享保大判の価値はいくら? レプリカ(偽物)の見分け方も!

大きな小判?は大判というのでしょうか。

そうですよ。江戸時代、日本では大小様々な金貨が使われていましたから。大判もその一つです。

墨で大きな文字が書かれたものがありましたよね?

享保大判ですね。では、今回はその価値や買取価格について解説しましょう。

享保大判金はどんな古銭?

大判のなかで、1725年(享保10年)に発行された種類を「享保大判金」と呼んでいます。

享保大判金の特徴

丸枠桐紋が表の上下左右に打たれていて、「拾両後藤」の墨書が大きく書かれています。
この墨書は、種類や状態によって買取価格に影響する重要な要素です。

裏面の極印は全部で3つです。

まず、中央に「丸枠桐紋」、「亀甲桐紋」、「花押」が縦に並んでいます。
そして、左下には製造を担当した人物のサインとなる座人印と棟梁印が打たれています。

享保大判では座人印は「久」しか使われません。

棟梁印には「さ」、「坂」、「竹」、「七」、「宇」、「石」のうち2つが使われています。

享保大判の基本情報

享保大判について
  • 重量:165.38g
  • 品位:金676/銀324
  • 発行年:1725年(享保10年)

買取価格がアップする「享保書き」とは何か?

何?
享保大判の買取価格が上がる要素のひとつとして「享保書き」が挙げられます。
享保大判は100年以上作られたため、製造者も代替わりしています。また、表面に書かれた墨書の形状や、書き直しの有無でも値段が変わります。

これは、大判の彫金を手がけた後藤家当主のサインが12代目寿乗のものです。

12代目寿乗は、享保大判を初めて手がけた人物であり、享保大判のなかでも珍品として扱われています。
プレミア価値が特に高く、買取金額にも大きく影響しています。

享保書き 12代目寿乗のサイン

さらに買取価格を左右する元書と書改

書き足してる
表面の墨書きは、墨で文字を書いただけのものなので経年劣化してしまいます。
それを修正するため、墨をあとから書き足す作業も行われていました。書き足されたものは「書改」、書き足されていないものは「元書」と呼ばれます。

書改より元書の方が価値があり、買取価格も3割ほど高くなります。

享保大判金の現在の価値は?

現在の価値は?
享保大判は、大型の金貨として古銭のコレクターから高く評価されています。
現在でも200万円を超える買取価格がつけられる古銭です。
本日の買取価格
享保書き 享保書き以外
極美品 元書

450万円

360万円

極美品 書改

315万円

250万円

美品 元書

350万円

260万円

美品 書改

245万円

180万円

享保大判金の買取買取価格は【古銭全種掲載】買取価格一覧表にも掲載しております。

買取価格を左右するのは貨幣の状態と、表面の墨書きの内容と修正の痕跡があるかどうかです。

享保以外の大判の価値と買取価格

大判は享保以外にも種類がたくさんあり、それぞれ価値が違います。

詳しくは上記の記事をご参照ください。

享保大判にレプリカ(偽物)はある?

古銭取引においては、偽物の存在は無視できません。
どんな古銭であっても、まず間違いなく偽物は存在します。

享保大判も例外ではなく、偽物が市場に出回っています。

取引でのトラブルを避けるためにも、偽物の見分け方をおさえておきましょう。
知っておくべきポイントは以下の3つです。

POINT

  • 貨幣の重量を計る
  • 極印を調べる
  • 素材調査の試金石は使わない

では、それぞれ詳しく解説していきます。

貨幣の重量を計る

重さを計る

大判は重量や品位を厳密に決めて作られています。

そのため、重量は165.38gからほぼズレません。
1g以上の誤差があれば偽物と言えるほどの精度です。

なので、真贋を調べるならまずは重量を計ってみましょう。

レプリカは、製造コストを下げるために貴金属を減らす傾向があります。
重い金の代わりに他の金属を使うため、偽物のほうが軽くなりがちです。

極印を調べる

偽物は極印が不足していることがあり、極印の数を調べるだけでも偽物がわかることがあるんです。

享保大判の極印は、表の上下左右に丸枠の桐紋、裏の中央に丸枠桐紋、亀甲桐紋、花押があります。
さらに、裏面左下に座人印がひとつと棟梁印がふたつがあるので、裏表合わせて9個の極印があります。

座人印と棟梁印は使われている文字にも注目しましょう。

こちらでも解説したように享保大判の座人印は「久」しかなく、棟梁印は「七」、「宇」、「石」、「さ」、「坂」、「竹」の中から2つが使われています。

素材調査の試金石は使わない

試金石厳禁

金貨の素材を知るために試金石を使う方がいますが、これは厳禁です!

※試金石とは
金より硬い金属や鉱石を使い、あえて傷をつけることで素材を調べる物。

傷が付けば古銭の状態は当然悪くなります。
その分、買取価格も必ず下がってしまうんです。

金であることが証明できたところで、買取価格が落ちては意味がありません。
金メッキを確かめるために試金石を使用するのは絶対にやめましょう。

享保大判金はどこで販売すべき?

実際に享保大判を販売するにあたっては、どこで売るか重要な要素です。
古銭の取引でよく利用されるのは以下の通りです。

  • ネットオークション
  • フリマアプリ
  • 古銭専門買取業者

それぞれ、利用するうえでのメリットとデメリットがあります。
ひとつずつ解説していくので、売却先検討の参考にしてください。

ネットオークション

こヤフオクのようなネットオークションでも古銭は頻繁に取引されています。
古銭のコレクターも多く、価値の高い商品であれば相場以上の価格がつくこともあるでしょう。
今回解説した享保大判であれば十分注目されるはずです。ただし、手数料がかかるという点と、落札価格が高いほど大きな損失になることは覚えておきましょう。

手数料は10%程かかるところが多く、100万円の商品であれば10万円も手数料で引かれてしまうんです。
享保大判のようなプレミア商品であれば高額落札はあり得ますが、その分手数料も割高になってしまいます。

フリマアプリ

メルカリのようなフリマアプリも、現行貨幣ではなく古銭であれば取引可能です。
自分で価格設定をできるため、相場観をつかめていれば損をすることはありません。こちらも手数料がかかることは変わりませんので、その分も考慮して値段設定をしましょう。
相場より少々高めの値段設定にせざるを得ないのはデメリットです。

買い手側も慎重になるため、スピード感のある取引とはいかないでしょう。
売上を得るまでに時間がかかってしまいがちです。

古銭専門買取業者

もうひとつの方法が古銭専門の買取業者の利用です。
査定から買取まで委託できるので手間がかかりません。ただし、買取業者を選ぶときは慎重に考えましょう。

古銭を専門に扱っていない買取業者の場合、プロの鑑定士が所属していない場合があります。
そうなると、相場に見合った金額の提示が難しくなってしまいます。

古銭の買取を依頼するなら、プロの鑑定士が所属している古銭専門の業者を探すのがおすすめです。

享保大判を売るならアンティーリンクへ

享保大判に関する解説は以上となります。

大型の金貨ということもあって、非常に高価な商品であることはここまで解説した通りです。

古銭の販売に慣れていない方が個人で取引するのは非常に危険です。
まずは査定だけでも買取業者に依頼してみることをお勧めします。

弊社アンティーリンクでは、古銭の画像をLINEで送っていただければ無料査定いたします。
お手元に売りたい古銭がありましたら、ぜひLINE査定をご利用ください!

友だち追加

享保大判以外にも売りたい古銭があれば、まとめてアンティーリンクにお任せください。