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価値の高い貿易銀は何年造? 本物の見分け方も徹底解説

貿易銀とはどんな硬貨?

貿易銀オモテ
貿易銀ウラ

貿易銀とは、明治8年から明治10年の間に作られていた銀貨です。

表面には貿易銀の文字と、菊の紋章桐の葉の模様が描かれています。

裏面の中央には竜図と、それを囲むように製造年、重さを示す420GRAINS、1ドル相当を意味するTRADE DOLLAR、品位を示す900 FINEです。

重さ/品位/発行年

  • 直径: 3.858cm
  • 重さ: 27.22g
  • 品位: 銀900/銅100
  • 発行年: 1874年(明治7年)年

海外向けに作られた銀貨

そもそも貿易銀とは、海外の貿易用に作られた大型の銀貨です。

実は、貿易銀以前にも貿易用に作られた銀貨は存在しています。

それが明治4年に発行された旧1円銀貨なのですが、あまり流通しませんでした。
そこで、銀の含有量を増やした銀貨が作られることになります。

そうして生まれたのが貿易銀です。

しかし、この貿易銀でも流通はあまり上手くいきませんでした。
なぜなら、銀を多く含む貿易銀を貨幣として使わずに、鋳つぶして銀塊にしてしまう国があったからです。
そのため貿易銀は残存枚数が少なく、その分価値が上がったという一面もあります。

ちなみに貿易用銀貨の役目は、のちに作られる新一円銀貨に引き継がれていきます。

一円銀貨はすべて貿易銀?

貿易銀という呼び方は、他の銀貨にも当てはまってしまいます。
それは、旧1円銀貨新1円銀貨といった貨幣です。

旧1円銀貨と新1円銀貨

これらの一円銀貨貿易に使われていたため、こうした一円銀貨(円銀)も貿易銀と呼ぶことがあるのです。
少々ややこしい関係性ですね。

しかし、貿易銀と書かれた銀貨は今回紹介している銀貨以外にありません。
この記事内でも貿易銀の刻印がある銀貨のみを貿易銀として解説しています。

新一円銀貨については、こちらの記事で詳しくご紹介しています!

貿易銀の価値はどれぐらい?

貿易銀の価値製造年や状態によって変わります。
美品であれば買取価格は5万円以上が期待できます。

お手元の貿易銀の製造年はしっかり確認しておきましょう。

貿易銀の買取価格

貿易銀の現在の買取価格は以下の通りです。

本日の買取価格

明治8年 未使用 210,000
準未使用 160,000
極美品 110,000
美品 65,000
修正品 18,000
明治9年 未使用 200,000
準未使用 150,000
極美品 100,000
美品 60,000
修正品 16,000
明治10年 未使用 220,000
準未使用 180,000
極美品 120,000
美品 75,000
修正品 20,000

以上は、基本的な貿易銀の価格帯です。

特に高価な貿易銀は?

疑問
上記の通り、貿易銀製造年による価格差は大きくありません。
未使用、もしくは極めて状態の良いものの価値が高くなっています。

貿易銀に偽物はある?

偽物に注意
貿易銀にも偽物が存在するため、取引の際には注意が必要です。
偽物を見分けるにあたっていくつかコツがあります。
その方法は以下の4つです。
  • 重さを計る
  • デザインを見る
  • 側面を見る
  • シークレットマークを見つける

それぞれ詳しく解説していきます。

重さを計る

最初に、真贋判定の基本である重さを計ってチェックします。

製造時の本物の重さは27.22gです。
およそ27.05gから27.22gの範囲が、本物と偽物を見分ける際の基準になります。

本物と偽物の重さを比較

左が27.21gで本物、右が17.33gで偽物です。
本物は、重さが27.05g〜27.22gの範囲内なのですぐわかりますね。
対して偽物は、明らかに軽いですよね。

まず手にした時に軽いと感じたら、偽物を疑ってみてください。

デザインを見る

次に、表面と裏面それぞれのデザインをチェックします。

表面を比較

表面の貿易銀の文字を見比べてください。
本物は、文字のトメやハネ、角がしっかりしています。
偽物は、文字が全体的に細く、弱々しい印象になっています。
貿易銀表

裏面を比較

本物は銀の品位を示す900の文字がはっきり見えます。
偽物は文字が太く、潰れています。
貿易銀裏

このようにデザインを意識して見ることで、偽物を見抜くことができます。

側面を見る

最後に、側面をチェックします。

側面の比較

左の本物はギザギザの溝がはっきりと、だいたい等間隔で刻まれています。
右の偽物は溝が浅かったり、短かったり、間隔も不均一です。

稀に、真ん中に線のようなものが入っているものもあります。

これは鋳造後に残ったバリです。

本物はプレス加工で製造されているため、バリはありません。
このバリの存在だけで、偽物だと判断できます。

※鋳造…溶かした金属を金型に流し込んで作る方法
※プレス加工…金型に金属を入れ、圧力をかけて変形させる方法

このように、側面を見ることで、偽物を判別することもできます。

シークレットマークを見つける

ほかに、もっとお手軽に偽物を見分ける方法ってないんですか。

シークレットマークの有無で、簡単に真贋を見分けることもできます。

貿易銀には、本物であれば、シークレットマークが存在しています。
シークレットマークとは、本物と偽物を見分けやすいように、わざと入れた印のことです。
紙幣でいう「透かし」のようなものです。
つまり、シークレットマークがなければ偽物だと判断できます。

それではシークレットマークをチェックしてみましょう。
シークレットマークは、貿易銀と書かれた表面にあります。

シークレットマーク

赤囲みのあたりをルーペで拡大してみましょう。
菊紋の頂点からスタートして、ちょうど8本目の馬の歯が細くなっていますね。
これが、貿易銀のシークレットマークです。

ちなみに時計の針でたとえると、「だいたい1時の方向」になります。
数を忘れてしまったら、だいたい1時の方向で、細い歯を探してみましょう。とはいえ、シークレットマークが存在しない、本物の貿易銀も存在します。
手変わりのうち「大桐」にはシークレットマークが存在しないとも言われています。判断できない場合は、ぜひ専門の鑑定士に相談してみましょう。
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記事監修(鑑定士)

代表取締役社長 渡邉 博

  • 渡邉 博
    [代表取締役社長/主任鑑定士]
  • 【鑑定専門分野】
    日本/中国/欧米 古銭全般
  • 【好きな古銭】
    小判と近代銀貨
  • 【その他専門分野】
    アンティーク・骨董品全般/データ分析/SEO対策
  • 【経 歴】
    埼玉県さいたま市出身。
    2012年、慶應大学理工学部在学中に創業し、古銭の買取・販売を始める。
    大学時代は管理工学を専攻。知識を生かしてWebマーケティング、プログラムに取り組む。
    現在でも古銭鑑定士として、特に高額商品の真贋確認などを行っている。
    アンティークに長く関わってきたことから、古銭についても古代から現代のものまで幅広い知識と鑑定経験を持つ。
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