旭日竜50銭銀貨の分類

こちらの記事では、旭日50銭銀貨の分類について解説をしていきます。

以下の記事と同じ内容の動画も作成いたしました。
動画でご覧になりたい方は、こちらからどうぞ↓

また、お急ぎの方は、最後の「要点まとめ」からお読みください。

[監修/執筆:渡邉 博

 

分類について

まずは、旭日50銭銀貨の大まかな分類についてお話ししていきます。
旭日50銭銀貨は

・明治3年 大型

・明治4年 大型、前期(ハネ本)

・明治4年 大型、後期(トメ本)

 <ここから大型が廃止され小型に>

・明治4年 小型、大竜

・明治4年 小型、小竜

に分けることができます。
(※もっと細かく分けられる場合もあります。)

では、それぞれの見分け方についてお伝えしていきます。

 

大型・小型の見分け方

まず、大型と小型の見分け方についてです。
大型と小型は、その名前の通り、大きさが異なります。

大型: 31.51mm

小型: 31mm

が目安となっています。

目視で判別していただくことも可能ですが、
ノギスのような正確に計測できる器具をお持ちの方は、
そちらを使用していただくのがもっとも確実です。

 

大きさでの判断ができない場合

ノギスをお持ちでない場合や、
手元に1枚しかなく大きさを比較できない場合は、
コインの角(エッジ)部分をご覧ください。

赤い丸印のあたりをご覧いただくと、

大型角張っていて、
小型なだらかになっている

ことがおわかりになりますでしょうか。
実際に手で触っていただくと、よりわかりやすいかもしれません。


大型と小型を見分けられるようになったら、次は大型の中での分類です。

 

大型の中での分類

旭日竜50銭銀貨の中でも大型のものは、この記事では

・明治3年 大型

・明治4年 大型、前期(ハネ本)

・明治4年 大型、後期(トメ本)

こちらの3つです。

明治3年については、大型のみですので、
明治4年の前期と後期を見分けていきましょう。

 

明治4年 前期・後期の見分け方

明治4年の前期と後期を見分けるには、
大日本の「本」の字に注目してください。

前期の「本」は跳本はねほん)、
後期の「本」は止本とめほん) と言います。

拡大して詳しく見ていきましょう。

赤い丸印のあたり、2画目の縦線の下の方に注目してください。

前期跳ねていて、
後期は跳ねが無く、止まっています。

それぞれがハネ本、トメ本と呼ばれるのはこのためです。
前期の方が若干価値が高いとされる場合もあります。


大型が見分けられるようになったら、次は小型の分類です。

 

小型の中での分類

旭日竜50銭銀貨の中でも小型のものは、この記事では

・明治4年 小型、大竜

・明治4年 小型、小竜

の2つです。

ちなみに、旭日竜50銭銀貨の中では「大竜」がもっとも価値が高いです。
それではいよいよ、大竜と小竜の見分け方をご説明いたします。

 

大竜・小竜の見分け方

まずはこちらの画像をご覧ください。

目視でもなんとなくわかるかもしれませんが、
大竜と小竜は、文字通り竜の大きさが異なります。

それぞれの円の内径は、

大竜: 21mm

小竜: 19mm

となっています。

内径の大きさ以外にも、判別方法があります。

赤い丸印のあたり、「明治四」付近の火炎模様に注目してください。
見えづらいかと思うので、拡大して見てみましょう。

こうして比較すると、違いのわかる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
炎から飛び出している、竜のトゲ部分に注目してください。

大竜はトゲが2本出ていて、
小竜はトゲが3本出ています。

見えづらい時はルーペなどをご使用ください。


以上が小型の大竜・小竜の見分け方です。
おわかりになりましたでしょうか。

 

要点まとめ

最後に、全体の要点をおさらいしていきたいと思います。

 

①大型か小型かをまず判断する

・明治3年は大型のみ

・大型と小型は大きさが異なる
 大型31.51mm 小型31mm

・大きさで判別できない時はエッジを確認する
 大型角張っている 小型なだらかになっている

 

②大型の中で前期と後期を見分ける

・「本」の字の2画目の縦線が
 前期跳ねている(ハネ本
 後期止まっている(トメ本

 

③小型の中で大竜・小竜を見分ける

・円の内径が異なる
 大竜21mm 小竜19mm

・「明治四」付近の火炎模様から飛び出している
 竜のトゲの数が異なる
 大竜2本 小竜3

 

 

もっと細かく分類される場合など、この限りではないこともございます。
あくまでも参考にしていただければ幸いです。

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旭日竜50銭銀貨には偽物もございます。
本物と偽物の見分け方については、こちらのページで解説しています!

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こちらの記事で、全種類の解説をしています。