価値の高い貿易銀は何年造? 本物の見分け方も徹底解説
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/accc400c0586dbf7fc60200e92819bf7.jpg)
目次
貿易銀とはどんな硬貨?
![貿易銀オモテ](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/bouekigin_omote.png)
![貿易銀ウラ](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/bouekigin_ura.png)
表面には貿易銀の文字と、菊の紋章、桐の葉の模様が描かれています。
裏面の中央には竜図と、それを囲むように製造年、重さを示す420GRAINS、1ドル相当を意味するTRADE DOLLAR、品位を示す900 FINEです。
重さ/品位/発行年
- 直径: 3.858cm
- 重さ: 27.22g
- 品位: 銀900/銅100
- 発行年: 1874年(明治7年)年
海外向けに作られた銀貨
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/1324537.png)
実は、貿易銀以前にも貿易用に作られた銀貨は存在しています。
それが明治4年に発行された旧1円銀貨なのですが、あまり流通しませんでした。
そこで、銀の含有量を増やした銀貨が作られることになります。
そうして生まれたのが貿易銀です。
しかし、この貿易銀でも流通はあまり上手くいきませんでした。
なぜなら、銀を多く含む貿易銀を貨幣として使わずに、鋳つぶして銀塊にしてしまう国があったからです。
そのため貿易銀は残存枚数が少なく、その分価値が上がったという一面もあります。
ちなみに貿易用銀貨の役目は、のちに作られる新一円銀貨に引き継がれていきます。
一円銀貨はすべて貿易銀?
貿易銀という呼び方は、他の銀貨にも当てはまってしまいます。
それは、旧1円銀貨、新1円銀貨といった貨幣です。
これらの一円銀貨も貿易に使われていたため、こうした一円銀貨(円銀)も貿易銀と呼ぶことがあるのです。
少々ややこしい関係性ですね。
しかし、貿易銀と書かれた銀貨は今回紹介している銀貨以外にありません。
この記事内でも貿易銀の刻印がある銀貨のみを貿易銀として解説しています。
新一円銀貨については、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
貿易銀の価値はどれぐらい?
貿易銀の価値は製造年や状態によって変わります。
美品であれば買取価格は5万円以上が期待できます。
お手元の貿易銀の製造年はしっかり確認しておきましょう。
貿易銀の買取価格
貿易銀の現在の買取価格は以下の通りです。
明治8年 | 未使用 210,000円 準未使用 160,000円 極美品 110,000円 美品 65,000円 修正品 18,000円 |
---|---|
明治9年 | 未使用 200,000円 準未使用 150,000円 極美品 100,000円 美品 60,000円 修正品 16,000円 |
明治10年 | 未使用 220,000円 準未使用 180,000円 極美品 120,000円 美品 75,000円 修正品 20,000円 |
以上は、基本的な貿易銀の価格帯です。
もし、デザイン違いの手変わり品である場合はさらに買取価格が上昇します。
上記の買取価格に以下の価格が足されると考えてください。
長支脈 | 上記の価格通り |
---|---|
短支脈 | 10,000~20,000円 |
対称脈 | 30,000円 |
大桐 | 1,500,000円 |
特に高価な貿易銀は?
![疑問](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/1031141.png)
未使用、もしくは極めて状態の良いものの価値が高くなっています。
特に桁違いの価格で買取られているのは、年代関係なく「大桐」という手変わり品です。
次に、貿易銀の手変わり品についても確認していきましょう。
貿易銀の価値が上がる手変わり
大桐
画像は明治8年の大桐です。
通常のものに比べて、桐の葉が大きく(赤丸部分)、彫りが浅いのが特徴です。
他の桐葉についても、すこし大振りで、浅彫りになっています。
長支脈
画像は明治9年の長支脈です。
長支脈を見分けるには、桐葉(赤丸部分)に注目してください。
通常のものに比べ、3本の葉脈が同じ場所からキレイに伸びています。
短支脈
画像は明治8年の短支脈です。
短支脈を見分けるには、一番大きな桐葉の支脈(赤丸部分)に注目してください。
短支脈は、3本の支脈の位置がズレているのがわかります。
普通のものは、3本の支脈が同じところから分かれています。
対称脈
画像は明治9年の対称脈です。
対称脈も一番大きな桐葉の支脈(赤丸部分)に注目してください。
対称脈は、中央の支脈を軸に左右の支脈の位置が対象になっています。
普通のものは、3本の支脈が同じところから分かれています。
貿易銀に偽物はある?
![偽物に注意](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/23818182.png)
偽物を見分けるにあたっていくつかコツがあります。
その方法は以下の4つです。
- 重さを計る
- デザインを見る
- 側面を見る
- シークレットマークを見つける
それぞれ詳しく解説していきます。
重さを計る
最初に、真贋判定の基本である重さを計ってチェックします。
製造時の本物の重さは27.22gです。
およそ27.05gから27.22gの範囲が、本物と偽物を見分ける際の基準になります。
本物と偽物の重さを比較
本物は、重さが27.05g〜27.22gの範囲内なのですぐわかりますね。
対して偽物は、明らかに軽いですよね。
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/07/boueki-omosa1.jpg)
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/04/men_01.png)
まず手にした時に軽いと感じたら、偽物を疑ってみてください。
デザインを見る
次に、表面と裏面それぞれのデザインをチェックします。
表面を比較
本物は、文字のトメやハネ、角がしっかりしています。
偽物は、文字が全体的に細く、弱々しい印象になっています。
![貿易銀表](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/02/boueki-omote-1.png)
裏面を比較
偽物は文字が太く、潰れています。
![貿易銀裏](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/02/boueki-uramen1.png)
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/04/men_01.png)
このようにデザインを意識して見ることで、偽物を見抜くことができます。
側面を見る
最後に、側面をチェックします。
側面の比較
右の偽物は溝が浅かったり、短かったり、間隔も不均一です。
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/07/boueki-sokumen1.jpg)
これは鋳造後に残ったバリです。
本物はプレス加工で製造されているため、バリはありません。
このバリの存在だけで、偽物だと判断できます。
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/07/IMG_9508.jpg)
※鋳造…溶かした金属を金型に流し込んで作る方法
※プレス加工…金型に金属を入れ、圧力をかけて変形させる方法
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/04/men_01.png)
このように、側面を見ることで、偽物を判別することもできます。
シークレットマークを見つける
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/04/woman_01.png)
ほかに、もっとお手軽に偽物を見分ける方法ってないんですか。
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/04/men_01.png)
シークレットマークの有無で、簡単に真贋を見分けることもできます。
貿易銀には、本物であれば、シークレットマークが存在しています。
シークレットマークとは、本物と偽物を見分けやすいように、わざと入れた印のことです。
紙幣でいう「透かし」のようなものです。
つまり、シークレットマークがなければ偽物だと判断できます。
それではシークレットマークをチェックしてみましょう。
シークレットマークは、貿易銀と書かれた表面にあります。
赤囲みのあたりをルーペで拡大してみましょう。
菊紋の頂点からスタートして、ちょうど8本目の馬の歯が細くなっていますね。
これが、貿易銀のシークレットマークです。
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2022/07/daitai-1ji.jpg)
数を忘れてしまったら、だいたい1時の方向で、細い歯を探してみましょう。
とはいえ、シークレットマークが存在しない、本物の貿易銀も存在します。
手変わりのうち「大桐」にはシークレットマークが存在しないとも言われています。
判断できない場合は、ぜひ専門の鑑定士に相談してみましょう。
貿易銀を売るならヤフオク?メルカリ?
貿易銀を古銭として取引するにはいくつか方法があります。
それは、大きく分けて以下の3つです。
- ネットオークション(ヤフオクなど)
- フリマアプリ(メルカリなど)
- 古銭専門の買取業者
では、それぞれのメリットやデメリットを確認していきましょう。
ネットオークション(ヤフオクなど)
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/171535.png)
ですが、目の肥えたコレクターも多いため、情報がはっきりしないものは敬遠されがちです。
商品を注目させるためには相応の知識や技術が必要になってきます。
出品、落札後の連絡、発送など手間が多いところもデメリットです。
フリマアプリ(メルカリなど)
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/22850698.png)
しかし、これがメリットでもありデメリットでもあります。
適性な価格であればすぐ買い手はつきますが、高すぎれば見向きもされません。
かといって、安ければ損をするだけです。
丁度いい値段をつけるためには、古銭の相場感覚や知識が必要です。
古銭は、個人間で取引する商品としては難易度が高いジャンルと言えます。
古銭専門の買取業者
![](https://antylink.jp/wp-content/uploads/2023/09/24117756.png)
ただし、どの会社でもいいというわけではありません。
古銭を専門にしている買取業者を選んでください。
なぜなら、買取品目が多い業者には古銭の鑑定士がいないことがあるからです。
古銭専門の鑑定士がいる業者なら、査定の制度も高く、相場に合った価格を提示してもらえます。
また、自分で真贋の確認や、商品の状態を判別する必要がありません。
それに、手元に大量の古銭があってもひとまとめにして依頼できるため手間がかからないのがメリットです。
貿易銀を売るなら買取業者がおすすめ
古銭は、売買に慣れていない人が個人間で取引するのは、とても難しい品物です。
個人での取引は手間も多く、手間に見合うだけの利益を得るにはとても苦労します。
もし、お手元の貿易銀を売るのであれば、古銭専門の買取業者の利用がおすすめです。
アンティーリンクでは、古銭の写真を撮ってLINEで送っていただければ無料で査定いたします。
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もし売りたい古銭がお手元にありましたら、ぜひともアンティーリンクにお任せください。
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