

直径: 3.5cm
重さ: 20g
品位: 銀925/銅75
※状態は関係無し
※銀相場に合わせた金額ですので、到着日の買取価格で買取いたします。
直径: 3.5cm
重さ: 20g
品位: 銀925/銅75
※状態は関係無し
※銀相場に合わせた金額ですので、到着日の買取価格で買取いたします。
昭和39年のオリンピック記念の銀貨が見つかったんですけど、1,000円の硬貨なんてものがあるんですか?
はい。記念硬貨の中には1,000円や1万円といった硬貨もあります。
記念硬貨はその年にしか作られないんですよね。じゃあ珍しくて高いものなんですか?
1964年東京オリンピック記念1000円銀貨にプレミア価値はついていませんが、銀相場を参考にして1,000円以上の価値があります。詳しく解説していきますね。
目次
この銀貨は、1964年の東京オリンピック(第18回夏季大会)を記念して発行された、日本初の記念硬貨です。
額面は1,000円、デザインは表に富士山と桜、裏に五輪マークが描かれていて、まさに日本を象徴する美しいコインですね。
重さは20グラムで、銀が92.5%含まれています。
私たちが普段使っている100円玉は白銅ですが、このコインは銀で出来ています。
当時は金融機関の窓口で、両替することによって引き換えが行われました。
引き換え開始と同時に多くの人が窓口に殺到し、すぐに在庫切れとなるほどの人気でした。
直後からプレミア価格がつき、貨幣商などでも高値で販売されるようになりました。
この成功をきっかけに、1970年の大阪万博など他のイベントでも記念貨幣が次々と発行されるようになり、日本では記念貨幣の収集文化が広がっていきました。
昭和39年 (1964年)
わが国初の記念貨幣である「オリンピック東京大会記念」千円銀貨幣、100円銀貨幣を発行
出典:造幣局150周年特設サイト
東京オリンピック記念1,000円銀貨の詳細な情報は以下の通りです。
政府は、この銀貨が一部の富裕層や投機家だけに偏って行きわたらないように、銀行ごとに割り当てを決めて公平に販売しました。
しかし、皮肉にもオリンピック記念1000円銀貨は発行後すさまじい投機の対象となり価値が急騰していくことになります。
下記はオリンピック1000円銀貨の相場(円)のグラフです。
発行当初は額面通りの1,000円でした。
それが、わずか10年後の1973年には、なんと35倍の35,000円にまで高騰します。
しかし、その翌年には15,000円へと大暴落。まさにバブルとその崩壊です。
では、一体なぜこんな異常な値動きが起きたのでしょうか?
その謎を解くために、まず「コインの価値」がどう決まるのか、基本から見ていきましょう。
コインの価値は、大きく分けて3つの要素で決まります。
1,000円銀貨が高騰したのは、どの価値によるものだったのでしょうか?
まず、価格が上がり始めた1967年時点の「素材の価値」を計算してます。
オリンピック1000円銀貨には、18.5gの銀が含まれています。
当時の銀相場は1gあたり約18円でしたので、銀としての価値はわずか330円ほど。
額面の1,000円に全く届きません。これでは素材として売る意味がありません。
1,500万枚発行したので、なんと約90億円もの利益が生まれ、それがオリンピックの運営費に充てられました。
まさに国民参加型の資金調達だったわけです。
1973年の相場は35,000円、額面は1,000円、素材価値は300円程度でした。
ということは、高騰の理由は「収集品の価値」つまりプレミアだったことがわかります。
高度経済成長期のコイン収集ブームに乗り、投資雑誌が「値上がり確実!」と煽ったことで、人々が投機目的で殺到したのです。
では、なぜその熱狂は突然終わりを告げたのでしょうか?
暴落の引き金となった最大の要因は、1973年の税制改正です。
この年から銀製品に、「物品税」という今でいう消費税のような税金が課されることになりました。
オリンピック1000円銀貨もぜいたく品と見なされ、15%という高い税率がかけられました。
例えば35,000円で売ろうとすると、5,250円もの税金がかかります。
これでは利益が大幅に減ってしまうため、買い手も売り手も一気に市場から引いていきました。
そして、暴落を加速させた第二の理由が、投機家たちによる失望売りです。
税制改正で「もう儲からない」と判断した人々が、持っていた銀貨をパニック的に一斉に売りに出しました。
最後の理由は、1,500万枚という圧倒的な発行枚数です。
希少性がなく、ブームが去れば、誰も欲しがらなくなります。
この3つの要因が重なり、オリンピック1,000円銀貨のバブルは弾け飛んだのです。
では、暴落から約50年が経った今、この銀貨の価値はどうなっているのでしょうか?
結論から言うと、オリンピック1000円硬貨は現在、「素材の価値」が最も高くなっています。
近年の世界的な銀価格の高騰を受け、この銀貨の価値も再評価されつつあります。
2025年現在の銀相場は、1gあたり約180円以上。
これで計算すると、銀貨に含まれる銀の価値だけでなんと約3,300円(18.5g × 180円/g)を超えてきます。
ですが、ヤフオクやメルカリを見ると、実際の取引価格は3,000円前後です。
素材の価値よりも安く売られています。不思議に思いませんか?
これには法律が関係しています。
日本では「貨幣損傷等取締法」という法律で、お金を溶かすことが禁止されているんです。
貨幣損傷等取締法
① 貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶしてはならない。
② 貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶす目的で集めてはならない。
出典:貨幣損傷等取締法(昭和二十二年法律第百四十八号)
そのため素材の価値がどんなに上がっても、素材そのものとして売買できず価格が少し下回ってしまう、という現象が起きています。
一部の業者はこの理屈を逆手に取り、「法律で溶かせないんで、額面通りの1,000円になります」と、極端に安い価格を提示してくるケースがあるので注意してください。
日本では記念硬貨として、何度か1000円硬貨が作られました。
オリンピック1000円銀貨は、現金として1,000円扱いになります。
これは財務省が認めています。つまり、現行貨幣なのです。
財務省質問ページ「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」
記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」において、貨幣として定められているため、全て通常の貨幣と同じように使用することができます。
出典:財務省
実際、自分が店員だとして、1000円硬貨が出てきたら対応に困りますよね…。
そもそも、1,000円の硬貨は流通目的では作られてはいません。
あくまでも記念品としての意味合いが強いのです。
価値がわかったところで、最後に「どこでどう売るか」です。
この銀貨は「素材の価値」が高いコインなので、選択肢はフリマアプリか買取業者です。
2025年現在、フリマアプリでは1枚3,000円前後で取引されています。
ここから手数料(10%)を引くと、手元に残るのは約2,700円です。
一方古銭買取業者の場合、相場にもよりますが2,300円から2,500円ほどが目安です。
数百円の差なので、少しでも高く売りたい・手間を惜しまないという方はフリマアプリが良いでしょう。
ただ、出品や梱包、発送、購入者とのやり取りが面倒な方は古銭買取業者に持ち込むのが早くて確実です。
ちなみに、オリンピック記念1000円銀貨には通常のものとは別に、鏡のようにピカピカな「プルーフライク」というものが存在します。
もしケースに入っていて表面が鏡面仕上げになっていたら、それはプルーフ貨かもしれません。
通常のものより価値が高いので、売る際は注意してください。
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