20銭銀貨の価値はどれくらい? 20銭銀貨、全3種の価値をお教えします!
実家で20銭と書いてあるお金が見つかりました。これは価値があるものでしょうか?
これは20銭銀貨というものですね!
銀貨の20銭は、明治3〜44年まで発行されていたものです。
銀貨ということは、銀としての価値があるんでしょうか?
目次
20銭銀貨の全種類と価値
この記事では、明治時代に発行された20銭の額面を持つ銀貨をご紹介します。
20銭銀貨は明治3〜44年にかけて発行され、全部で3種類あります。
買取価格も一緒に掲載していますので、一目で価値がわかります。
旭日竜20銭銀貨(明治3〜4年)
本日の買取価格
- 明治3年 明瞭ウロコ【美品】:1,500円
- 明治4年 欠銭【美品】:1,700円
- 並年【美品】:400円
・素材(品位):銀800/銅200
・重さ:5.00グラム
・直径:24mm
旭日竜20銭銀貨は、明治3〜4年に発行された20銭の額面を持つ銀貨です。
ですが、わずか1年でその役目を終えたため、総発行枚数は2年間で400万枚ほどです。
また旭日竜20銭銀貨には、デザインの一部が通常のものと異なる手替わりが存在します。
手替わり品は普通品に比べて希少性があるため、価値があります。
有名なものは明瞭ウロコと欠銭という手替わりです。
この明瞭ウロコは明治3年のみ、欠銭は明治4年のみに見られる手替わりです。
詳細は旭日竜20銭銀貨の買取金額をご覧ください。
竜20銭銀貨(明治6〜38年)
本日の買取価格
- 明治8年 前期【美品】:17,000円
- 並年【美品】:300円
・素材(品位):銀800/銅200
・重さ:5.39グラム
・直径:23.50mm
旭日竜20銭銀貨にかわって、明治6〜38年にかけて発行されたのが竜20銭銀貨です。
こちらは約32年にもわたって発行されており、発行枚数は年ごとにバラバラです。
最も多い明治31年で1798万枚程度、少ない明治34年で50万枚ほどです。
そのため発行枚数の少ない年は特年と呼ばれ、価値のある年号として知られています。
最も価値があるとされるのは明治8年の前期と呼ばれるものです。
竜20銭銀貨は旭日竜20銭銀貨のように手替わりが存在します。
有名なものは明治8年の前期・後期と呼ばれるものです。
異なる箇所は、元号である明治の「明」の字になります。
前期は「明」の字のうち「日」にハネがあり「月」とくっついてるように見えます。
この手替わりはハネ明と呼ばれ、前期の特徴です。
後期は「明」は普通の字体と同じもので「日」と「月」で離れております。
こちらはトメ明と呼ばれ、これ以降はこちらの書体のものになっています。
さらに明治8年は発行枚数も他の年号に比べ少なく、約60万枚ほどしか発行されておりません。
これ以外にも手替りがいくつか存在するため、コレクション向きの銀貨と言えます。
詳細は竜20銭銀貨の買取金額をご覧ください。
旭日20銭銀貨(明治39〜44年)
本日の買取価格
- 明治44年 【美品】:5,000円
- 並年:200円
・素材(品位):銀800/銅200
・重さ:4.05グラム
・直径:20.30mm
明治39年からは、竜から旭日章にデザインが変更された旭日20銭銀貨が発行されました。
初年(明治39年)の発行枚数は600万枚、翌年の明治40年には2,000万枚と、発行枚数が3倍以上になっています。
ですが明治42年には発行枚数は1,000万枚を切り、それ以降は発行年によってばらつきがあります。
このように旭日20銭は全体として発行枚数が多いため、他の20銭銀貨に比べて市場での価値は高くありません。
旭日20銭銀貨で最も価値のある明治44年は、状態が良いとプレミアがつきます。
しかし旭日20銭は流通品が多く、また発行から年月が経っているため、状態の良いものは稀です。
また銀貨のデザインは表面は変更がありましたが、額面のある面については竜20銭銀貨と同じになっています。
ですが竜20銭銀貨より直径が3mmほど小さいため、見た目で判断することもできます。
▶︎詳細は古銭買取価格一覧表:旭日20銭銀貨で詳しくご紹介しています。
20銭銀貨を比較してみました!
以上が、20銭の額面を持つ銀貨になります。
旭日20銭銀貨を最後に、20銭という額面を持つ硬貨自体が発行されていません。
ですので、20銭銀貨は全部で3種類ということになります。
ここでは、20銭銀貨を実際に比べてみます。
3種類を表、裏でそれぞれ並べてみました。
実際にどんな違いがあるのか、現物で確かめてみましょう!
写真の左から、旭日竜20銭銀貨、竜20銭銀貨、旭日20銭銀貨の順で並べています。
時代が下るにつれて、銀貨の大きさが少しづつ小さくなっているのがわかりますね。
先に解説した通り、竜20銭銀貨と旭日20銭銀貨は表面のデザインが同じです。
そして20銭という額面が、漢数字の縦書きで刻まれています。
一番古い旭日竜20銭銀貨だけは、こちらの面には額面が記載されていません。
このデザイン構成は、50銭銀貨などでも同じようになっています。
次に反対面を見ていきましょう。
どうですか、旭日章よりも竜の方が迫力があり、高額な感じがしますね。
額面や発行年が円周に沿って記されているのは、3種類に共通です。
記載に使われている書体も、トメやハライのある明朝体が使われています。
またこの時代、横組みの文字は右から左に読みます。
ぱっと見た時に「明治四十年」を「明治十四年」と読み間違えることもありそうです。
では現在使っている硬貨と比べてみると、どんな感じでしょうか。
現役の5円玉と比べてみました!
ぱっと見た感じだと、旭日竜50銭銀貨が5円玉よりも大きく、竜20銭銀貨と5円玉は同じくらい、旭日20銭は5円よりも小さいです。
実際には5円玉は22mm程度なので、23.5mmの竜20銭銀貨の方が少し大きいようです。
とはいえ、どの銀貨も5円玉程度の大きさのため、持ち歩くのに不便はなさそうです。
以上、20銭銀貨を実際に比較でした。
20銭の額面を持つ貨幣は他にある?
先にもお伝えした通り、20銭の額面を持つ貨幣はご紹介した3種類のみです。
もしかしたら「小型鳳凰二十銭銀貨」「二十銭白銅貨」などの名前を聞いたことがあるかもしれません。
しかしこれらは試鋳貨や未発行のものであり、市場には出回っていないものになります。
こうしたものは、市場での価値にすると何百万、何千万円という可能性があります。
ちなみに10銭や5銭の額面のものは、銀貨の後は白銅貨が発行されています。
その他については古銭買取価格一覧表:日本の近代銀貨をご確認ください。
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以上、20銭銀貨全3種類とその価値についてお伝えしました。
20銭銀貨、特に旭日竜20銭銀貨や竜20銭銀貨は銀の価値以上にプレミアが付きます。
価値があるからこそ、偽物も多く出回っているのが現状です。
まずは信頼できる専門家に鑑定してもらうのが一番良い方法です。
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