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享保大判金の買取価格

享保大判金表
享保大判金裏

サイズ/重さ/品位

重さ:165.38g
品位:金676/銀324
特徴:享保書き


こちらでは享保大判金の価値と買取価格を中心に、特徴や歴史的背景まで詳しく解説していきます。
享保大判金をお持ちの方はぜひとも参考にしてみてください。

享保大判金の価値

享保大判金の価値は?

現存数が比較的多い享保大判金は、江戸期の大判の中では価格が低い傾向にあります。
大判金収集の入門として比較的入手しやすいものといえますが、それでも数百万という価値がある高額な金貨です。

また、墨書きをした人物や状態によっても価値が大きく上がります。

享保書き

享保大判は112年間にわたり流通したため、大判座の当主も代替わりしています。
十二代の後藤寿乗じゅじょうからはじまり、合計6人による墨書きが存在します。

享保大判 後藤宗家当主
世代 大判座当主
十二代 後藤寿乗じゅじょう
十三代 後藤延乗えんじょう
十四代 後藤延乗けいじょう
十五代 後藤真乗しんじょう
十六代 後藤方乗ほうじょう
十七代 後藤典乗てんじょう
享保大判金12代墨書

享保大判金 寿乗による墨書き(享保書き)

その中でも特に価値が高いとされているのが、初発行時の享保大判金に墨書きされた、十二代寿乗による墨書きです。
享保大判金は長期にわたる流通期間のために、墨書きが薄れ、大判座に持ち込んで書き直してもらう「書き直し判」が多く存在します。

そのため、最初の墨書きである寿乗によるものは「享保書き」「寿乗書き」とよばれ特に珍重されています。

「享保書き」の見分け方は難しいとされており、かつては「拾」「両」「藤」の末端に玉がないものが寿乗のものとされていました。
現在では田中啓文氏の研究によって、花押で判別する方法が用いられています。

墨書きの元書と書改

書を認める武士

墨書きは「拾両後藤」と花押が書かれていますが、墨で文字を書いただけのものなので経年劣化してしまいます。
墨書きの状態に関しては下記のように分類されています。

元書もとがき
大判金が鋳造された当時の墨書きが、そのままの状態で残っているものを指します。
これは最も珍重され大判金として最高の評価を得る状態です。
鋳造時に書かれた墨書きがそのままの姿をとどめているのは、この大判が大切に保管されてきた証です。
認め替したためがえ
元々大判に施されていた墨書きが、時代の経過や使用によって多少取れてしまったり、傷が見られるようになったりした場合に、後世になって再び大判座(後藤家)に持ち込まれ、所定の「判料はんりょう」とよばれる手数料を支払って書き改められたものを指します。
つまり、後藤家が改めてその大判の品位や額面を「認めた」上で書き直したものであり、公式な修復と見なされます。
元書に比べれば評価は下がりますが、それでも後藤家宗家が関与しているため価値は高く評価されます。
加筆・書改
「加筆」や「書改かきあらため」とよばれるものは、後藤家以外の第三者によって、墨書きが不自然になぞり書きされたり、改ざんされたりしたものを指します。
この状態の大判は価値が著しく下がります
なぜなら、墨書きが大判の信頼性を担保するものである以上、正規の権威を持たない者の手が加えられたものは、その信頼性が損なわれてしまうからです。
贋作の疑いが生じることもあり、古銭鑑定において最も警戒される状態です。

書改より元書の方が価値があり、買取価格も3割ほど高くなります。

享保大判金の現在の価値は?

享保大判は、大型の金貨として古銭のコレクターから高く評価されています。
現在でも数百万円を超える買取価格がつけられる古銭です。

本日の買取価格
享保書き 享保書き以外
極美品 元書

450万円

360万円

極美品 書改

315万円

250万円

美品 元書

350万円

260万円

美品 書改

245万円

180万円

買取価格を左右するのは貨幣の状態と、墨書きの種類と状態です

江戸時代当時、大判1枚でこんなものが買えた!

大判1枚にどのくらいの価値があるのかと問われても、すぐにピンと来る人はそれほど多くないと思います。
今回は、お団子を例にして、大判1枚の価値を考察してみましょう。
江戸時代にお団子1本を買う場合の値段は4文ほどでした。

お団子なら約16250本

1両=6,500文ですから、10両(大判1枚)なら65,000文になる計算です。この場合、次のような計算式で大判1枚の価値を求めることができます。

65,000文÷4文=16,250本

つまり、大判が1枚あれば、お団子は1万6,000本以上買えた計算です。

ここで、現代のお団子の値段を1本120円だと仮定してみましょう。すると、次のような式が成り立ちます。

120円×16,250本=1,950,000円

つまり、お団子を通じて計算してみると、大判1枚の価値は200万円弱だったということがいえそうです。

つづいてお豆腐でも、大判の価値について考えてみましょう。

江戸時代の豆腐の値段は、1丁あたり24文だったのだとか。

お豆腐なら約2700丁

これを元にいつものように式を立ててみますと、次のとおりです。

65,000文÷24文=2,708.33333….丁

キリ良く、10両(大判1枚)で2,700丁買えるものとしましょう。

ここで、現代の豆腐の値段を仮に1丁あたり200円としてみましょう。すると、次のような計算が成り立ちます。

200円×2,700丁=54,000円

つまり、この場合だと大判1枚の価値が54,000円ほどになる計算に。

随分と先ほどのケースからはかけ離れてしまいました。当時の物価と現在の物価は異なりますので、かなり誤差は大きいと考えるべきなのでしょう。

高額大判金ランキング・ベスト10」の記事もぜひご覧ください。

享保大判金とは?

享保大判金きょうほうおおばんきんは、江戸時代中期の享保10年6月12日(1725年7月21日)に鋳造開始、同年12月1日(1726年1月3日)発行された大型の金貨です。

大判金は、日常の買い物で使う小判とは異なり、将軍家からの褒美や大口の商取引などに使われる特別な高額貨幣でした。

この貨幣は、金の純度(品位)を上げて信頼性を高めたことでも知られています。

享保大判の基本情報

享保大判解説
  • 重量:165.38g
  • 品位:金676/銀324
  • 発行年:1725年(享保10年)

歴史的背景:改鋳の時代と享保大判金

徳川幕府が300年にわたる長期政権を維持する中で、たびたび財政難に直面しました。
その際、貨幣の質を低下させる「改鋳かいちゅう」が繰り返されました。

特に、明暦3年(1657年)の「振袖火事」として知られる江戸の大火など、相次ぐ大火事によって幕府の財政は窮迫し、これが元禄8年(1695年)の金銀貨改鋳の引き金となりました。

この元禄改鋳で発行された元禄大判は、品位が低下しましたが、その後に正徳・享保の時代には、貨幣の品位が高められます。
享保大判金は、その品位において慶長金(慶長大判など)とほぼ同位で造られたとされています。

享保大判の発行枚数は8,515枚と記録されています。
江戸期の大判の中で、軽小化された万延大判を除けば、最も現存数が多いとされています。

享保大判金の特徴

享保大判の特徴を紹介します。

享保大判金の刻印の位置

大きな「桐極印」

打刻された桐の紋章マーク「桐極印きりごくいん」の大きさが特徴です。

  • 慶長大判金 → 小さめの桐極印
  • 享保大判金 → 大きめの桐極印

表面には丸枠桐紋が上下左右に打たれていて、中央に「拾両後藤(花押)」の墨書きが大きく書かれています。
この墨書きは、種類や状態によって買取価格に影響する重要な要素です。

裏面には中央に「丸枠桐紋」「亀甲桐紋」「花押」が縦に並んでいます。
左下には製造を担当した人物のサインとなる座人印と棟梁印が打たれています。

享保大判では座人印は「久」しか使われません
棟梁印には「さ」「坂」「竹」「七」「宇」「石」のうち2つが使われています。

年代印の有無

元禄大判には「元」という年代印が打たれていましたが、享保大判金には年代印がありません。
これは、正徳小判金や享保小判金に共通する特徴で、年代印のない慶長金にならったためと考えられています。

享保大判金のレプリカ(偽物)の見分け方

古銭取引においては、偽物の存在は無視できません。
どんな古銭であっても、まず間違いなく偽物は存在します。

享保大判金きょうほうおおばんきんも例外ではなく、偽物が市場に出回っています

取引でのトラブルを避けるためにも、偽物の見分け方をおさえておきましょう。
知っておくべきポイントは以下の3つです。

POINT

  • 大判の重量を量る
  • 極印ごくいんを調べる
  • 素材調査の試金石は使わない

では、それぞれ詳しく解説していきます。

大判の重量を量る

大判は重量や品位を厳密に決めて作られています。

そのため、享保大判金の重さは165.38gからほぼズレません
1g以上の誤差があれば偽物と言えるほどの精度です。

なので、真贋を調べるならまずは重量を量ってみましょう。

レプリカは、製造コストを下げるために貴金属を減らす傾向があります。
重い金の代わりに他の金属を使うため、偽物のほうが軽い傾向があります。

極印を調べる

偽物は極印が不足していることがあり、極印の数を調べるだけでも偽物がわかることがあります。

享保大判金の刻印の位置

享保大判金の極印は、表の上下左右に丸枠の桐紋、裏の中央に丸枠桐紋、亀甲桐紋、花押があります。
さらに、裏面左下に座人印がひとつと棟梁印がふたつがあるので、裏表合わせて10個の極印があります。

座人印と棟梁印は使われている文字にも注目しましょう。

享保大判金の座人印は「久」しかなく、棟梁印は「七」、「宇」、「石」、「さ」、「坂」、「竹」の中から2つが使われています。

素材調査の試金石は使わない

金貨の素材を知るために試金石を使う方がいますが、これは厳禁です!

※試金石とは
金より硬い金属や鉱石を使い、あえて傷をつけることで素材を調べるためのもの

試金石イラスト
傷が付けば古銭の状態は当然下がります。
その分、買取価格も必ず下がってしまいます

金であることが証明できたところで、買取価格が落ちては意味がありません。
金メッキを確かめるために試金石を使用するのは絶対にやめましょう。

大判金一覧表
名称鋳造期間(年)品位量目
無名大判金-不定不定
天正大判金1573~1609金730/その他270165.2g
慶長大判金1601~金672/銀294/雑34164.7g
元禄大判金1695~1716金521/銀449/雑30164.5g
享保大判金1725~1837金676/銀324165.4g
天保大判金1838~1860金674銀326165.2g
万延大判金1860~1862金344/銀639/雑17112.4g

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