金貨の購入でクレジットカードは使える?現金化についても解説
価値が下がりにくい金資産の一つとして「金貨」を持っておきたいけど、金貨自体がすごく高価なので、購入時にまとまった現金が必要になるのがネックですよね。
高額な商品を買うときや分割払いなどに役立つのがクレジットカードですが、金貨を購入するときってクレジットカードを使えないのでしょうか。
この記事では、金貨購入時にクレジットカードが使えるかどうか、そして金貨を使ったクレジットカードの現金化についても詳しく解説します。
目次
金貨の購入でクレジットカードは使える?
金貨の購入でクレジットカードは使えるかどうか?結論から言うと「基本的には使えない」と思っていいでしょう。
金貨を購入するには、貴金属の取り扱い店や古銭販売店での店頭で購入する、もしくは金貨などを製造している企業のネット販売などが一般的です。
しかし、そのほとんどがクレジットカードでは金貨を購入できず、支払い方法も現金もしくは口座振込みに限定されています。
これは金貨だけに限らず、「地金」と呼ばれる金のインゴットやバーなどでも同じです。
言い換えれば「純金を使って成型されている製品」はクレジットカードで購入できない、と覚えてもいいかもしれません。
ただし、金を含んでいるすべての製品がクレジットカードを使えないのかと言うとそうではなく、一部ですが以下のような例外もあります。
- 投資用で流通しているものは使える場合がある
- ジュエリーショップなどで金のアクセサリーを購入するのは可能
投資用で流通しているものは使える場合がある
「純金積立」や「金の定額(定量)購入」といったウェブ広告を見たことはありませんか。これは貴金属を製造・販売している企業や、証券会社などが展開している金を使った「投資商品」です。
この純金積立は、実際に金の現物を購入してどこかへ保管しておくといった仕組みではなく、毎月決まった金額(定額)、もしくは決まった量(定量)だけ金を購入し、必要に応じて売却して換金したり、地金や金貨に成型して保有できるといったサービスとなります。
純金積立で使う資金は、毎月銀行口座や証券口座から引き落とされるのが一般的ですが、証券口座への入金にクレジットカードが使える場合は、間接的に「クレジットカードで金を購入している」ことと同じ意味になりますよね。
このように投資材料として金を取り扱っているもの、金の現物を直接やり取りしないものであれば、クレジットカードを利用できるケースもあるのです。
ジュエリーショップなどで金のアクセサリーを購入するのは可能
宝石や装飾品を取り扱うジュエリーショップなどでは、金が含まれるアクセサリーを購入する際にクレジットカードを利用できます。なぜ地金や金貨などはNGで、金が含まれるアクセサリーはクレジットカードOKなのでしょうか。
ポイントなのは、金の売買で特に重視されるのが「金の含有量」だからです。含有量とは、その製品にどれだけの金が含まれているかということ。金の含有量が99.9%以上のいわゆる「純金」製の金貨などは、ほとんど金だけで作られています。
一方、金が含まれるアクセサリーは金の含有量が少ないです。
純粋な「金」資産としてみた場合、宝石がついていたり他の金属が混ぜられていたりすると金の価値が低くなるため、クレジットカードでも購入可能となっています。
金貨販売店でクレジットカードで購入できるか調べてみた
実際に金貨の販売を行っている企業や実店舗、そしてネットショッピングサイトなどでは、クレジットカードがどのように取り扱われているのか調べてみました。
クレジットカードを使って金貨を購入する際、以下を参考にしてください。
- 田中貴金属工業株式会社
- 三菱マテリアル
- 古銭販売店ミスターコインズ
- ヤフーオークション、メルカリ
- ebay
田中貴金属工業株式会社
田中貴金属工業株式会社は、金・プラチナ・銀などの貴金属の地金や、産業用としての貴金属製品の製造・販売を行っている企業です。日本国内での金の取り扱いといえば「田中貴金属」とまで言われるほど、金製品に関して有名な企業といえます。
田中貴金属工業では、直営店と全国主要都市にある約100店舗の特約店にて金貨を販売していますが、そのすべての店舗でクレジットカードでの金貨購入はできません。購入代金の支払いは、現金または口座振込のみとなっています。
また、田中貴金属工業では「純金積立」も行っていますが、積立購入の代金をクレジットカードで支払うこともできないので、やはり基本的には使えないと考えたほうがいいでしょう。
※参照:田中貴金属工業株式会社
三菱マテリアル
三菱マテリアルは、東京都に本社を置く三菱グループの非鉄金属メーカーです。主に金属加工やセメントやアルミ缶の製造事業を行っていますが、金地金・金貨の現物販売、そして純金積立サービスも展開しています。
三菱マテリアルが販売する金貨は、店頭もしくは電話での購入が可能ですが、いずれの場合もクレジットカードでは購入できません。支払い方法も現金のみとなっています。
※参照:三菱マテリアル
古銭販売店ミスターコインズ
ミスターコインズは、古銭の通販ショップです。近代金貨や地金だけでなく、古銭や銀貨、記念貨幣から外国コイン、大判・小判など、日本一の品揃えをご準備しております。
ミスターコインズでは、電話・LINE・FAX・通販サイトの4種類の方法で注文を承っておりますが、支払い方法は「銀行振込(みずほ銀行・PayPay銀行)」か「代金引換」のみに限られております。
クレジットカードはご利用になれませんのでご注意ください。
参照:ミスターコインズ
ヤフーオークション、メルカリ
ヤフオクなどのオークションサイト、メルカリなどのフリマサイトでは、商品代金の支払い方法としてクレジットカードを紐づけられます。
そして、クレジットカードを紐づけたヤフオクやメルカリで金貨やインゴットを買えば、間接的にクレジットカードを使える…というわけではありません。
実は、ヤフオクやメルカリなどには「決済ルール」が設けられており、一部の商品カテゴリではクレジットカード決済が行えないのです。
地金や金貨などはこのルールに該当しているため、残念ながらクレジットカードを使って金貨の購入はできません。
※参照:Yahoo!オークション、メルカリ
ebay
日本向けのサイトだと金貨をクレジットカード購入できないのであれば、海外サイトならばどうでしょうか。世界最大級のECサイト「eBay」は、世界190ヵ国に向けて様々な商品が出品されており、世界中の金貨なども多数出品されています。
そんなeBayでの金貨の購入ですが、結論から言うと「クレジットカード購入はできるが、制限があったりデメリットも多い」です。
eBayに出品されている金貨を購入する場合、そもそも日本へ発送できない可能性があり、購入前に出品者へ確認しなくてはいけません。日本への発送不可でも代行業者を利用するという手もありますが、その場合は多額の手数料が別途必要です。
問題なく購入・発送されたとしても、海外からの輸入扱いとなれば、税関での検査待ちなどで手元に来るまで長い期間がかかります。
このようにeBayでの金貨購入は、クレジットカードが使えたとしても色々な手間や費用がかかってしまうため、あまりオススメできる方法ではありません。
※参照:eBay
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ここまでご紹介したとおり、クレジットカードでの金貨購入は「基本的にできない」ことがご理解頂けたのではないでしょうか。
なぜ、金貨や地金をクレジットカードで購入できないのか?それにはいくつかの理由があります。
- 手数料がかかる
- 金融商品は購入が禁止されている
手数料がかかる
私たちは普段から何気なくクレジットカードを利用して買い物を行っていますよね。
しかし、クレジット決済とはクレジットカード会社が提供しているサービスの一つであり、店舗側はそのサービスを利用するためにクレジットカード会社へ手数料を払っているのです。
クレジットカード会社によって手数料は異なりますが、貴金属店だと1回の決済あたりで商品代金の4%が手数料の相場とされています。
金貨や地金は高額なものがほとんどなので、クレジットカードで購入されると、店舗側の手数料の負担が大きいというわけです。
金融商品は購入が禁止されている
クレジットカードを契約する際に確認するのが免責事項。契約するにあたってのルールともいえます。
各クレジットカード会社の免責事項はほとんど似ていますが、どの会社にも明記されているのが「クレジットカードを使った金融商品の購入禁止」です。
これは国の法律で決まっているというわけではなく、クレジットカード会社側が独自に定めているルールとなっています。
犯罪者やテロ集団は、犯罪によって得た収益は資金洗浄をして捜査機関からの追跡から逃れようとするため、クレジットカード会社も金融商品への利用制限を行い、犯罪を抑止するために定めているのです。
クレジットカードで金貨を購入して現金化する方法は危険?
手っ取り早く現金が欲しいとき、クレジットカードで金貨を購入して現金化する方法に問題はないのでしょうか。結論から言ってしまえば以下のような「危険かつ様々なデメリットがある」ので、やめておきましょう。
ここでは、クレジットカードで金貨を購入し現金化する方法は「何がNGなのか」を具体的に解説していきます。
- 出資法違反になる恐れがある
- クレジットカード会社が現金化を禁止している
出資法違反になる恐れがある
借金を繰り返した結果、キャッシング枠はもう満額で使えないが、ショッピング枠を使えば現金化できる…こんな話を耳にしたことはありませんか。
クレジットカードの現金化ができると謳っている業者は、その行為自体が「現金の貸付」と判断されて金融業者にみなされる可能性があり、貸金業法そして出資法を遵守しなくてはいけません。
出資法は「年20%」を超える金利での貸付を認めておらず、例えば50万円の金貨をショッピング枠で購入し、8割査定でその場で買い取って40万円を支払うといった行為は、年20%の利息を大きく超えるので出資法違反の対象になります。
クレジットカードで金貨を買って現金化する行為は、「買い物を装ったお金の貸付行為」であることを認識し、出資法に抵触する可能性があるため要注意です。
クレジットカード会社が現金化を禁止している
ショッピング枠を使ったクレジットカードの現金化は、明確に法律で禁止されているわけではありませんが、クレジットカード会社側の規約で禁止されているのがほとんどです。
クレジットカード契約時には規約に同意しないといけないため、規約の禁止行為を行う=利用停止や解約といった重いペナルティが課される場合もあります。
場合によっては、金銭トラブルやマネーロンダリングといった犯罪に巻き込まれる可能性もゼロではありません。日本クレジット協会や消費者庁といった各関連団体も注意喚起を促していますので、クレジットカードで金貨を購入して現金化する行為は行わないようにしましょう。
アンティーリンクは、古銭の買取をしている専門店です。
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