新1円銀貨の価値が下がる修正品とは?見分け方も解説!

この画像のように新1円銀貨は状態によって価値が異なります。

新1円銀貨の状態別の価値 買取価格

美品や並品はすぐわかりそうですが、磨きと修正品ってなんですか??

磨きは表面を削って輝きを出しているもので、修正品は今回こちらの記事で解説していきます!

新1円銀貨の修正品とは

そもそも修正品って何でしょう…?

修正品とは刻印部分を、金属で穴埋めしたり、削り取った痕跡が見受けられる物です。

修正品って、どうやって見分けられますか?

新1円銀貨の修正品の見分け方

それでは、新1円銀貨の修正品の見分け方を順番に説明していきましょう。

一円銀貨の修正品

修正品の参考画像

こちらはすでに修正されたものです。
修正された”刻印部分”とはどういうものかを見ていきましょう。

一円銀貨の修正前

修正前の参考画像

こちらは修正前の画像になります。
刻印がたくさんありますね。

ちなみに、刻印部分は専門用語でチョップ打ちと言います。

一円銀貨の刻印

刻印をアップにした参考画像

刻印をアップにして見てみましょう。

こちらは当時、中国の両替商が銀品位を鑑定し、その保証に刻印を打たれたものです。
中国の方が打ったものですので、漢字の刻印が多いです。

このような刻印を穴埋めし、デザインを加工したものが先ほどご紹介した修正品です。

一円銀貨の修正痕

修正痕をアップにした参考画像

今度は、修正痕をアップにして見てみましょう。

「一圓」の部分に修正痕が見られます。刻印部分を金属で埋めて、デザインを掘ったものです。

「圓」の「口」の右側を確認すると分かりやすいです。

次にひっくり返して、裏面を見てみます。
表面に刻印を打つと、裏面が凸になるので、裏面も修正されていることが多いです。

修正された一円銀貨の裏面

修正品の裏面参考画像

黄色くなっている箇所がありますよね。

なぜ黄色く変色しているかと言うと、元々の銀貨の材料よりも不純物が多い金属で埋めたため、黄色く変色してしまいました。

POINTただし、黄色くなっていても、未修正品の場合がありますのでご注意ください!
試しに消しゴムでこすってみると、消えることが有ります。

この部分は修正品を見分けるための大切なポイントです。

裏面修正痕をアップにした参考画像

さらにアップにして見てみましょう。
彫りが上手ではなく、竜の顔が潰れているので、簡単に修正品と見分けることができます。

未修正品との比較

それではあらためて新1円銀貨の未修正品と修正品を確認しましょう。お手元に新1円銀貨をお持ちの場合には、ルーペなどで拡大してみましょう。

未修正品の裏
修正品の裏

左が未修正品で、右が修正品です。修正品はデザインが粗いですね。

このように、黄色く変色した部分があり、彫った形跡がある場合には修正品と特定することができます。

新1円銀貨の丸銀打ちとは

○銀の刻印があるものは、修正品ですか?

丸銀打ちのことですね。

丸銀打ち
丸銀打ちのアップ

1円銀貨は元々貿易専用の貨幣として製造・発行されたものです。
明治11年からは国内でも流通できるようになったのですが、明治30年に日本政府は貨幣法の制定に際して、1円銀貨の通用停止・引換禁止を決めました。

ところが、日清戦争以来、台湾や朝鮮では1円銀貨が広く流通しており、すぐに通用禁止にできず、当分の間、丸銀の極印を打ち外地でのみ通用を認めることになりました。
しかし、いざ実施すると丸銀の有無で使える・使えないといった市場の混乱が発生したため、明治30年10月に発効した丸銀打ちは、翌31年3月には取り止めになりました。

丸銀打ちの有無は市場価値にそこまで大きな差がありません。
そのため、弊社では丸銀打ちの有無で買取金額の区別をしておりません。

新1円銀貨の価値、買取実績価格

先述の通り、丸銀打ちの有無は市場価値に大きな差が無いため、弊社では丸銀打ちの有るものと無いものの買取金額は同額です。

新1円銀貨各種の買取実績価格
買取価格 買取日
明治27年 並品

6,000円

2023/06/24

明治11年 修正品

15,000円

2023/06/24

新1円銀貨 明治19年 大型

30,000円

2023/09/30

新1円銀貨 明治25年 後期

250,000円

2023/09/30

明治27年 磨き有

5,000円

2023/11/06

新1円銀貨 M17 PCGSスラブ入

240,000円

2023/11/30

明治27年 修正品

3,800円

2024/01/06

新1円銀貨 明治7年

60,000円

2024/03/12

新1円銀貨(新一円銀貨)の買取価格詳細はこちらからご確認ください。

<例題>新1円銀貨の修正品を実際に見分けてみよう

実際に写真の新1円銀貨を、修正品かどうか見分けてみましょう。

今までの説明を参考に、見分けてみてください。

黄色く変色してる部分もあるし、なんだか線がガタガタしていますね…。修正品でしょうか?

そうですね、修正品の可能性が非常に高いです。

修正部分をアップにして見てみよう

宝珠

宝珠

この写真に写っている玉の部分を「宝珠」と言います。
竜が手に持っているものです。

肉眼で見るのは大変だと思うので、ルーペをお持ちでしたら見てみてください。

未修正品との比較

未修正品
修正品

左が未修正品で、右が修正品です。
右は宝珠の渦がガタガタなのが見て分かるかと思います。つまり彫って加工したものになります。

このように、黄色く変色した部分があり、細かくデザインを見ると彫った形跡があるため、修正品と特定することができます。

新1円銀貨の価値・修正品についての解説まとめ

新1円銀貨の修正品について、いかがでしたでしょうか。

この記事を読んでも修正品か判断が難しい物がありましたら、LINEで無料査定も行っていますのでお気軽にご連絡ください。
修正品かどうかに加えて、今の相場でどのくらいの価値があるかも回答いたします。

新一円銀貨の買取価格や価値のある年号については、こちらの特集記事をご覧くださいませ。

新1円銀貨は価値があり、また古銭コレクションとしての人気も高いため、偽物が数多く存在しています。
そんな新一円銀貨の本物と偽物を見分ける方法については、こちらの記事でくわしく解説しています。

また、新一円銀貨の分類については、下記の記事をご参照ください。