【保存版】500円玉の刻印を徹底解説!初代から新硬貨まで

【保存版】500円玉の刻印を徹底解説!初代から新硬貨まで

500円玉の刻印には、日本の技術力がつまっていると言われています。
500円玉の刻印は、いつからどのように変化してきたのでしょうか?

この記事では、500円玉の刻印の歴史や新500円玉に施されている技術から、レアな刻印の可能性まで解説します。

500円玉の刻印とは?歴史と種類

500円玉の刻印とは?歴史と種類

500円玉の刻印は、時代と共に進化してきました。
刻印は単なるデザインではなく、偽造防止や識別のための重要な役割を果たしています。

各世代の500円玉の刻印の特徴を見ていきましょう。

初代500円玉のデザインと刻印

初代500円玉はそれまでの500円札に替わる貨幣として、1982年4月1日に誕生しました。

初代500円玉の縁の刻印

材質は銅75%、ニッケル25%の白銅製。
縁には偽造防止のために「◆ NIPPON◆ 500 ◆」と繰り返し刻印されていました。

第2世代のデザインと刻印

第2世代の500円玉は2000年8月1日に誕生。

新バイカラー500円玉
旧500円玉と新500円玉の縁を比較する

1997年から500円玉の偽造・変造硬貨が相次いで発見され、急ピッチで対応しなければいけませんでした。そのため、基本的な絵柄は変更せず、デザインと材質のみ変更されました。

主な違いは「微細線」「微細点」「側面のギザギザ」です。より偽造しにくくなり、識別性も上がりました。
そして、裏面に描かれた「500」の数字の内側に穴がなく、0が塗りつぶされたようなデザインになっています。
さらに、0.2mmのマイクロ文字で「NIPPON」と刻印されています。

↓の画像は、「NIPPON」の「NIPPON」の部分です。本当に小さな小さな文字で刻まれています。

新500円玉のマイクロ文字

これは、シークレットマーク(暗証)として表裏両面に刻印されています。この情報は造幣局からは公表されていません。

この「NIPPON」の文字は、肉眼では確認しづらいほど小さいため、偽造防止効果も高く、硬貨の信頼性向上につながっています。

新バイカラー500円硬貨のデザインと刻印

新500円玉は2021年11月1日に誕生。

歴代の500円玉の縁を比較する

偽造防止力の向上を目的としてデザインと材質が変更されています。
従来の偽造防止技術に加え、バイカラー・クラッドや異形斜めギザも施されており、より高い偽造防止技術が使われています。
表面の縁の内側の上下に「JAPAN」、左右に「500YEN」の微細文字が刻印されています。

 

新500円硬貨の特徴

新500円硬貨には、最先端の技術が使われています。これらの新しい特徴と技術は、硬貨の信頼性を高め、より安全な通貨流通を支えています。

ここでは、新500円硬貨の主要な特徴と技術について詳しく見ていきましょう。

偽造防止のための刻印がある

新500円硬貨の刻印は、高度な偽造防止機能を持っています。

特に表面に施された小さな穴(微細点)は、特殊な製造技術で作られており、一般的な工具では再現が困難です。
また、旧500円玉と同様に「JAPAN」「500YEN」という微細な文字が刻印されています。

これらの刻印技術により、硬貨の真贋判定がより正確になり、偽造防止効果が大幅に向上したのです。

潜像技術が施されている

第2世代の500円玉に続き、新500円玉にも潜像技術が使われています。潜像技術とは、傾けると別の文字が浮かびあがる技術のことです。

新500円玉の「500」の部分に使われています。上に傾けると縦線、下に傾けると「500YEN」の文字が浮かび上がるようになっています。

新500円玉の潜像技術

レア500円玉の価値は刻印で見分けられる?

500円玉の中には、特殊な刻印や製造上のエラーにより、高い価値を持つレアコインが存在します。

ここでは、代表的なレア500円玉の種類とその特徴を紹介します。

ギザギザのない500円玉

通常、500円玉の縁にはギザギザ(ミルドエッジ)が刻まれていますが、製造過程のエラーにより、このギザギザがない500円玉が稀に存在します。
これは「ギザなし500円玉」と呼ばれ、コレクターの間で人気があります。

ただし、流通量が極めて少ないため、実際に目にする機会はほとんどありません。
価値は状態によって大きく異なりますが、場合によっては高額で取引されることがあります。

真ん中が銀色のエラー500円玉?

2021年以降のバイカラー500円玉が発行されてすぐ、ヤフオク!でエラーコインとして出品されたことで、「500円玉のエラーコインですか?」と多くのご質問をこれまでにいただきましたが、まったくエラーコインではなく、新しいデザインの500円玉が発行されただけです。

近年は、製造技術の発達により、エラーコインが生まれづらい状況のため、よりエラーコインの希少性は増しています。

もし通常のものと様子の違う500円玉があったら、専門家による鑑定が必要です。

その他のエラーコイン

エラーコインとは、製造過程で何らかの不具合が生じた硬貨のことです。

500円玉の場合、刻印のずれや欠け、素材が均一でないなどが代表的なエラーです。
例えば、表と裏の向きが正しくない「逆打ちエラー」や、刻印が二重になった「二重打ちエラー」などがあります。

これらのエラーコインは、状態や希少性によって価値が大きく変わりますが、コレクターにとって魅力的なアイテムとなっています。

記念硬貨

記念硬貨の500円玉も、特殊なコインの一種です。

各種記念500円玉

これらは特定の記念事業や周年を祝して発行される限定硬貨で、通常の500円玉とは異なるデザインや刻印が施されています。
例えば、オリンピック記念や皇室関連の記念硬貨などがあります。

記念硬貨は発行数が限られているため、状態の良いものは高値で取引されることがあります。
ただし、一般的な記念硬貨の多くは額面以上の価値はないため、しっかり鑑定してもらいましょう。

まとめ:500円玉の刻印の鑑定は専門家に依頼しましょう

500円玉は初代から新500円硬貨まで、それぞれの時代で最新の偽造防止技術が採用され、その刻印も進化してきました。
特に、新500円玉の偽造防止技術は日本の高度な貨幣製造技術を示しています。

もし、500円玉の刻印から価値を判断したい場合は、アンティーリンクへお問い合わせください。
古銭鑑定のプロが豊富な知識と経験から、硬貨の状態や希少性を正確に評価します。