

重さ: 17.81g
品位: 金564/銀436
130万円(税込)
100万円(税込)
重さ: 17.81g
品位: 金564/銀436
実家の蔵から”元”と書かれた小判が見つかったんですが、これは高く売れますか?
それなら元禄小判金ですね。美品なら100万円を超える種類です。
そんなに高いんですか! もしかして人気のある小判だったんでしょうか?
高価な貨幣ではありますが、あまり人気はありませんでした。今回は、元禄小判金がどんな貨幣なのか解説していきましょう。
目次
元禄小判金は、1695年(元禄8年)に江戸幕府によって発行された金貨で、元禄期の貨幣改鋳政策の一環として鋳造されました。
表面に刻まれている横縞模様は「ござ目」と呼ばれます。
たがねという道具を使って手作業で刻んでいたため、多少の不揃いがみられます。
表面の上には「扇形の桐紋」と、額面を示す「壹两」の極印が打たれています。
「扇形の桐紋」は下にもあり、その近くに打たれている花押(サイン)は製造責任者である「後藤光次」のものです。
そして、中央左には製造年代を意味する「時代印」として「元」の字があります。
この裏面の時代印が元禄小判金の最大の特徴です。
元禄小判金の基本情報をまとめました。
元禄の改鋳は、江戸幕府が元禄8年(1695年)に開始した大規模な貨幣の作り替え(改鋳)です。
古い金銀貨を回収し、品位(含まれる金や銀の割合)を変更して新しい貨幣を発行しました。
銭貨もその後に増鋳されました。
時期 | 公定相場 |
---|---|
元禄8年 | 金1両 = 銀60匁 |
元禄10年以降 | 金1両 = 銭四貫文(4,000文) |
※従来の金1両=銀50匁(慶長14年)からの変更で、市場実勢に合わせた調整でした。
元禄の改鋳は、幕府が財政再建と貨幣流通の安定を図るために行った重要な政策でした。
これにより、金銀貨の品位が大きく下げられ、市場に応じた交換比率が導入されました。
元禄の改鋳は、江戸時代の貨幣政策において大きな転換点となりました。
1695年
【 元禄の改鋳 】
金貨・銀貨の質を落として貨幣の数量を増やし、幕府の財政難を切りぬけようとしましたが、物価が上がって人々を苦しめる結果となりました。
元禄小判金には、買取価格がアップする手変わりがいくつかあります。
それは「短元」および「偶然大吉」と呼ばれるものです。
それぞれの特徴を解説していきます。
製造元が限られているだけに製造枚数は少量です。
そのため、希少な種類として買取価格が高額です。
元禄小判金の大半は「長元」であり、「短元」よりも安い買取価格です。
元禄小判金の頃は、まだ験極印の組み合わせに注目している人が少なく、幕府も意図して作ってはいませんでした。
そのため、元禄の大吉はたまたまできた「偶然大吉」と呼ばれます。
後々の小判では、褒賞品や贈答品として意図的に大吉を作る「献上大吉」が主流になりました。
元禄小判金は金の含有量が少ないために、当時は価値が低く見積もられました。
しかし、額面としては非常に高価な貨幣なのは変わらないため偽物も作られていました。
取引をするにあたっては、偽物の見分け方を知っておく必要があります。
小判の偽物を見分けるには以下の方法がおすすめです。
では、それぞれどのように調べるのか解説していきます。
古銭の真贋を見分けるには、重さを調べるのがおすすめです。
小判は重さと金の量がしっかりと定めて作られています。
ですから、重量計測で偽物を判別可能です。
本物の元禄小判金の重さは17.81gに決められています。
これより1g以上の誤差があれば重くても軽くても偽物です。
もし、重さが合わなかった場合は他の小判の重さとも比べてみてください。
偽物ではなく、ほかの時代の小判である可能性があります。
粗悪な偽物だと極印の数が多かったり不足していることがあります。
元禄小判金の極印の数は表に4つ、裏にも4つです。
極印の数が違う場合は偽物のおそれがあります。
小判はほぼ金と銀のみで作られている貨幣です。
金も銀も磁石とは反応しない金属のため、小判も磁石には無反応です。
ですが、偽物は鉄やニッケルのような金属を使って製造コストを押さえています。
そのせいで、磁石に反応してしまいます。
つまり、磁石を近づけて反応が無ければ本物。
磁石に反応するようであれば、異なる素材を使った偽物とわかります。
元禄小判を高く売るためには、価値を下げないようにすることが重要です。
古銭を傷付けるような行為や、状態を劣化させる保管方法は避けましょう。
取引に慣れた人であれば、小さな傷も違和感も見逃しません。
買取価格を下げないためにも以下のポイントに注意してください。
それぞれ、詳しく解説していきます。
古銭は状態が良いものほど買取価格は上がります。
ですが、見た目を良くするために古銭を磨くと逆に価値を下げてしまいます。
古銭の価値は見た目の綺麗さではなく、製造時の状態が残っているかどうかで判断されます。
ですから、古銭は磨くことによって不自然な加工品となり、価値が下がってしまうんです。
古銭鑑定に慣れた人であれば、磨きの痕跡は必ず判別できます。
確実に買取価格を下げられてしまうので磨きは厳禁です。
金貨の素材確認のために試金石を使う方がいますが、これも絶対にやめましょう。
試金石は金より硬い金属で、金を削ることでメッキかどうかを調べられます。
その過程で必ず金貨に傷を付けないといけません。
傷跡が見つかればもちろん買取価格は下がります。
試金石の傷跡も見る人が見ればすぐにわかります。
素材の確認をどうしてもしたい場合は測定器を使いましょう。
古銭の状態を悪化させる原因のひとつが酸化です。
酸素に触れるだけで酸化は進行します。
なので、できるだけ空気に触れない保存方法が望ましいです。
もし、最初から桐箱などの専用の箱に入っているなら、そのまま箱にしまっておいてください。
箱が無い場合は、小判が折れないように厚紙等で挟みこんで補強し、ファイルや袋に入れてしっかりと口を閉じておいてください。
あとは、湿気を避けるために通気の良い暗所に保管するのがおすすめです。
元禄小判を高く売るためには、どこで売るのかも重要です。
高額な小判を取引するのであれば、以下のような方法があります。
ですが、落札価格に応じて手数料が上がる点には注意が必要です。
ヤフオクであれば、最低でも落札価格の8.8%が差し引かれます。
100万円の商品であれば8万8千円にもなりますから、かなりもったいない気がしてしまいますね。
手数料を差し引いた金額で考えると、相場以下の儲けにしかならないケースも少なくありません。
フリマアプリはリーズナブルに商品を手に入れたいユーザーが多いサービスです。
そのため、値引き交渉も頻繁に行われています。
そういったサービスの性質上、100万円を超えるような買い物は頻繁には行われません。
ですから、今回解説した小判のような高額古銭はなかなか買い手がつかないのです。
気長に待つことができる人、値引き交渉に対応可能な人にはおすすめです。
古銭を専門に扱う業者であれば、必ず古銭のプロの鑑定士が所属しています。
つまり、古銭専門の買取業者査定の精度が上がるんです。
取引の手間を省きたい、プロに任せたいという人におすすめです。
元禄小判金についての解説は以上となります。
江戸時代当時の評価は悪くとも、貴重な古銭かつ大型の金貨として現在の価値は高くなっています。
状態次第では買取価格が100万円を超える商品なので、リスキーな個人での取引は避けることをお勧めします。
トラブルを避けるためにも、まずは鑑定だけでもプロの鑑定士の力を借りてください。
弊社アンティーリンクでは、お手持ちの古銭の画像をLINEで送っていただくだけで無料の査定を実施します。
もし手元に売りたい古銭がございましたら、ぜひともアンティーリンクにご相談ください。
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