【10万円超え⁉】高橋是清50円札の価値を解説します!

【10万円超え⁉】高橋是清50円札の価値を解説します!

「50円札」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?昔の日本で流通していたこの紙幣には、歴史を彩る人物や当時の価値観が込められています。そこで、「50円札の人物は誰?」「まだ使えるの?」「買取価格はいくら?」など、具体的な情報をまとめました!この記事では、50円札に関する基礎知識から意外なエピソード、そして今なお注目されるその価値までを徹底解説します!

古銭の専門家として、古銭鑑定士兼株式会社アンティーリンク代表取締役社長の渡邉博のコメント

本記事では、高額買取となる50円札の特徴から市場価値、高橋是清が何をした人なのかまで解説していきます!

[監修/執筆:渡邉 博

日本で唯一発行された50円札

皆さんは50円が紙幣になっていたことはご存知でしょうか?
昔のお金である「日本銀行券B号50円」はなんと、日本で唯一発行された50円札なんです!

ちなみに最初の案では高橋是清ではなく、福沢諭吉の案で進めていたようなのですが、日銀総裁を務めていた高橋是清に変更されたとのことです。

日本銀行券B号50円は、紙幣の表面に高橋是清の肖像画、裏面には日本銀行が描かれていることから、通称「高橋是清50円札」「高橋50円札」「高橋是清50円紙幣」などと呼ばれています。

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実は、この高橋是清50円札が発行された4年後には、おなじみの50円硬貨が誕生しています。

50円札は1951年に発行され、1958年に支払い停止日となり、わずか7年の間しか製造されておらず、発行枚数は当然多くありません。

高橋是清50円札は、今でも普通のお金として利用可能なお札ですが、発行枚数の少なさから額面以上の価値がつく古紙幣としてコレクターの中では有名です。
普通に利用してしまうと損をしてしまう可能性が…。

50円札に書かれた人物は誰?

50円札の人物は誰かというと「髙橋是清」という人物で、読み方は「たかはし これきよ」と読みます。

高橋是清は、日本銀行の第7代総裁でもあり、総理大臣や大蔵大臣を務めた人物です。

高橋是清は何をした人物?

高橋是清は何をした人物?

愛嬌のある丸顔と立派なひげという風貌から「ダルマ宰相」の愛称で呼ばれていました。

上の写真を見ると、ひげやメガネのせいか、50円紙幣の肖像画とは雰囲気が違いますよね。

高橋是清は、歴史上で以下のような功績を残しています。

  • 日露戦争の戦費調達(外債募集を成功させ、戦費調達に大きく貢献)
  • 1927年の金融恐慌からの回復(緊急勅令による支払猶予を発令し破綻寸前の銀行を救済)
  • 1929年の世界恐慌からの脱却(積極的な財政政策などで日本経済を回復)

上記を見ても分かるように、日本の財政・経済の大きな助けとなった人物です。

残念ながら、二・二六事件で非業の最後となってしまいましたが、これまでの功績を見れば高橋是清が50円札の肖像として採用されたのも納得できますね!

高橋50円札の市場相場価値について

まずは、高橋50円札の市場相場的な価値から確認していきましょう。

高橋50円札は、このほかの昔のお金と比較すると発行枚数が少ないため、額面50円の割には市場価値は高いです。

状態の良いものであれば数千円の価値がつくことも…?

それでいて珍しい記番号やエラー紙幣などであれば、その価値は大きく上がるでしょう。これはこの後紹介していきますね。

ここでは、2024年11月時点の高橋50円札の市場価値を見ていきます。

買取業者での買取価格

昔のお金「高橋50円札」の買取業者での買取価格を見ていきましょう。

買取業者での価格は、紙幣の状態ごとに以下の表の通りです。

状態 金額
未使用

2,500円

準未使用

1,500円

極美品

500円

美品

300円

並品

100円

劣品

額面通り(50円)

参考:高橋50円札(B号券) の買取価格

未使用や未使用に近い状態であれば、額面以上の金額で買い取ってもらえます。

反面、状態が悪い紙幣であれば、そこまで価値は出ないので、記念に保管しておくか、オークションサイトでの売却を検討した方が良いでしょう。

なお、ここでの価格は日によって変わる場合があるので、実際売却する時に価格が前後している可能性があるのでご注意ください。

特に価値が高い高橋是清50円札の特徴

お手元の高橋是清50円札が価値があるかどうかは、記番号と呼ばれる下図の箇所をチェックください。

高橋是清50円札が価値があるかどうか

高橋是清50円札が価値があるかどうかは記番号にご注目!

この番号部分が、珍番と呼ばれる「キリ番(90000など)」「ゾロ目(999999など)」「階段(123456など)」の場合にはですと数十万円の価値が付けられる可能性があります。

この他にも、番号の両左右にある英語がどちらもAで書いてある「A-A券」や、あまり知られていないですがCから始まってJで終わる「C-J券」Tから始まってFで終わる「T-F券」、この3種類が特にプレミア価値がつく50円札となります。

▼50円札の買取実績の一部

記番号 買取日 買取価格
A513335A

2023/9/22

15,000円

C017991J

2024/5/16

3,000円

古銭の専門家として、古銭鑑定士兼株式会社アンティーリンク代表取締役社長の渡邉博のコメント

とくにA-A券に関してはシミ等がないものであれば10万円を超える価値が付くこともあります!

 

なぜ「A-A」「C-J」「T-F」にプレミア価値が付くのか?

高橋是清50円札は記番号が「A-A」「C-J」「T-F」だとプレミア価値が付けられます。「A-A」が最も価値が高く、「T-F」はプレミア価値としては最も低い紙幣となります。

では、なぜこれらの記番号に価値が付けられるのでしょうか?

A-A券

まず、最初にお伝えしたいのは、紙幣の記番号がどのような順番で印刷されるかですが、高橋是清50円札の記番号は「A-A」の「000001」から始まり「900000」まで印刷されると、A-Aから「A-B」に変わり、これを「A-Z」まで刷ると次は「B-A」に変わっていきます。

つまり、アルファベットが「A-A」の紙幣は一番最初に発行されるということであり、言い方を変えれば「最も古い」と言えます。

やはり古いものであればあるほど、綺麗な状態で保存されているものには希少性がありますので、プレミア価値が付けられることになります。

ちなみに、高橋50円札の価値は、どこで作られたのか?その印刷場所によっても価値が変わります。

高橋50円札は、「滝野川」と「小田原」の工場で印刷されましたが、シークレットマークでどちらの工場かを見分けることができます。

紙幣の「高橋是清」の下の模様にご注目ください。きれいな円になっているのは小田原工場で製造されたもので、途中で途切れているのは滝野川工場で製造されたものです。

高橋是清50円札-小田原

高橋是清50円札「小田原」

高橋是清50円札「滝野川」

高橋是清50円札「滝野川」

「C-J」「T-F」にどうして価値がつくのか?

C-J券は小田原工場で初めて作られた高橋50円札ということでコレクターの中で人気が高いためプレミア価値が付けられることがあります。

T-F券は滝野川工場で、最後に印刷された記号でなんと10万枚(通常の9分の1)ほどしか刷っておらず、コレクターの中で密かな人気となっており、少しだけプレミア価値が付けられることがあります。

ちなみに、A-A券は滝野川工場で最初に作られた高橋50円札となります。

50円札は記番号のアルファベットが1桁しかない!

紙幣の記番号は基本的に「AA000001A」のように、頭文字のアルファベットが2桁になっています。
しかし、高橋50円札に至っては、発行数が少ないため、「J612240G」(※画像赤丸)のように、頭文字のアルファベットが1桁のみに留まっています。
同時期に発行された、岩倉具視の500円札と比べて見ましょう。こちらは記番号の頭文字のアルファベットが2桁になっています。

高橋50円札の当時の価値は?

現在では50円というと最近の物価の高騰もあり、なかなか欲しいものが買える金額とは言えない金額となっていますが、高橋50円札が作られた当時の価値はどのくらいだったのでしょう?

価値を測る時に参考になるのは消費者物価指数です。50円札が発行開始された1951年と2023年の物価指数を比較すると以下の通りです。

  • 1951年:14.0
  • 2023年:106.6

参考:日本銀行

比較すると約7.6倍になります。そこから判断すると1951年の50円は令和5年の約380円に相当すると言えるでしょう。

ただ、1950年代は大量生産・大量消費の時代であり、必ずしも消費者物価指数からは測れない品物もあります。

当時の価格感を調べると、以下のような相場感だったそうです。

  • コーヒー1杯:50円
  • タバコ「ピース」:60円
  • 銭湯:10円
  • 朝刊のみの新聞代:70円
  • はがき:2円

よくある質問

最後によくある質問について紹介します。50円札についてお客様からよくいただく疑問に回答しています。

50円札ってまだ使えるの?

財務省のQ&Aを調べる限り、50円札は今でも利用可能です。

ただし、発行枚数が少なく、今では珍しいので、お店で使うと認識がない人には、利用できないと断られてしまうかもしれません。

銀行で交換・両替をするか、買取業者への売却をご検討ください。

古銭の専門家として、古銭鑑定士兼株式会社アンティーリンク代表取締役社長の渡邉博のコメント

銀行だと額面の50円となってしまうので、おすすめは古銭買取業者への売却です!

 

 

50円札ってどんなものだったの?

50円札は、1951年から1958年にかけて発行された日本の紙幣です。

大きさは縦68mm、横144mmで、現在の千円札よりも一回り小さいイメージを持っておくと分かりやすいです。

第二次世界大戦後のインフレの影響で、それまでの50銭札では額面が小さすぎ、100円札では額面が大きすぎるという状況に対応するために発行された経緯があります。

なぜ50円札は発行されなくなったの?

50円札が発行開始されたわずか4年後の1955年(昭和30年)9月に50円の硬貨が製造開始されました。

これにより利用のしやすさなどがあったのか、紙幣の需要が激減したことが理由です。

価値の高い紙幣の見分け方はこちらをご参照ください。

※高橋是清50円札の買取価格については【古銭全種掲載】買取価格一覧表に掲載されております。
ピン札の高橋50円札をお持ちだったら額面の6倍~50倍もの価値が付けられます!

戦後の紙幣ということもあって、相続や遺品整理などの際にはもしかしたら綺麗な状態の高橋50円札が見つかるかもしれませんね。
額面で利用してしまうのはもったいない!お手元にお持ちの方は、ぜひ買取専業者に査定を依頼してみてくださいo(^▽^)o

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