10万円金貨(30g)の買取価格はいくら?現在の相場や高価売却のポイント

10万円金貨(30g)の価値を徹底解説!現在の相場や高価買取のポイントをチェック

日本で発行された金貨で、重さが30g額面が10万円のものは「天皇陛下御即位記念10万円金貨」です。
平成2年に発行された「御即位記念金貨」は、美しいデザインと高い金含有量が魅力の記念硬貨です。
現在の時価や相場、買取価格が気になる方も多いのではないでしょうか?

「30gの10万円金貨は今いくらで売れるのか?」「金価格の影響で現在の価値はどう変わったのか?」「高価買取してくれる業者はどこ?」などの疑問を一挙に解決します。10万円金貨の売値や換金方法、買取のポイント、画像で確認する特徴まで、詳しくご紹介!
この記事を読めば、10万円金貨(30g)を納得の価格で手放すためのヒントが見つかります。

執筆・監修者
渡邉 博古銭鑑定士
2012年、古銭買取専門店「アンティーリンク」を創業し、古銭の買取・販売を始める。
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
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重さ30gの10万円金貨、買取価格はいくら?

天皇陛下御即位記念10万円金貨、本日のアンティーリンク買取価格はこちらです。

468,400(税込)

※価格は金の相場に連動して毎日変動します。

平成2年に発行された額面10万円の記念金貨

平成2年(1990年)に、天皇陛下の御即位を記念して、10万円金貨と500円白銅貨が発行されました。10万円金貨は200万枚、500円白銅貨は3千万枚作られています。

平成2年に御即位記念10万円金貨(30g)が発行された

10万円金貨は、東京芸術大学の平山郁夫学長がデザインしました。
金貨の表面には鳳凰ほうおう瑞雲ずいうんが描かれ、裏面には菊の御紋章と桐、唐草模様がデザインされています。

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一方、500円白銅貨は造幣局の職員がデザインを担当しました。
表面には特別御料儀装車(天皇陛下がパレードなどで使用される車)が描かれ、裏面には菊の御紋章と束帯(昔の貴族の衣装)の模様が入っています。この模様には桐や竹も描かれ、皇室を象徴するデザインになっています。

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参考:10万円金貨のデザインを解説

金含有量は30g!日本最大の金貨幣

御即位記念10万円金貨は、そのすべてが金(ゴールド)で作られた純金の金貨です。

重さは30gあり金含有量も30gです。これは、日本最大の金含有量を誇る金貨幣です。

また、平成5年(1993年)には、コイン・オブ・ザ・イヤー賞で「ベスト・ゴールド・コイン賞」を受賞するなど、世界的にも評価を受けることになりました。

参考:10万円金貨の重さは何グラム?

コイン・オブ・ザ・イヤー賞って何?

コイン・オブ・ザ・イヤーは、1982年にクラウスパブリケーションズ社によって作られた、世界中のコインを対象にした国際的な賞です。この賞では、コインのデザインや作り方が特に優れたものが選ばれます。たくさんの国の造幣局(コインを作る場所)が参加し、それぞれが最高のコインを目指して競い合います。

賞は全部で10種類あり、それぞれの部門で優秀なコインが選ばれます。その中から最終的に「コイン・オブ・ザ・イヤー」という特別な賞が決まります。受賞するコインは、美しさ、新しい技術、そして芸術的な工夫が高く評価されたものです。

審査は、世界中の専門家が行います。造幣局の代表やコインの研究者、ジャーナリスト、美術館の人たちなどが協力して、約100枚の候補から優れたコインを選びます。コイン・オブ・ザ・イヤーに選ばれることは、コインをデザインした人や作った造幣局にとって、とても名誉なことです。この賞は、コインが持つ美しさや特別さを世界中に伝える大切なイベントとなっています。

平成2年に発生した10万円金貨の偽造事件が発覚

平成2年1月下旬、天皇陛下御在位60年記念金貨幣が偽造されていたことが発覚しました。この金貨1,000枚が東京都内の銀行にコイン商から持ち込まれた際、偽物であることが判明したのです。その金貨はコイン商がイギリス人ブローカーから仕入れたものでしたが、調査が進む中で、別のルートからも海外から大量の偽造金貨が流入していたことが明らかになりました。最終的に、その数は約10万8千枚、額にして108億円にも達しました。

この問題を受けて、造幣局では警視庁などの依頼を受け、平成2年2月から平成5年3月までの約3年間で、50万枚に上る金貨の真偽を鑑定する作業を行いました。この事件は、日本国内外で注目を集めた大規模な偽造事件でした。

古銭の専門家として、古銭鑑定士兼株式会社アンティーリンク代表取締役社長の渡邉博のコメント

この偽造金貨は、御即位10万円金貨とよく似た金貨の事件となります。「10万円金貨(20g)の買取価格」についてまとめて記事もぜひご覧ください。

御在位60年記念金貨の偽造事件をテーマにした書籍です。

御即位記念10万円金貨(30g)の現在の価値はどのくらい?

平成2年に発行された御即位記念10万円金貨(30g)の今の価値は、主に金の価格に影響されます。これは、この金貨が珍しいからとか、人気があるからという理由で特別な価値が付けられる金貨ではなく、金貨に使われている「金」という素材そのものの値段で価値が付けられているからです。

古銭の専門家として、古銭鑑定士兼株式会社アンティーリンク代表取締役社長の渡邉博のコメント

御即位記念10万円金貨は、発行数は200万枚もあり、希少なものではないので、プレミア価値は無いのです。

金価格が10万円金貨の取引相場に与える影響

金の価格が上がれば、御即位10万円金貨の取引価格も上がります。逆に、金の価格が下がれば、取引価格も下がる傾向があります。ただし、金の価格と完全に同じというわけではなく、少し低めの価格で取引されるのが一般的です。

その理由は、この御即位10万円金貨が「お金」として作られているからです。例えば、100円玉や500円玉、紙幣などと同じように、御即位10万円金貨も法律で守られています。「貨幣損傷等取締法」という法律により、金貨を溶かしたり壊したりすることが禁止されており、もしそれを行うと犯罪になってしまいます。

参考:貨幣損傷等取締法

このように、金貨は「お金」としてのルールに従っているため、金そのものの価値より少し低い価格で取引されるのです。では、2000年以降、金価格と御即位10万円金貨の取引価格がどのように関係してきたのか、具体的に見ていきましょう。

下の表をご覧ください。2000年代は金相場が低かったため、30g分の金としての価値が額面の10万円を超えることがなかったので、取引相場としても額面通りでした。

1gあたりの金価格 取引相場
2000年

1,010円

100,000円

2005年

2,038円

100,000円

2010年

3,757円

109,328.7円

2015年

4,935円

143,608.5円

2020年

7,013円

204,078.3円

2021年

6,847円

199,247.7円

2022年

8,104円

235,826.4円

2023年

9,885円

287,653.5円

2024年

13,000円

378,300円

ところが、2010年を境に、金としての価値が額面を超えることになります。以降、どんどんと金価格が高騰を続け、現在では額面のおよそ4倍近くまで、価値が高まっています

時価や相場の最新情報

特に2023年以降は、未曾有の金高騰となっています。金価格が大きく上がった理由はいくつかあります。

まず、経済の不安や国際的な緊張が原因の1つでしょう。ロシアとウクライナの戦争や、イスラエルとハマスの対立などの影響で、金が「安全な資産」として多くの人に求められたのです。

次に、中央銀行が金を大量に購入したことも大きな要因です。特に中国をはじめとする各国の中央銀行が金の保有量を増やし、2023年の最初の9カ月だけで約800トンもの金を買いました。これは前年と比べて14%も増加しています。

また、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)が2024年に金利を引き下げるだろうという予測も、金の人気を高めることに繋がりました。金利が下がると、債券のような利息が付く資産である必要が薄れて、金の価値が高まるからですね。

この他にも、物価上昇(インフレーション)への不安も金の人気を押し上げました。金は歴史的にインフレへの「備え」として使われてきたため、経済が不安定なときに多くの投資家が金を選びます。

こうしたさまざまな要因から、2023年の終わりには、金の価格は約13~14%も上昇し、主要な株式市場の指数を上回りました。この傾向は2024年にも続き、金価格は過去最高額を記録したのです。

これは、もちろん10万円金貨の取引相場の最高額を記録したということでもあります。

参考:【価値280%増】10万円金貨が未曾有の価格上昇!

御即位記念10万円金貨(30g)の売値が決まる仕組み

では、できるだけ高額で御即位記念10万円金貨(30g)を売るにはどうしたらいいのでしょうか?ヤフオク、買取業者などで売るときのポイントについてまとめていきます。

まずは、どのようにして売値が決まるのか、その仕組みについて詳しく説明していきます。

ヤフオクなどのネットオークションで売るのか、買取業者に売るのかによって変わりますが、まずはヤフオクを例にして説明していきます。

ヤフオク

ヤフオクは、商品を出品すると設定した日時までに欲しい人がいたら、入札をしてもらって、欲しい人が競合したら、価格が競り上がっていくという仕組みとなっています。

では、入札者はどこまで価格まで入札を続けるのかというと、やはり基準は金価格となります。

金価格は平日であれば、毎日、毎分、毎秒、値動きしていますが、その金価格のだいたい97~98%ほどまでを上限として入札することになります。

たとえば、金価格が1gあたり13,000円だったとします。この98%は12,740円ですね。

御即位10万円金貨は金30gなので382,200円。この金額を上限に取引が行われます。しかし、注意しなければならないのが、手数料です。

382,200円で落札されても、この金額が手元に入ってくるわけではありません。

この金額から、手数料10%が引かれてしまうので、343,980円が手元に入る金額となります。

また、ネットオークションは当日にオークション終了日を設定してしまうと価格が上がりきらない可能性があるので、通常は1~2週間ほど先に設定することになります。

こうなると、金価格を予測することができません。たとえば、今日金価格が高いからとオークションに出品しても、2週間後には金価格が下がっていて、落札価格が安くなってしまったなんてことにもなりかねないのです。

買取業者

御即位10万円金貨を売るなら、買取業者がおすすめです。これは営業でもなんでもなく、あらゆる点で買取業者のほうがメリットが多いからです。

手数料無料の買取業者を選べば、手数料かからずに10万円金貨を売却することができますし、オークションにはとにかく手間と時間がかかります。

出品アカウント登録設定や認証に始まり、商品撮影から説明登録をして入札者との連絡などなど、このあたりを楽しめるという方にはおすすめです。

また、買取業者であれば即日の査定、換金が可能です。つまり、金価格が高いタイミングで査定してもらって売却してしまえば、ネットオークションのように1~2週間後に金価格がどうなるのか不安になる必要がないです。

ただ、買取業者によっては金相場を大幅に下回る買取金額を設定していたり、そもそも金相場に連動していなかったりする場合もあるので、複数社に相見積もりするのが安心です!

もちろん弊社アンティーリンクは、手数料無料で、買取金額も公開しておりますので安心してお取引いただけます。

参考:天皇陛下御即位記念10万円金貨の買取価格

ブリスターパック有無で変わる?御即位記念10万円金貨(30g)の買取価格

アンティーリンクでは、御即位記念10万円金貨(30g)は金相場に連動して買取金額を日々更新しております。ただ、先ほどお伝えしたとおり、御即位金貨は溶かすことができないので地金として取引できず、あくまでコレクター品としての取引となります。弊社としても、御即位10万円金貨の購入を希望する方へ、お譲りすることになりますので、やはりブリスターパックが無いと高く売れないのが実際のところでありまして、パックの有無によって買取価格に差をつけさせていただいております。

平成2年 御即位10万円金貨 ブリスターパック有りと無しのもの(岩手県北上市のお客様)

平成2年 御即位10万円金貨 ブリスターパック有りと無しのもの(岩手県北上市のお客様)

2024/12/23のパック有の御即位10万円金貨の買取金額は1枚あたり411,200円、パック無しのものは‐2,000円で、409,200円となります。

信頼できる買取業者を選ぶ方法

御即位記念10万円金貨(30g)を売るとなったら、少なくとも30万円を超える大金となります。信頼できる買取業者を選ぶためのポイントを続いては紹介していきます。

業者選びで注意するべきポイント

当たり前ですが、きちんと住所や電話番号を公開して買取業を営んでいるのかが重要です。もし万が一、トラブルに巻き込まれてしまったときに、住所や連絡先も分からないとなると警察の対応が難しくなってしまいます。また、ネット検索で「買取業者 評判」や「買取業者 口コミ」と検索すれば、すでにその買取業者を利用した方の声も確認できますので参考にされると良いかと思います。

私も、ご飯食べるとき、怪我をして病院を探すとき、かならず口コミは確認するようにしています!

御即位記念10万円金貨(30g)の買取相場を調べる方法

御即位記念10万円金貨(30g)の買取相場を調べる方法としては、ヤフオクでの落札価格相場を調べたり、複数の買取業者の買取金額を調べるなどいくつかの方法があります。

現在の相場を簡単に調べる方法

最もシンプルなのは地金の買取価格から算出する方法です。

地金買取業者もいくつかありますが、たとえば田中貴金属さんでは、毎日、金の取引価格が更新されています。

参考:田中貴金属工業株式会社|日次金価格推移

この取引価格の93%前後が平均的な買取相場となります。

たとえば、2024/12/14時点では、地金価格は金1gで4,408円なので、その93%は13,400円。御即位記念10万円金貨は30gなので、402,000円が買取相場となります。

先ほど説明した通り、ヤフオクなどのネットオークションではこれより少し上回る落札価格、41万円前後の落札価格とはなりますが、ここから10%の手数料が引かれてしまうので、手元に残る金額は369,000円となります。

参考:日本の記念金貨・銀貨の買取価格一覧表

御即位記念10万円金貨(30g)の換金方法を詳しく解説

再三にわたり、御即位記念10万円金貨(30g)の換金方法としては買取業者をおすすめしてきましたので、より買取業者での換金について具体的にイメージを持っていただき、安心して取引を進められるように実査しの手続きの流れや利用方法を詳しく解説していきます。

買取店での手続きの流れ

基本的にまずは電話やメール、最近だとLINEなどで、買取店へお問い合わせすることから始まります。

そこで、お店に直接持ち込みたいのか、出張買取サービスで自宅に来てほしいのか、郵送買取サービスを利用するのかを選択することになります。

もちろん実際に売却手続きを進める前に、査定(いくらで買取してくれるのか)をしてもらうことも忘れずに!

オンライン査定や郵送買取の利用方法

最近では、弊社でも行っておりますが、LINEやメールで画像を送っていただくだけで査定が受けられる、オンライン査定が主流になっています。

オンライン査定を利用して、買取金額に納得いったら、直接持ち込むのか、出張買取で来てもらうのか、郵送で送るのか、判断して、実際の買取手続きを進めていくことができます。

アンティーリンクでは高額買取に自信を持っておりますので、ぜひ売却される前に相見積もりの候補の1つとしてお気軽にLINE査定、メール査定をご利用いただければ幸いです。