
汚れていたり破れているお札でも、日本銀行が決めた一定の条件を満たしていれば交換可能です。ただし、交換後に手に入るのは新しい紙幣で、同じ種類の古いお札には交換できません。
また、交換の対象になるお札の中には、古銭として価値が高くなっているものもあります。額面以上の価値がついている場合もあるので、古銭買取業者に査定を依頼することも一つの方法です。
日本銀行での交換手続き
- 事前予約が必要です
交換したいお札が20枚以下の場合、日本銀行の「引換受付サイト」で予約をします。20枚を超える場合は、行きたい日本銀行の本店や支店に直接連絡してください。 - 予約に必要な情報
– メールアドレス(予約の確認メールなどを受け取るため)
– 利用者ID(登録後、6か月間有効です) - 当日の流れ
予約した日時に、日本銀行の本店または支店を訪問してください。交換するのは現在流通している新しいお札で、両替は行いません。 - 注意点
– 交換は無料でできます。
– お札の額面通りの金額で交換します。プレミア価値はつきません。
– 大量に交換する場合、日程や枚数について相談が必要になる場合があります。
予約のスケジュール
毎月21日(21日が土日祝日の場合は次の平日)の午前10時から翌月分の予約受付が始まります。予約は各月1回しかできないので、事前の計画が大切です。また、交換手続きには時間がかかることがあるので、予約をしてから訪問することをおすすめします。
旧紙幣を新紙幣に交換・両替するときの手数料はいくら?
旧紙幣から新紙幣に交換や両替をする際、銀行ごとに異なる手数料がかかる場合があります。三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の4つの主要な銀行では、窓口や両替機の利用条件によって手数料が設定されています。それぞれの銀行の手数料体系を確認して、最適な方法で手続きを進めましょう。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行では、2023年10月2日から紙幣両替の手数料が変更されました。
窓口で1~10枚の両替をする場合、三菱UFJ銀行の口座を持っている人は無料ですが、口座を持っていない人は550円の手数料がかかります。
- 11~500枚の両替では770円
- 501枚以上になると500枚ごとに770円が追加されます。
両替機を使う場合には、
- キャッシュカードを利用すると1~10枚は無料
- 501~1,000枚は800円の手数料が必要です。
一方、専用カードを利用すると1~10枚は400円、501~1,000枚は同じく800円の手数料がかかります。
また、2025年4月28日からは旧紙幣や記念硬貨を入金する際の手数料も導入されます。100枚までの入金に対して770円の手数料が必要で、それを超える場合は100枚ごとに770円が追加されます。両替や入金の際は、これらの手数料を考慮する必要があります。
※手数料が変更されている場合がございますので、ご訪問前に銀行窓口へお問い合わせください。
みずほ銀行
みずほ銀行の紙幣両替手数料は、窓口と両替機で異なります。
窓口での両替
- 1~10枚の両替では、口座を持っている方は1日1回まで無料で利用できます。口座を持っていない方は、同じ枚数で550円の手数料がかかります。
- 11~500枚の両替には、550円の手数料が必要です。
- 501枚以上の両替では、最初の500枚までが1,320円で、以降500枚ごとに660円が追加されます。
両替機での両替
- キャッシュカードを使用する場合、1~10枚の両替は無料で利用できます。ただし、11枚以上の両替はキャッシュカードでは利用できません。
- 両替機利用カードを使用する場合、1回目の1~10枚の両替は無料ですが、2回目以降は300円の手数料がかかります。11~500枚の両替には400円、501~1,000枚の両替には800円の手数料が必要です。
なお、11枚以上の両替を行う際には、両替機利用カードが必要となります。
※手数料が変更となっている可能性がありますので、事前にお近くの銀行窓口にご確認ください。
三井住友銀行
三井住友銀行の紙幣両替手数料は、窓口と両替機で異なります。
窓口での両替
- 1~30枚:三井住友銀行に口座を持つお客さまは無料、それ以外のお客さまは324円の手数料がかかります。
- 31~100枚:手数料は324円です。
- 101~500枚:手数料は432円です。
- 501~1,000枚:500枚ごとに432円の手数料が加算されます。
両替機での両替
- 1~500枚:1日1回目は無料、2回目以降は200円の手数料がかかります。
- 501~1,000枚:手数料は400円です。
両替機を利用する際は、三井住友銀行のキャッシュカードまたは両替機専用カードが必要です。また、新札への両替の場合も同様の手数料が適用されます。
※手数料が変更されている場合もございますので、訪問前に必ず銀行窓口までご連絡ください。
りそな銀行
りそな銀行では、2022年10月3日から紙幣の両替手数料が変更されました。
窓口での両替
- 1~10枚:りそなグループ(りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行)の通帳やキャッシュカードを提示すると、1日1回10枚まで無料です。提示がない場合は、手数料として550円がかかります。
- 11~500枚:手数料は770円です。
- 501~1,000枚:手数料は1,540円で、以降500枚ごとに770円が追加されます。
両替機での両替
- 1~500枚:りそなグループのキャッシュカードや両替機専用カードを使用すると、1日1回10枚まで無料です。それ以上の枚数や2回目以降の利用では、手数料として400円がかかります。
- 501~1,000枚:手数料は800円です。
これらの手数料はすべて税込み価格です。
なお、窓口での両替に関しては、りそなグループの通帳やキャッシュカードを提示しても無料での取り扱いは終了しています。
※手数料に変更がある場合もございますので、事前に窓口へお問い合わせいただきますようお願いいたします。
旧1万円札を新紙幣に交換する前に確認しておきたいこと
旧1万円札を新紙幣に銀行や郵便局で交換すると額面通りに換金となってしまいますので、その前にそれぞれどんな特徴のものが、いくらくらいの取引相場なのか確認しておきましょう。
福沢諭吉1万円札
福沢諭吉の1万円札はエラー紙幣も数多く確認されています。また、発行時期によって番号の色が異なるのですが、その色によって価値が異なる場合もあるので要チェックです。
特徴 | 取引相場 |
---|---|
茶番・裏写りエラー |
480,000~850,000円 |
茶番・1桁・7ゾロ目 |
200,000~500,000円 |
見本券 |
100,000~250,000円 |
ホログラムエラー |
80,000~180,000円 |
黒番・1桁・AA券 |
35,000~160,000円 |
茶番・2桁・印刷ズレエラー |
15,000~60,000円 |
黒番・1桁・000001 |
15,000~60,000円 |
参考:昔の1万円札の価値は?
聖徳太子1万円札
聖徳太子の1万円札は、紙幣の記番号の最初のアルファベットが1桁か2桁かで価値が異なります。また、アルファベットがすべてAだと高い価値が付けられます。
特徴 | 取引相場 |
---|---|
1桁・AA券 |
330,000~770,000円 |
見本券 |
160,000~400,000円 |
1桁・600000 |
25,000~120,000円 |
2桁・000001 |
30,000~70,000円 |
参考:聖徳太子一万円札の価値
旧5千円札を新紙幣に交換する前に確認しておきたいこと
旧5000円札を銀行や郵便局で新しいお札に交換すると、元の金額と同じだけの金額にしかなりません。交換する前に、そのお札の特徴や取引相場がどのくらいかを確認してみましょう。
特徴 | 取引相場 |
---|---|
樋口一葉・茶番・1桁・AA券・8ゾロ目 |
80,000~600,000円 |
聖徳太子・1桁・AA券 |
70,000~500,000円 |
新渡戸・茶番・2桁・6ゾロ目 |
10,000~77,000円 |
樋口一葉・茶番・1桁・AA券 |
10,000~100,000円 |
聖徳太子・2桁・1ゾロ目 |
9,000~60,000円 |
新渡戸・黒番・1桁・8ゾロ目 |
6,000~45,000円 |
5千円札は比較的新しく発行されたということもあってかあまりエラー紙幣が確認されていません。ただ、他の紙幣と同様で、記番号の色やアルファベットの数によって価格が上下することになります。
旧1000円札を新紙幣に交換する前に確認しておきたいこと
旧1000円札をそのまま銀行や郵便局で新しいお金に変えると、額面通りの金額しかもらえません。交換の前に、その紙幣がどのくらいの価値で取引されているかを調べてみるのがオススメです。
特徴 | 取引相場 |
---|---|
伊藤博文・紺番・2桁・6ゾロ目 |
1,500~5,000円 |
夏目・茶番・2桁・2ゾロ目 |
1,500~5,000円 |
野口・1桁・AA券 |
3,000~22,000円 |
聖徳太子・AA-A券 |
3,000~28,000円 |
夏目・茶番・1桁・階段 |
2,500~20,000円 |
聖徳太子・AA券 |
10,000~70,000円 |
参考:レアなお札を発見!エラー紙幣の事例や価格相場、見分け方
旧100円札を新紙幣に交換する前に確認しておきたいこと
旧100円札を銀行や郵便局で両替すると、元の金額でしか受け取れません。その前に、その紙幣にどんな特徴があり、どのくらいの値段で取引されているかをチェックしましょう。
特徴 | 取引相場 |
---|---|
聖徳太子・4次・小田原 |
800~5,600円 |
板垣退助・最初期 |
900~6,000円 |
聖徳太子・2次・補刷券 |
1,000~7,000円 |
聖徳太子・3次・後期 |
2,000~17,000円 |
旧50円札を新紙幣に交換する前に確認しておきたいこと
旧50円札を新しい紙幣に交換するだけでは、もとの金額分しか得られません。交換する前に、そのお札の特徴や取引されている相場をきちんと調べておくことが大事です。
特徴 | 取引相場 |
---|---|
AA券 |
3,000~22,000円 |
1ゾロ目 |
10,000~95,000円 |
参考:50円札の価値と種類一覧
旧紙幣をそのまま交換するのは損!?賢い使い方とは
旧紙幣をそのままの金額で新しいお金に両替すると、損をすることが多いって知っていましたか?
実は、旧紙幣はそのまま使うよりも、”売った方が得になる”ことがよくあるんです。
たとえば、古銭買取専門店アンティーリンクの買取実績ですが、聖徳太子の旧紙幣をご覧いただくと、このように額面を大幅に超える額での買取となります。
もちろん、普通の旧紙幣ではなく、珍しい特徴がある旧紙幣の場合ですが、それを銀行などでそのままの金額で交換してしまうのは、ちょっともったいないですよね。
また、旧紙幣の中には、特別な特徴がなくても、その紙幣自体が珍しいものだと、交換する金額よりも高い値段で買い取りさせていただいております。
なにか古銭や旧紙幣の買取に関してご相談あればぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。