【2025年最新】10円玉の価値のある年号とレアなエラーコインを一覧で解説!

1万円以上の価値がある10円玉があることを知っていますか?
あなたの財布に入っている何気ない10円玉が、もしかすると非常に高い価値を持っているかもしれません。
この記事では、古銭の専門家が教える価値ある10円玉の見分け方から、高値で売るコツまで徹底解説します。
後悔する前に、この記事を見ながらあなたの10円玉をチェックしてみてください。
この記事でわかる事
- 価値の高い10円玉の年号と見分け方
- 価値のあるギザ10と価値がないギザ10の特徴
- 価値の高い10円玉を高く売却するコツ
- 古銭鑑定士
-
2012年、古銭買取専門店「アンティーリンク」を創業し、古銭の買取・販売を始める。
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
▶︎詳しいプロフィールはコチラ。
目次
10円玉の価値のある年号は昭和61年の”後期デザイン”
はじめに価値の高い10円玉の年号について結論を書くと、「昭和61年の後期に製造された10円玉」となります。
また、未使用品という条件付きであればギザ10(昭和26~33年)の価値も高くなります。
昭和26〜33年【ギザ10並品】:10〜100円
昭和26〜33年【ギザ10未使用】:2万円以上
昭和61年後期:1万円以上
※状態・年号で価格は異なります
・素材(品位):銅950/亜鉛40/錫10
・重さ:4.50グラム
・直径:23.5mm
それ以外の10円玉の価値は基本的に額面通りです。
というのも、10円玉はほとんどの年で億単位で発行されています。
そのため希少価値がほとんどつきません。
昭和61年後期の10円玉の見分け方
そもそも昭和61年「後期」とはどういうことなのでしょうか?
まずは前期と後期の違いを現した図を用意しましたので、見分け方を紹介します。
平等院鳳凰堂の左側と中央の階段に注目してください。
見るべきポイントは3箇所です。
①左側、上の屋根です。
前期のものは、屋根の先端がどことなく丸く鈍い感じ(鈍角)です。
後期のものは、屋根の先端が鋭くピンと尖っています(鋭角)。
②左側、下の屋根です。
前期のものは、二重の屋根に切れ目が入っているのがわかります。
後期のものは、屋根に切れ目がありません。それに、先が鋭くなっています。
③中央の階段部分です。
前期のものは、階段左右の縦線が上下で切れています。
後期のものは、縦線が上部とくっついています。
昭和61年後期をチェックするのに、一番分かりやすいのは階段部分です。
まずは階段部分をチェックし、該当したら屋根を確認してみましょう。
デザインの違いについては動画でも解説していますので、よければ合わせてご覧ください。
では何故このようなデザイン違いが存在するのでしょうか?
実は10円玉にはこういったデザイン違いは多く存在するのです。
しかし、基本的にデザインは年毎に変更されます。

つまり同じ年号でデザインが違うものは存在しないのです。
しかし、昭和26年から現在までの間に、たった1年だけ同じ年でデザイン違いの10円玉が存在するのです。
それが昭和61年の10円玉になります。
これは昭和61年の後期に製造トラブルが起き、誤って昭和62年から使う予定だったデザインで発行されてしまったためです。
※正確には昭和62年のプルーフ貨幣セット用のデザインがつかわれています。
そのため、数が非常に少なく、コレクターの間では高値で取引されています。
ちなみに通常の昭和61年の10円玉は額面以上の価値はつきませんので注意してください。
昭和26〜33年の通称ギザ十の価値は?
側面にギザギザのある10円玉、いわゆるギザ十について「これって価値はあるの?」と思われた方も多いと思います。
ギザ十は、かつてレアコインの代表のように言われていました。
しかし実際、ギザ十は昭和26~33年にかけて、大量に発行されたため、市場価値はほとんどありません。
ギザ10の発行枚数
ギザ十の発行枚数は以下の通りです。
昭和26年 | 101,068,000枚 |
---|---|
昭和27年 | 486,632,000枚 |
昭和28年 | 466,300,000枚 |
昭和29年 | 520,900,000枚 |
昭和30年 | 123,100,000枚 |
昭和32年 | 50,000,000枚 |
昭和33年 | 25,000,000枚 |
ただ、未使用品であれば市場価値は高くなっており、2万〜5万円以上で取引されています。
しかし、ちょっとしたキズ等があるだけで価値は大幅に下がってしまいます。
世に出回っている10円玉は、ほとんどが人の手に触れている流通品ばかりで、未使用で保管しているケースはほぼないと言えるでしょう。
そのため、価値の高いギザ十はほとんどないと思って良いでしょう。
ギザ10は磨けば価値が上がる?

もしかして、ギザ十を磨いてきれいにすれば価値は上がりますか?

いいえ。例えどんなに綺麗に磨いても基本的に価値は変わりません
仮にピカピカに磨いても、それが未使用品か磨いたものかの判別はプロは可能です。
そもそも、ギザ10の価値は綺麗かどうかではなく、未使用品かどうかがポイントになります。
未使用品というのは、傷がない状態です。
磨いたとしても、傷は消えませんし、研磨剤などを使うと、逆に傷が増えることもございます。
そのため「高く売るために磨く」ということはやらないようにしましょう。
また、磨いたものを「未使用品」として販売しようとするのは詐欺や景品表示法違反になってしまう可能性があるので、絶対にやらないようにしましょう。
もし、そういった目的でなく、汚れた10円玉を綺麗にしたい!という方には、10円玉の汚れを綺麗にする方法について記載した記事がございますので、よければこちらもご覧ください。
平成や令和で価値の高い10円玉はある?
ちなみに巷では平成や令和の10円玉でも、「価値の高い年号がある」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
例えば「令和5年は製造枚数が少ないからレア!」と言われることがあります。
しかし実際造幣局のHPで確認してみると、令和5年の10円玉は約2800万枚発行されています。
参考:令和5年度の貨幣の製造枚数
そのため、実際希少価値はほとんどつきません。
つまり、10円玉においては平成や令和の年号で価値が高いものはありません。

もし「これって価値ある?」と思われる硬貨がございましたら、弊社ライン査定をご利用ください。画像を送るだけで無料で査定ができますので、気になる硬貨がございましたらお気軽にご利用ください
10円玉の発行枚数をグラフで確認
実際に歴代の10円玉の発行枚数をグラフで確認してみましょう。
こうしてみると、確かに令和5年は発行枚数が非常に少なく見えますね。
しかし、実際は他の年が多いために、令和5年が少なく感じるだけで、価値が上がるほどレアではありません。
10円玉のエラーコインについて
上で解説した通り、基本的に価値が高いと言われる10円玉の年号は実質的に昭和61年の後期デザインの10円玉のみとなります。

じゃあ平成や令和の10円玉はその時点で価値は高くならないのですね。

いいえ、そんなことはありません。実は上で紹介した10円玉以外でも価値が高くなる10円玉も存在します
それはエラーコインと呼ばれる10円玉です。
最後は、10円玉のエラーコインについて紹介します。
エラーコインとは、簡単に言うと、製造時のミスで起こった不良品です。
通常エラーコインは製造時に回収し、処分されるため市場に出回ることはありません。
しかし中には誤って市場に流れてしまう場合があるのです。
ここでは10円玉のエラーコインについて紹介していきます。
ズレ打ちエラー
10円玉のエラーコインで有名なものだと「ズレ打ちエラー」というものがあります。
どのぐらいズレているかや、変形しているかで価格は変わってきますが、中には数百万以上になるケースもございます。
傾打エラー
傾打エラーは一見分かりづらいですが、表と裏のデザインがずれているエラーです。
そのため、しっかり確認しないと気づけないエラーでもあります。
傾打エラーは何度ズレているかで価格が変わってきます。よりズレ幅が大きい方が価値が高くなります。
数千円から、高いものだと数万円になるケースもあります。
陰打ちエラー
陰打ちエラーは両面同じデザインになっているエラーです。
片側は左右反転した状態で刻印されています。
特に10円玉に多く見られるエラーです。
こちらは状態によっては10万円以上の価値がつく事が多いです。
裏写りエラー
裏写りエラーは、表面と裏面のデザインが重なるように刻印されたエラーです。
こちらはどのぐらい裏側のデザインが写っているかで価値が変わります。
高いものだと10万円以上になります。
ヘゲエラー/メクレエラー
ヘゲエラーは製造時の衝撃で硬貨の一部がめくれてしまったエラーです。
めくれている部分は、はがしてしまうと価値が下がるのでご注意ください。
見た目があまりよくないことから、あまり高い価値はつきませんが、数千円程で取引されることが多いです。
その他硬貨のエラーコイン
10円玉は比較的エラーコインが多い硬貨ですが、5円玉や50円玉には更に「穴ズレエラー」などがございます。
10円玉以外の硬貨のエラーコインについては下記の記事にまとめてありますので、よければ合わせてご覧ください。
価値の高い10円玉の買取実績
弊社で買取をおこなった10円玉について紹介します。
10円玉エラーコインの買取実績
10円玉の陰打ちエラーコインを23万円で買取させていただきました。
昭和61年後期デザインの買取実績
昭和61年後期デザインの10円玉を1万円で買取させていただきました。
価値のある10円玉は本当にレアなのか検証してみた!
価値がある10円玉がいくつかあるのはわかりました。
ではこれらの品物って、本当にレアなんでしょうか?
検証のため、貯めていた300枚ほどの10円玉を選別してみました。
探す対象は昭和61年後期、未使用のギザ十、エラーコインです。
結果は惨敗でした。
昭和61年は4枚、すべて前期でした。
ギザ十も10枚ありましたが、未使用には程遠いものばかり。
もちろん、エラーコインは一つもありません。
これだけの10円玉を探しても、価値のある10円玉は見つかりませんでした。
簡単に見つからないものだからこそ、価値があるんですね。
未使用のギザ十、昭和61年後期、エラーコイン、すべてレアコインなのが分かりました。
10円玉に関するよくある質問
+レアな10円玉に汚れがついている場合どうすればいいですか?
基本的にはそのままの状態で保管(もしくは査定)しましょう。どうしても気になる場合は柔らか布などで、軽く汚れを取る程度に留めましょう。
+昭和61年の10円玉が見つかったのですが、後期デザインかどうかわかりません。どうすればいいですか?
弊社ラインに画像を送っていただければ、無料で査定が可能です。
+10円のお札が見つかりました!これって価値ありますか?
10円(拾圓)札は、種類や状態によって価値が大きく変わります。価値や種類はこちらのページで確認できます。
価値のある10円玉の売却方法
ここまで10円玉の価値のある年号や、レアなエラーコインについて紹介してきましたが、もし価値ある10円玉を売却したい場合どうすればいいでしょうか?
ここでは3つの方法で、疑問にお答えします。
オークションサイトに出品する
一つ目は自分でオークションサイトに出品するという方法です。有名なものだとヤフオクですね。
オークションサイトのメリットは、入札などが白熱した場合、相場より高い金額で売却できる可能性があります。
しかし、画像や商品情報を正しく設定しないと入札があまり入らない可能性があります。
また、売れた後のやりとりは、すべて自分でやらなければならないデメリットもあります。
フリマサイトに出品する
2つめの方法はフリマサイトに出品する方法です。
フリマサイトは、自分で価格を設定できるのがメリットです。
ただし、こちらも商品画像や、情報を正しく記載する必要があります。
また、金額を高く設定しすぎると、買い手が現れないので注意が必要です。そのため、相場についても知っておかなければなりません。
他にもフリマサイトによっては現行貨幣の出品が禁止されている場合があります。
出品する場合は、利用規約などはよく確認する必要があります。
オークションやフリマで売却する際の注意点
上記2つの方法の共通の注意点として、偽物を売ってしまわないようにしましょう。
特にエラーコインなどは、通常の10円玉を加工しただけの偽物が多く存在します。
こういった偽物を売ってしまうと、後々トラブルになってしまいますので、真贋不明なものは出品しないようにしましょう。
もし真贋が分からないものや、相場が分からない場合は以下の方法で売却しましょう。
買取専門店に持ち込む
3つめの方法は、買取店に持ち込み売却するという方法です。
買取店であれば査定も同時に行ってもらえるので、真贋不明なものでも安心して相談することができます。
他にも、買取店は手数料や送料がかからないので、結果的に手にできる金額は買取店に売却した方が高くなる場合もあります。
※買取店によっては手数料がかかる店舗もあるようです
また、もしお近くに買取店が無い場合、郵送買取サービスを行っているお店もあります。
買取店のデメリットとしては、専門性が高い買取店を選ぶ必要があるということです。
というのも多くの買取店が、硬貨を専門には扱っていません。そのため、エラーコインや昭和61年後期デザインなどの10円玉について、価値や相場に詳しくない可能性があります。
お店によっては硬貨を鑑定できる人がいない場合もございます。
硬貨の専門店は、鑑定士が複数在籍しているので、レアな硬貨の価値を見逃しません。

近くの買取店に専門性があるかわからない場合はどうすればいいですか?

そういった場合はまず相見積もりを取るのがおすすめです。最近では多くの買取店がメールやラインで査定できるサービスがありますので、そういったサービスを使って複数の店舗に査定してみるのがおすすめです
弊社アンティーリンクでもラインやメールを使った無料査定サービスを実施していますので、10円玉以外でも気になる硬貨がありましたら是非お気軽にご利用ください。
TEL:☎03-6709-1306(営業時間 11:00~18:00)
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