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アメリカドルとは、アメリカ合衆国の公式通貨です。
国際決済通貨や基軸通貨として、世界で最も多く利用されている通貨でもあります。
ドル紙幣は正式には「連邦準備券」(Federal Reserve Note)と言い、アメリカの連邦準備銀行から発行されています。
弊社では、現在流通しているアメリカドルの他、旧札の買取も行っております。
また、アメリカドルにはプレミア価格のつくものもございます。
この記事ではプレミア価値のつくアメリカドルについて解説していきます。
2022年、日本唯一の古銭鑑定機関「貨幣商協同組合」に加盟
現在は古銭鑑定士として、テレビ等メディア出演多数
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そもそもアメリカのドルが誕生したのは、18世紀の終わり頃にあたる1785年のことです。
以来、たくさんの米ドル紙幣が発行されてきました。
その中には市場で額面以上の値段で取引される、プレミア価値のついた紙幣があります。
以下が価値が高いとされる米ドル紙幣となります。
価値の高い米ドル紙幣 |
---|
1000ドル紙幣 |
500ドル紙幣 |
ブラックイーグル1ドル紙幣 |
教育シリーズ紙幣 |
2ドル紙幣 |
ブルーシール2ドル紙幣 |
レッドシール2ドル紙幣 |
スターノート |
これら紙幣について詳しく解説していきます。
※買取価格についてはライン査定に画像をお送りください
写真:Wikipedia
アメリカドルには、1928年シリーズと呼ばれる一連の紙幣があります。
このシリーズは、現在まで続く小額紙幣のベースとなった紙幣であり、緑色のインクを使う伝統の先駆けとなったお札でもあります。
その中でも特に、現在は発行が中止されている1000ドルは、流通していないため高い評価がつくのが通常です。
1000ドルが最後に発行されたのは1945年。実際に流通していたのは、1969年頃まででした。
1000ドルに描かれたのは、19世紀に2度アメリカの大統領を務めたグロバー・クリーブランド。自由の女神の除幕式に大統領として参列した人です。
1000ドルは日常的な買い物に使われる紙幣ではなく、銀行間の取引、住宅購入の際の頭金の支払いなどに使われていたというエピソードがあります。
現在も法定通貨として使用可能ですが、額面よりはるかに価値があるため、間違ってもショッピングには使用されませんようにしましょう。
とくに1928年と1934年の刻印のある紙幣、未使用の紙幣は高額になる傾向があります。
500ドルも現在、発行が中止されている米ドル紙幣です。
過去には90万枚ほどが発行されたといわれていますが、コレクターたちに大変人気がある旧札となっているため、入手が非常に難しい紙幣です。市場に出回っているのは、推定で75,000枚未満と言われています。
1000ドルと同様、1928年と1934年の紙幣が高額になる傾向にあります。一説によれば、平均して約40%のプレミアムがつくのだとか。
500ドルの肖像画は、20世紀最初の大統領ウィリアム・マッキンリー。19世紀終わりの大恐慌からアメリカを立ち直らせた大統領であり、かの有名なルーズベルトはマッキンリーの時代に副大統領を務めています。
アメリカの愛国者のあいだでも人気があるだけではなく、紙幣のコレクターたちにとっても人気があります。
19世紀最後に発行された$1ドル。
コレクターたちのあいだで高名なこの米ドル紙幣の旧札は、「ブラックイーグル」という通称で知られています。
自由、強さ、勇気のシンボルであるイーグルはアメリカの国鳥。そのイーグルが黒いインクで力強く印刷され、お札から飛び立ちそうな勢いです。
シリアル番号や「1」の文字が青インクであることもインパクトが強い理由でしょう。
1899年から1920年まで発行されたブラックイーグルは、相当な数が流通していたことがわかっていますが、それでもなお、紙幣コレクターたちのあいだで人気が高く、入手が難しいとされているのです。
とくに1899年発行のブラックイーグルは、エイブラハム・リンカーンとユリシーズ・グラントという2人の大統領の肖像画が描かれているのが特徴です。
またサイン名と文字盤のデザインの組み合わせにより、12タイプが存在していることもわかっています。
組み合わせによって価値が異なるのも興味深いですね。
アートの観点から見ても、他の米ドル紙幣をしのぐ高い評価がつくといわれているのが、このブラックイーグルなのです。
これまで発行された米ドル紙幣の中でも、比類ない美しさと評価されているのが「教育シリーズ」の紙幣です。
米ドル紙幣といえば、国家に献身を捧げた男性の偉人が描かれているイメージがありますが、教育シリーズはヨーロッパ風の優美が感じられるデザインとなっています。
発行された3タイプの米ドル紙幣の特徴を見てみましょう。
写真:Wikipedia
写真:Wikipedia
「科学」を象徴する2人の大人が、2人の子どもたちに蒸気や電気について教えているシーンが描かれた$2ドル。人の配置が綺麗な三角形構図となっており、バランスがよく芸術的にも評価が高い紙幣です。
裏面に描かれた肖像画は、蒸気船の発明家ロバート・フルトンとモールス信号の生みの親サミュエル・モールスです。
アメリカのサイエンステクノロジーを象徴する米ドル紙幣、というわけですね。
写真:Wikipedia
ドラマチックな女神の動きが魅力的な$5ドル。
女神が頭上に掲げるのは電気の光で、世界に光を与えるというメッセージが込められています。
電気を象徴する女神の傍らには、電力の供給を保持するジュピター、国会議事堂に君臨する平和の女神がいます。寓話にあふれた米ドル紙幣ですね。
裏面の肖像画は、第18代アメリカ大統領ユリシーズ・グラントと彼の盟友フィリップ・シェリダンです。
写真:Wikipedia
2ドル紙幣が初めて発行されたのは、1862年のことでした。
採用された肖像画は、アメリカ合衆国建国の父の1人アレクサンダー・ハミルトンです。
初代財務長官であり、哲学者としても知られる知性派です。
1862年発行の2ドルの肖像画は、珍しいことに横顔になっています。
また、いかにも旧紙幣という趣を称えたデザインが人気で、高額で取引されています。
2ドルは1886年にデザインが変わり、アレクサンダー・ハミルトンの肖像画は第3代大統領トーマス・ジェファーソンへ入れ替わりました。
大統領就任歴がないアレクサンダー・ハミルトンがデザインされた最初の2ドルは、歴史的価値も高い米ドル紙幣となっています。
1918年発行のブルーシールの2ドル紙幣です。
米ドル紙幣の印章が青いドル紙幣は、「ブルーシール」と呼ばれます。
その中でも特に人気のブルーシール2ドルは、コレクターたちのあいだで「戦艦」と呼ばれることが多い米ドル紙幣です。
その名の通り、裏面には戦艦がデザインされています。
紙幣の収集家だけではなく、アメリカ海軍関係のグッズコレクターも切望する紙幣というわけです。
紙幣に戦艦がデザインされるのはそれほど珍しくないのですが、人気の大統領トーマス・ジェファーソンの肖像とセットになっているのが人気の理由と言われています。
またブルーシールの2ドルは、シリアル番号が若いほど価値が高くなる傾向もあります。条件によっては非常に高額の買取価格が期待できます。
写真:Wikipedia
1928年に発行された$2ドルの注目すべき点、それはサイズと印章の色です。
まず印章の色は赤色、レッドシールと呼ばれているのはこのためです。
この赤い印章は紙幣の発行元が米国財務省であることが意味されています。
ちなみに印象が赤いレッドシールの米ドル紙幣の旧札は、1928年の$2ドルのほか、1953年と1963年に発行された$2ドルのみです。
この点も市場での価値が高くなる理由になっています。
次にサイズですが、1928年以前に発行されていた$2ドルの大きさは189 mm × 79 mmでした。1928年のレッドシールから、それよりも小さめの156 mm × 66 mmに変更。現在もこのサイズを踏襲しているため、$2ドルの新モデルの祖として人気があるわけです。
肖像画は変わらずトーマス・ジェファーソンですが、裏には彼の邸宅兼農園として知られるモンティチェロが描かれています。
希少性の高さで有名な米ドル紙幣の旧札に、スターノートと呼ばれるものがあります。
これは「Replacement Banknote(不良札代用紙幣)」で、紙幣の印刷時に不良となってしまったものの代用とする、非常に珍しいタイプ。発行数も少ないのが特徴です。
通常の紙幣と区別するために、代用紙幣のシリアルナンバーには末尾に星のマークがついています。「スターノート」という素敵な名前は、この星のマークに由来しています。当初の代用紙幣には、星のマークはシリアル番号の前についていました。
アメリカで始まった代用紙幣と星のマークのコンビは、オーストラリアでも模倣されています。
圧倒的な数の少なさから、コレクターたちのあいだで大変な人気を誇る米ドル紙幣、それがスターノートです。
米ドル札は種類が多いだけに、レアな種類も多くなります。
ですが実は上で紹介したもの以外でも価値が上がる種類があるんです。
ここでは、米ドル札の価値が上がる特徴について解説していきます。
米ドル紙幣の旧札にさらなる価値を与える特殊なシリアルナンバー。
高額で取引されるシリアルナンバーのポイントをご紹介します。
ゾロ目 | シリアルナンバーがすべて同じ数字で構成されている(例:「77777777」) |
ラダー | シリアルナンバーが連続して上昇または下降している(例:「12345678」や「87654321」) |
低いシリアルナンバー | ナンバーが「00000001」など非常に低い数字である |
ソリッドナンバー | シリアルナンバーのすべての数字が同じ(例:「11111111」) |
ラディアルナンバー | 数字が中央から外側に向かって放射状に拡大または縮小(例:「12344321」) |
スターノート | シリアルナンバーの末尾に星印(★)が付いたもの |
バイナリー | シリアルナンバーが2種類の数字のみで構成されている(例:「28288828」) |
トリナリー | シリアルナンバーが3種類の数字のみで構成されている |
リピーター | シリアルナンバーの半分が同じ数字の繰り返し(例:「12341234」) |
回文 | シリアルナンバーが前からでも後ろからでも同じ読み方になる(例:「12344321」) |
とてもマニアックな珍番も紹介しましたが、お持ちの米ドル紙幣の旧札のシリアルナンバーによっては非常に高額になる可能性ありますので、もし米ドル札をお持ちの方は確認してみてください。
市場に出回ることがほぼないといわれている紙幣のひとつに、エラー紙幣があります。
紙幣の発行過程において不良品であったにもかかわらず、審査を通過して世に出てしまうのがエラー紙幣です。
米ドル紙幣の旧札にも、ごくたまにエラー紙幣がみつかることがあります。
印刷や裁断の不具合が特徴のエラー紙幣ですが、こちらの写真の例では、印刷時に紙の断片が入り込んで一部印刷が抜けてしまっています。
こうしたわかりやすいエラーもあれば、少しだけ印刷位置がずれていたり、印刷時のインクが切れていたり、逆にインクが垂れてしまっているものまで、その種類はさまざまです。
米ドル紙幣の買取価格は、保存状態によっても左右されます。
コインと異なり劣化しやすい紙幣ですが、未流通のものやしわが少ないものは高額で取引されやすくなります。
日光を避けて保存されていた紙幣、皮脂などの汚れがない紙幣も、買取価格があがるポイントになってきます。
逆にしわや汚れが多いものはほとんど価値がつくなくなるケースもございます。
ただ、汚れやしわが目立つ米ドル紙幣の旧札を、洗浄したりアイロンをかけたりする行為は禁物です。
最悪破れてしまったり、変色したりする可能性があるので、絶対にやらないようにしましょう。
もし価値があるかどうか気になる紙幣がございましたら、ラインで画像を送っていただくだけで査定ができるサービスがございますので、お気軽にご相談ください。
もし価値が高い米ドル紙幣をお持ちの場合、売却にはどのような方法があるでしょうか?
ここでは2つの方法を紹介します。
一つ目の方法はオークションサイトやフリマサイトで売却する方法です。
最近では個人でも手軽に出品できるようになっているので、家にいながら取引することができます。
ただし、この方法にはいくつか注意点がございます。
一つは、出品ルールです。というのもサイトによっては貨幣の出品が禁止されている場合があります。
例えばメルカリでは、日本に限らず海外の紙幣の出品も禁止されています。
参考▶メルカリ|現金、金券類、カード類(禁止されている出品物)
また、オークションにしてもフリマサイトにしても、相場を知っていないと損してしまう事もございます。
特に海外紙幣に関しては出品相場を見極めるが難しいので、相場が全く分からない人は、以下の方法での売却を検討しましょう。
もう一つの方法は買取店に売却する方法です。
買取店であれば、自分で出品する手間や、相場を調べる必要がありません。
しかし、買取店によっては米ドル札の価値をしらない場合もございます。
そのため、なるべく専門性の高い店舗で売却するのがおすすめです。
もし専門性があるかどうかわからないときは、複数の店舗で相見積もりをとってみましょう。
最近ではラインやメールで画像を送るだけで査定できる店舗が多いので、複数の店舗で査定してみて、高い値段を出してくれたところや、信頼できそうな店舗で売却しましょう。
弊社アンティーリンクでも、ライン査定サービスを行っていますので、米ドルに限らず、気になる硬貨や紙幣がございましたらお気軽にご相談ください。
弊社では1ドルあたり90円で買取を行っております。
ライン査定に画像を送っていただければ、無料で査定致します。お気軽にご利用ください。
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