稲穂100円銀貨の価値は?昭和34~41年発行の旧百円玉

「稲穂100円銀貨」は、昭和34~41年に発行された旧100円硬貨で、額面以上の価値がつくこともあります。

本記事では、その発行背景・銀含有量・現在の買取相場・売る際の注意点などを、最新データをもとに詳しく解説します。

本日2025年12月14日の、100円銀貨の買取価格

550円

です。

※買取価格は日々変動しており、毎朝10時に更新しています。

「100円」なのに、それ以上の価値が付くんですね…!

100円銀貨は銀行で交換すると100円にしかならないので注意です。
ではなぜ100円銀貨の価値は額面の100円を超えるのか。
その理由を解説します。

稲穂100円銀貨の買取価格はいくら?

本日の買取価格

550(税込)

地金の価値で取引されるため、買取価格は銀相場に応じて変動します。

当然、銀相場が高いときに売却した方が利益がでます。
稲穂100円銀貨を売却する際には、銀相場の動向も確認してみるのがおすすめです。

買取価格推移のチャート

アンティーリンクでは銀相場に基づいて、稲穂100円銀貨を状態に関係なく買い取らせていただきます。

過去の100円銀貨の価格推移は以下の通りです。



2025年9月ごろからの急上昇の理由

  1. 供給不足
  2. 工業・産業用途の需要拡大(太陽光・EVなど)
  3. 投資需要の高まり(インフレ・資産防衛)
  4. 金融政策/マクロ経済の追い風

といった複数ファクターが重なった結果、と市場では見られています。

稲穂100円銀貨の価値は?

100円銀貨価値の理由

稲穂100円銀貨は、その名の通り素材に多くの銀を使っています。
そのため、銀地金の価格を参考にして100円以上の価値がつけられます。

銀相場と連動する買取価格

稲穂100円銀貨は1枚4.8g、銀含有量は60%なので、1枚に2.88gの銀が含まれています。
2025年10月1日現在の銀相場は、銀1gあたり241.67円ですから、稲穂100円銀貨1枚で696円以上になる計算です。

しかし、実際の稲穂100円銀貨の取引価格は2025年10月1日現在で1枚387円と、上記の計算結果を下回ります

これは100円銀貨を溶かすことが貨幣損傷等取締法かへいそんしょうとうとりしまりほうで禁止されているからです。
溶かすことができない以上、純粋な銀地金としての取引ができません。

貨幣損傷等取締法とは?

貨幣損傷等取締法とは、貨幣に穴を開けたり、貨幣を溶かして地金にすることを禁止する法律です。

① 貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶしてはならない。
(後略)

出典:貨幣損傷等取締法(昭和二十二年法律第百四十八号)

また、こうした損傷を目的とした収集行為も取締の対象になっています。

(前略)
② 貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶす目的で集めてはならない。
(後略)

出典:貨幣損傷等取締法(昭和二十二年法律第百四十八号)

つまり、稲穂100円銀貨を溶かすことを前提にした取引も禁止されています。
そのため、銀の加工業者や地金業者は稲穂100円銀貨の買取ができません。

では、一体誰が稲穂100円銀貨を買い取ってくれるのでしょうか?

それは、古銭を収集しているコレクターです。
コレクターとの取引では銀地金の価格そのままではなく、100円銀貨特有の価格設定を用います。
銀相場を参考に価格設定をするため、稲穂100円銀貨の価値は日々変動します。

稲穂100円銀貨のレア度は低め

稲穂100円銀貨は3億9,000万枚もの枚数が発行されたため、現存する枚数も非常に多く、希少価値は高くありません。

昭和36年と昭和39年は発行枚数が大きく減りましたが、それでも1千万枚以上が発行されています。
1千万枚は発行枚数としてはかなり多い数字です。

そのため、昭和36年、昭和39年発行の稲穂100円銀貨であっても希少性はありません

稲穂100円銀貨発行枚数と希少性

とはいえ、未使用品など綺麗な状態で保存されていた場合、最も高い価値が付けられるのは昭和36年や昭和39年の稲穂100円銀貨です。

稲穂100円銀貨の発行枚数一覧

発行年 枚数(単位:枚)
1959年(昭和34年)

1億1,000万

1960年(昭和35年)

5,000万

1961年(昭和36年)

1,500万

1962年(昭和37年)

0

1963年(昭和38年)

4,500万

1964年(昭和39年)

1,000万

1965年(昭和40年)

6,250万

1966年(昭和41年)

9,750万

合計

3億9,000万

また、上記の表のとおり、昭和37年には稲穂100円銀貨は発行されていないので、もしあればそれは加工品(偽物)といえます。

稲穂100円銀貨ってどんなコイン?

稲穂いなほ100円銀貨」は、鳳凰100円銀貨に次いで発行された旧100円硬貨です。
いね100円銀貨」とも呼ばれています。
表面には「稲穂」、裏面に「100」と額面が描かれています。
現在使用されている桜100円白銅貨にも通ずるデザインです。

以下は、稲穂100円銀貨についての基本情報です。

稲穂100円銀貨表面

稲穂100円銀貨表面

稲穂100円銀貨裏面

稲穂100円銀貨裏面

重さ/品位/発行年

  • 直 径:2.26cm
  • 重 さ:4.8g
  • 品 位:銀600/銅300/亜鉛100
  • 発行年:1959(昭和34)年

今でも使える稲穂100円銀貨

稲穂100円銀貨は、現在も100円貨幣として使えると財務省が認めています。

ただし、自動販売機のような機械では認識されないおそれがあります。
レジの自動化も進んでいる昨今では、店舗で使うのも難しいでしょう。

そう言われると使う方法が無いように思えますが、そんなことはありません。
稲穂100円銀貨を銀行に持っていけば、現在流通している桜100円白銅貨と交換してもらえます。

ですが、稲穂100円銀貨は100円玉として使うより、買取業者に売却した方が実はお得です。
古銭取引市場では、稲穂100円銀貨に額面の100円以上の価値が付けられています。

他の100円銀貨と何が違うの?

「100円銀貨」には種類があり、それぞれデザインが異なります。
稲穂100円銀貨はそのなかのひとつです。
その他に、「鳳凰100円銀貨」、「東京オリンピック記念100円銀貨幣」と呼ばれるものがあります。

100円硬貨比較表

稲穂100円銀貨は、名前の通り稲穂の絵が使われているのが特徴です。
100円銀貨のなかでは一番多く発行されていて、その枚数は3億9,000万枚にものぼります。
流通する貨幣として製造されたものなので、状態の良いものは少ないです。

鳳凰100円銀貨

鳳凰100円銀貨表
鳳凰100円銀貨裏

鳳凰100円銀貨は、稲穂100円銀貨よりも前に発行されたもので、昭和32年12月から昭和33年末まで発行されていました。

表面には鳳凰、裏面には日章と桜の花が描かれています。
額面をローマ字表記で「100YEN」と記してあるのがとても特徴的です。

製造期間は短かった鳳凰100円銀貨ですが、100円紙幣に代わる貨幣として大量に発行され、発行枚数は合計で1億枚にもなります。

東京オリンピック記念100円銀貨

オリンピック100円銀貨表
オリンピック100円銀貨裏

東京オリンピック記念100円銀貨は、西暦1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックを記念して発行されました。
表面には聖火と五輪が描かれ、裏面には額面と年号が記されています。

それまでは、漢数字が書かれていた年号にアラビア数字が使われているのも特徴のひとつです。
8千万枚が発行されていて、記念硬貨としては枚数がかなり多い部類に入ります。

デザイン変更の理由と現在の価値

鳳凰100円銀貨は昭和32年から発行されました。
ですが、昭和34年にはもう稲穂100円銀貨に切り替わっています。
これには、50円ニッケル貨のデザイン変更が関係しています。

菊穴ナシ50円ニッケル貨幣表
菊穴ナシ50円ニッケル貨幣裏

最初に発行された50円ニッケル貨には穴がありませんでした。
そのせいで、他の硬貨と紛らわしいという声がたくさんあがりました。
この問題に対応するため、すぐにデザインを変更することになってしまいます。

この際、100円銀貨も一緒にデザインを変更することになり公募が行われました。
こうして生まれたのが稲穂100円銀貨で、その後昭和41年まで発行されています。
ただ、東京オリンピックが開催された昭和39年だけは、記念コインとなる100円銀貨が発行されました。
このような経緯で、100円銀貨には3種類のデザインが存在します。

この3種類の買取価格は、どれも銀相場を参考にした価格設定となってす。
銀の含有量も変わらないことから値段には大きな差はでません。
アンティーリンクではこれら3種類の100円銀貨を同額で買い取っています

そもそも100円銀貨が生まれた背景と経緯とは

1960年代の日本では、100円は紙幣(お札)しかなく、硬貨として100円を流通させることが検討されました。しかし、これを実現するにはいくつかの課題がありました。

経済的な理由と紙幣の耐用年数

高度成長期に入った日本では物価が上昇し、より大きな金額の取引が増えていました。これに対応するために5千円や1万円の紙幣が発行される一方で、日常的に使われる100円も、耐久性が高く、長持ちする硬貨へと変更することが求められました。当時の100円紙幣は2年もたたないうちに痛んでしまい、交換にはコストがかかっていたため、これを硬貨にすることでコスト削減を図ろうとしたのです。

社会的な反対意見

一方で、世の中には100円を硬貨にすることに反対する声もありました。特に地方では、結婚式などの祝い事に硬貨を包むのは失礼だと考える人が多く、硬貨になることで不便さを感じるとの意見が出ていました。また、100円紙幣を廃止することで印刷局の職員の仕事や、紙幣の材料となるミツマタを育てる農家の収入減を心配する声もありました。

国会での対応と発行決定

こうした反対を踏まえ、政府はミツマタの買い取りを続けることや、印刷局の職員の雇用を守ることを約束し、100円銀貨の発行を決定しました。しかし、銀の供給が十分でなかったため、銀に亜鉛と銅を混ぜた合金が使われ、50円ニッケル貨とともに発行されることになりました。

このように、経済的な理由と社会的な配慮のもと、さまざまな問題を乗り越えて100円銀貨は誕生したのです。

稲穂100円銀貨に偽物はあるの?

稲穂100円銀貨にも、偽物が存在する可能性はあります。
取引でのトラブルを避けるためにも、注意を払っておきましょう。
稲穂100円銀貨の特徴を確認しながら、偽物を見分けるポイントをご紹介します。

ポイント1:デザインの確認

稲穂100円銀貨の表面には「稲穂」の絵、「日本國」と「百円」の文字が彫られています。
裏面に彫られているのは、額面の「100」と「漢数字の年号」です。

最初に、こうした絵や文字の彫りの深さを確認してみましょう。
偽物は彫りが浅くて文字や模様がはっきりとしていない場合があります。

その他にも、裏面の縞模様が等間隔になっているかも判断材料にできます。
偽物は、こうした模様が等間隔には並んでおらず、いびつに見えるものが多いからです。

ポイント2:大きさと重量

稲穂100銀貨のサイズは、直径22.6mmと決まっています。
これは、現在使われている100円白銅貨と同じ大きさですので、まずはお手元の100円硬貨と比べてみてください。
比較してサイズに違いがあるようであれば偽物の可能性は高いです。

次に、重さも計ってみましょう。
稲穂100円銀貨の量目は1枚で4.8gです。
サイズが同じなのに、4.8gよりも重すぎたり軽すぎるなら偽物と言えます。
なぜ重さに違いがでるかというと、偽物の硬貨は鉄や鉛といった手に入れやすい金属を使うことが多いからです。

ポイント3:磁石につけてみる

稲穂100円銀貨は銀、銅、亜鉛の合金です。
これらの金属は、どれも磁石には引き寄せられない性質を持っています。
つまり、磁石と引き合うようであれば、その稲穂100円銀貨は偽物です。

ポイント2で解説したように、偽物には鉄が混じっていることがあります。
鉄が磁石に引き寄せられることから、この判別方法が有効なのです。

稲穂100円銀貨の本物と偽物を見分けるためには、デザインの確認や重さとサイズ、磁石の反応に注目する必要があります。
偽物を避けるために信頼できる販売業者や専門家に査定を依頼するのが一番です。

稲穂100円銀貨を高く売るには?

売るなら少しでも高く買い取ってほしいと思うのは当然のことですよね。
では、稲穂100円銀貨を少しでも高く買い取ってもらうにはどうすればいいのでしょうか?
ここからは、お得に買い取ってもらうために知っておきたいことをご紹介します。

売却時に気を付ける3つのポイント

稲穂100円銀貨を少しでも高く売るためには、以下の3つのポイントに注意しましょう。

  • 信頼できる業者を選ぶ
  • 銀相場をチェックする
  • 貨幣の保存状態

なぜ、これらに注意することで高く売れるのでしょうか?
その詳しい理由を順番に確認していきましょう。

ポイント1:買取業者選び

買取業者を選ぶ際には、信頼性や口コミの評判を重視しましょう。
まずは、会社情報が公開されているか、鑑定士がいるかどうかを確認してみるのがおすすめです。
さらに、買取実績の多さも優良な業者を見分けるポイントになります。

信頼できる業者は、公正な査定のもとで適正な買取価格を提示してくれる可能性が高いです。
アンティーリンクでは買取価格表を常に公開していますので、買取価格の参考にしていただけます。

ポイント2:銀相場のチェック

稲穂100円銀貨の買取価格は、銀相場によって日々変動しています。
銀相場が高くなったときに売却することで、買取価格が上がります。

銀相場は、田中貴金属工業三菱マテリアルといった貴金属取引をする企業のWEBサイトで、価格推移のチャートが掲載されています。

ポイント3:貨幣の保存状態

稲穂100円銀貨を取引する際、状態が悪くて値段が下がってしまうケースもあります。
だからといって貨幣を磨いたりするのは逆効果です。

それは何故かというと、磨かれた貨幣は自然な保存状態ではないと判断され、減額対象になってしまう恐れがあるからです。
では、状態が良くない稲穂100円銀貨は諦めるしかないのでしょうか?

そんなことはありません。
アンティーリンクでは、状態に関わらず買取価格表に記載した金額で稲穂100円銀貨を買い取らせていただきます。

売るならメルカリ? やっぱり業者?

稲穂100円銀貨を売る手段は、大きく分けると以下のふたつです。

  • フリマアプリ(メルカリ、ヤフオク)
  • 古銭買取業者

気になるのは「どちらで売ればお得なのか?」ですよね。
次は、売却方法それぞれのメリットを紹介していきます。

売却方法①:フリマアプリ(メルカリ、ヤフオク)

稲穂100円銀貨の売却方法には、メルカリやヤフオクを使って個人で取引する方法があります。
未使用品や保存状態の良いものなら1枚500円以上で取引されることもあります。

しかし、フリマアプリだと大量にさばく際に手間がかかりすぎる点がデメリットです。
また、自分で適正な価格設定ができないと損をしてしまう恐れもあります。
枚数が少なく保存状態に自信がある場合は、メルカリやヤフオクの利用を検討してみてもいいかもしれません。

売却方法②:古銭買取業者

稲穂100円銀貨のもうひとつの売却方法は、古銭買取業者への依頼です。
信頼のおける業者に依頼すれば、厳正な査定を通して適正な価格で買い取ってもらえます

枚数が多かったり、他の古銭がある場合でもまとめて査定を依頼できるので手間もかかりません。
フリマアプリの利用に不安要素があれば、まずは買取業者に査定を依頼してみましょう。

最後に、稲穂100円銀貨取引のポイントをおさらいしておきましょう。

POINT

  • 稲穂100円銀貨には100円以上の価値がある
  • 買取価格は銀相場に合わせて変動している
  • 発行枚数が多く希少価値は低い
  • まとめて売るなら買取業者がおすすめ

アンティーリンクでは、稲穂100円銀貨だけでなく、その他の古銭もお買取しています。
LINEでの査定も行っていますので、お気軽にご相談くださいませ!

100円銀貨の買取実績

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買取価格は昨日より1,000円上がりました。 今回は郵送での買取となり、大量の100円銀貨もあわせてお送りいただきました。
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エリア 京都府

稲穂100円銀貨に関するよくある質問

Q.稲穂100円銀貨はレアですか?

A.基本的にレアではありませんが、「銀」としての価値があります。
発行枚数が非常に多いため、コレクションとしての希少性は低いですが、銀が含まれているため額面(100円)以上の価値で取引されます。


Q.稲穂100円銀貨の発行枚数は?

A.合計約3億9000万枚です。

全体的に発行枚数は多いですが、年号によって大きな差があります。
特に昭和39年と昭和36年は発行数が少量です。


Q.稲穂100円銀貨の銀含有量は?

A.銀60%(約2.88g)です。
硬貨全体の重さが4.8gあり、そのうちの6割が銀で構成されています。


眠っている稲穂100円銀貨、今が換金のチャンスです

稲穂100円銀貨は、その希少性よりも「銀」としての価値が高く評価されている硬貨です。
本日時点の相場でも額面を大きく超えており、ご自宅に眠らせておくにはもったいない資産です。

法的な規制(溶解禁止)があるため、売却先は信頼できる古銭専門店に限られます。
銀行へ行く前に、ぜひ一度専門店の査定を受けてみてください。

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