【昭和39年製】1964年オリンピック記念1,000円銀貨の価値と買取価格

 

昭和39年のオリンピック記念の銀貨が見つかったんですけど、1000円の硬貨なんてものがあるんですか?

はい。記念硬貨の中には1000円や1万円といった硬貨もあります。

記念硬貨はその年にしか作られないんですよね。じゃあ珍しくて高いものなんですか?

昭和39年(1964年)オリンピック記念1000円銀貨にプレミア価値はついていませんが、銀相場を参考にして1000円以上の価値があります。詳しく解説していきますね。

【昭和39年製】1964年東京オリンピック記念1000円銀貨とは?

1964年 東京オリンピック記念1000円銀貨は、その名の通りの記念硬貨です。

1964年(昭和39年)は、10月10日から東京オリンピックが開催していました。
それを記念して作られた額面1000円の銀貨のことです。

1964年東京オリンピック

重さ/品位/発行年

オリンピック記念1000円銀貨オリンピック記念1000円銀貨
東京オリンピック記念1000円銀貨の詳細な情報は以下の通りです。

  • 直径: 3.5cm
  • 重さ: 20.0g
  • 品位: 銀925/銅75
  • 発行年: 1964(昭和39)年

現金として使うのは難しい1000円銀貨

日本では記念硬貨として、何度か1000円硬貨が作られました。
オリンピック1000円銀貨は、現金として1000円扱いになります。これは財務省が認めています。つまり、現行貨幣なのです。

財務省質問ページ「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」

記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」において、貨幣として定められているため、全て通常の貨幣と同じように使用することができます。

出典:財務省

1000円硬貨は自販機で使えない
ただ、1000円硬貨を取り扱わない店舗は多くあります。
自販機でも使えないため、現金として使うのはあまり現実的ではありません。

実際、自分が店員だとして、1000円硬貨が出てきたら対応に困りますよね…。

そもそも、1000円の硬貨は流通目的では作られてはいません。
1000円銀貨は、あくまでも記念品としての意味合いが強いのです。

現金として使うのであれば、銀行の窓口に持ち込んでみましょう。
そうすれば、現行の紙幣硬貨1000円に交換してもらえます。

ですが、実は東京オリンピック記念1000円銀貨は、現金として使うよりも売ったほうがお得なんです。

1000円銀貨は売った方がお得?

売った方がお得
では、1000円銀貨に現行貨幣としての使い道はないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

東京オリンピック記念1000円銀貨は、買取価格1000円を超えています。

つまり、どういうことかと言うと、そのまま現金として使うのではなく売ることで得をする貨幣なんです。

なぜ1000円以上の価値があるの?

なぁぜ
東京オリンピック1000円銀貨は、額面の1000円として使う以上の価値があります。

それは、古銭として売ることです。
古銭の取引市場における相場は1000円を超えています。

なぜ額面よりも高い価値が付くのでしょう?

その理由は、この硬貨が銀を多く含んでいるからです。

銀が多く含まれているから価値が上がる理由とはなんでしょう?

それは、東京オリンピック1000円銀貨が作られた当時より、銀の価格が高くなったからです。

東京オリンピック1000円銀貨が作られた当時は、銀の価格今よりも安価でした。

そのため、18.5gの銀を使ったとしても原材料1000円を下回っていたのです。

東京オリンピック1000円銀貨の重さは1枚20.0gで銀含有量は92.5%です。
つまり、1枚につき18.5gの銀が含まれている計算になります。

驚き

1964年(昭和39年)の頃と比べると、現在は銀の価格が高くなりました。
2023年9月の銀相場は、銀1gあたり120円前後となっています。

その影響で、東京オリンピック記念1000円銀貨は、銀貨に含まれる銀の価値が額面を超えたのです。


銀地金の相場を参考にしたうえで、銀貨の価値は当時よりも高いとされています。

1000円銀貨の価値は銀相場に合わせて変動

変動
東京オリンピック記念1000円銀貨取引価格銀相場を参考にしています。

ですから、銀相場に合わせて1000円銀貨の価値も毎日変動します。

先述のとおり、東京オリンピック記念1000円銀貨には額面の価格以上に、銀としての価値が含まれています。
現在、取引価格は、2023年9月の時点で1枚1,500円前後です。


買取価格は、2023年9月時点で1枚1500円前後なんですよね?
2023年9月時点で銀相場が銀1g=120円なら、18.5gある銀の買取価格は2220円でないと計算が合わないです…。


その理由は、現在使用可能な硬貨は溶かすことができず、地金としての取引はできないからです。
東京オリンピック記念1000円銀貨が、現金として使えることは財務省が認めています。
つまり、現行貨幣という事です。これを溶かすと、貨幣損傷等取締法という法律に違反してしまうのです。

貨幣損傷等取締法とは?

貨幣損傷等取締法は、現行の貨幣を傷つけて使えなくすること禁止する法律です。

もちろん、貨幣を溶かして地金にすることも禁止されています。

財務省質問ページ「硬貨に穴を開けても良いですか」

貨幣(硬貨)を故意に損傷したり鋳つぶしたりすると、貨幣損傷等取締法により罰せられることとなります。当然、硬貨に穴を開ける行為も同じです。

出典:財務省

また、こうした損傷を目的とした収集行為も取締の対象です。
つまり、東京オリンピック記念1000円銀貨を溶かすことを前提にした取引も禁止されています。

現在の買取価格と価値推移

東京オリンピック記念1000円銀貨の現在の買取価格はこちらです。

本日の買取価格
買取価格はこちら

こちらは、過去1ヶ月間の価格推移となります。

プレミアはつかない?

悲しい
特別な記念硬貨ならもう少し高そうにも思いませんか?

ですが、東京オリンピック記念1000円銀貨にはプレミアがつかないんです。
その理由は残存する枚数の多さによる、希少価値の低さにあります。

1964年に発行された東京オリンピック記念1000円銀貨は、1500万枚も作られました。
こんなに枚数が多いのは、一家に1枚程度を目安に製造されたためです。
そのため残存枚数が多く、プレミアとしての価値は付かず、大きな値上がりはしませんでした。

おまけ:オリンピック記念1000円硬貨には色々な種類がある

オリンピック記念の1000円硬貨は、1964年に発行されたもの以外にもあります。
それは、2020年に開催された東京オリンピックの際に作られたものです。

同じく銀貨幣ではありますが、デザインも銀の含有量も異なります。

東京2020オリンピック競技大会記念1000円銀貨

東京2020オリンピック競技大会記念千円銀貨
東京2020オリンピック競技大会記念千円銀貨
2020年に開催された、東京オリンピックを記念して作られた銀貨です。
1964年の東京オリンピック記念1000円銀貨よりも少し大きくなっています。
銀の含有量も100%の純粋な銀貨であるのも特徴のひとつです。
製造枚数は5万枚と少ないです。

  • 直径: 4.0cm
  • 重さ: 31.1g
  • 品位: 銀1000

東京2020パラリンピック競技大会記念1000円銀貨

東京2020パラリンピック競技大会記念千円銀貨
東京2020パラリンピック競技大会記念千円銀貨
オリンピックだけでなく、2020年開催の東京パラリンピックの記念貨幣もあります。
大きさや重さなどはオリンピック記念1000円銀貨と同じです。
こちらも、オリンピック記念の銀貨と同様に製造枚数は5万枚です。

  • 直径: 4.0cm
  • 重さ: 31.1g
  • 品位: 銀1000

このほか、1000円ではありませんが、100円の銀貨も存在するんです!
詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧くださいませ。

東京オリンピック記念1000円銀貨に偽物はある?

東京オリンピック記念1000円銀貨も偽物が存在する可能性はあります。
取引をするうえで、偽物を売ってしまったりしまわないよう注意は必要です。

ここからは、コインの偽物を調べる手段について解説していきます。

ポイント①:デザインをチェック

オリンピック記念1000円銀貨オリンピック記念1000円銀貨
まずは、表裏のデザイン確認してみましょう。

表面には1964 TOKYO1000YEN昭和39年の文字が彫られています。
五輪マーク8個の桜マークも特徴的です。

裏面には日本国千円の文字と、富士山や桜の絵が彫られています。
こうした文字や絵をしっかりと見てみましょう。

偽物彫りが浅く凹凸が少ない平坦なものが多くなっています。

ポイント②:大きさと重量を計測

次に、大きさ重さ計ってみましょう。
以下は1964年 東京オリンピック記念1000円銀貨の大きさ重さです。

  • 直径: 3.5cm
  • 重さ: 20.0g

近代硬貨の大きさ均一に作られているため、大きかったり小さかったりするなら偽物です。

また、大きさが均一金属の含有量が同じである以上重さも同じになるものです。
20gから1g以上の誤差があるなら、偽物であると言えます。

ポイント③:磁石を使って調べる

最後に、磁石につくかどうかを確かめてみましょう。
東京オリンピック記念1000円銀貨は、ほぼ銀でできています。
つまり、磁石にはくっつかない素材です。

ですが、偽物鉄のような卑金属も混ぜて作ることが多いものです。
そのため、磁石にくっついてしまうことがあります。
磁石に引き寄せられたりくっつくようであれば間違いなく偽物です。

東京オリンピック記念1000円銀貨を高く売るには?

気になるのは、高く売る方法ですよね。
そこで、古銭取引における注意点をふたつピックアップしました。

それぞれ確認していきましょう。

ポイント①:銀相場を把握する

買取価格銀相場に左右されます。
そのため、少しでも高く売るためには銀相場のチェックが欠かせません。

銀相場が高いときに売ればその分高く売れるからです。

銀相場は、田中貴金属工業三菱マテリアルといった貴金属取引をする企業のWEBサイトで、価格推移のチャートが掲載されています。

ポイント②:古銭は絶対に磨かない

古銭におけるタブーとも言えるのが磨きです。
古銭の価値は製造当時の状態を保っているかどうかを見ています。

磨いた古銭は手を加えたものになるため、状態の評価はむしろ下がってしまいます。
見た目が奇麗になっていたところで、見る人が見ればわかってしまうものです。
絶対に磨かないように気を付けましょう。

東京オリンピック記念1000円銀貨を売る方法

実際に銀貨を売るにはいくつか方法があります。
それは、大きく分けて以下の3つです。

では、それぞれのメリットデメリットを確認していきましょう。

ポイント①:オークションサイト(ヤフオクなど)

ヤフオクのようなオークションサイトでは、コレクターによる競りが行われます。
そのため、思いがけず高値が付くことがあるのがメリットです。

ですが、真贋のはっきりしないものや、画像が鮮明でないもの入札する人はいません
商品を魅力的に見せるためには相応の知識や技術必要になってきます。
出品、落札後の連絡、発送など手間が多いところもデメリットです。

ポイント②:フリマアプリ(メルカリなど)

メルカリといったフリマアプリ自分で価格設定ができます。
これがメリットでもありデメリットでもあるんです。

適性な価格をつけられれば、すぐに収入を得られます。
しかし、安ければ損をするだけだし、高ければ買い手がつきません

適性な価格をつけるためには相応の知識が必要です。
特に銀貨は、銀相場のチェックも欠かせません。
個人間の取引としてはハードルが高いジャンルと言えます。

ポイント③:古銭専門の買取業者

もうひとつが、古銭専門の買取業者への依頼です。
買取業者を選ぶ際は必ず古銭専門の業者を選ぶようにしましょう。
買取品目が多い業者古銭専門の鑑定士がいないことがあるからです。

古銭専門の鑑定士がいる業者なら、厳正な査定のもと適正価格を提示してもらえます。
ですので、自分で真贋をチェックする必要もありません
そして、古銭の数が多いときにまとめて依頼できるので手間がかからないのがメリットです。

東京オリンピック記念1000円銀貨を売るなら買取業者がおすすめ

古銭を個人間で取引するのは、とても難易度が高くなっています。
かかる手間も多く、その大変さに見合う利益を得るのはとても大変です。

東京オリンピック記念1000円銀貨を売るのであれば買取業者の利用がおすすめです。
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▶️東京オリンピック記念1000円銀貨にも、記念銀貨は多数存在します!
これまでに発行された1000円記念銀貨については、こちらの記事でとりあげています。