

年代: 嘉祥元年
西暦: 848年
素材: 銅
※皇朝銭は状態や書体、組合鑑定書の有無によって買取金額が大きく変動いたします。
美品 50,000円(税込)
年代: 嘉祥元年
西暦: 848年
素材: 銅
※皇朝銭は状態や書体、組合鑑定書の有無によって買取金額が大きく変動いたします。
目次
合わせて読みたい
XRFは表面のごく薄い層に含まれる元素を非破壊で測る装置です。いただいた測定画面を読み取り、次のように整理しました(数値は質量百分率%、±はおおよその誤差)。
長年大宝(ちょうねんたいほう)の品位測定結果
元素 | % | ±(3σ) |
---|---|---|
Cu(銅) | 67.8 | 1.1 |
Os(オスミウム) | 21.2 | 1.1 |
Pb(鉛) | 5.88 | 0.27 |
Ir(イリジウム) | 3.03 | 0.51 |
Au(金) | 0.75 | 0.12 |
Ag(銀) | 0.54 | 0.10 |
Pd(パラジウム) | 0.203 | 0.072 |
Cd(カドミウム) | 0.197 | 0.095 |
提示された測定値(例:Os 16.44%、Ir 2.60%/別測定で Os 21.2%、Ir 3.03%)は、古代の銅銭としては不自然に高すぎる数値です。OsやIrは金以上に希少で、当時の技術で意図的に合金化するのはほぼ不可能と考えられます。したがって、これは測定上の見かけの増幅(=測定誤差)と見るのが妥当です。以下に理由を整理します。
OsやIrが二桁%で表示されるのは、古代の銅銭として現実的ではありません。銅主体というマトリックス、近接ピークの干渉、表面状態によって、装置の演算が誤って白金族に配点した可能性が高いと考えられます。したがって、この数値をもって「長年大宝が"白金族を多量に含む古銭"だった」と断定することはできません。
長年大宝の相場は状態(保存・腐食・欠損)、書体のタイプ、希少性、真正鑑定の有無で大きく変動します。金や銀の含有率は参考程度で、価格を直接決める要因ではありません。
平安時代の嘉祥元年(848年)に新鋳が始まったと伝わります。表面に「長年大寳」の銘を持つ銅銭で、皇朝十二銭の一つです。
本物かどうかという真正性・保存状態(どれだけ摩耗が少ないか、刻印がはっきりしているか等)・書体のタイプによる希少性や人気で変わることになります。金や銀などの含有率は参考情報であり、価格を直接左右する主因ではありません。
銅が主成分のためマトリックス効果やピーク干渉が起き、微弱ピークが誤って白金族に割り当てられることがあります。表面の腐食や付着物も影響します。
掃除はしないようにしましょう。パッと見て綺麗になったとしても、その表面(ひょうめん)には細かな傷がつくことになり、売却する際に査定額が下がることになります。
2025.07.24
【買取価格改定のお知らせ】 平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。 このたび、市場相場の変動に伴い、下記の通り「天保通宝」の買取価格を改定させていただくこととなりました。 ■・・・
2025.04.01
門倉 知宏(かどくら ともひろ) [店舗運営部/鑑定士] 【鑑定分野】 古銭(日本近代銀貨・古金銀)/ブランド品/食器 【好きな近代銀貨】 旧1円銀貨(欠貝圓) 【経 歴】 鹿児・・・
2025.03.25
日頃よりご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 2025年4月1日以降、以下の通り、買取価格を改定いたしましたのでお知らせいたします。 種類・年代 旧価格 2025/4/1・・・
2025.09.04
【デナリウス銀貨】トラヤヌス(在位98年~117年) このコインは古代ローマの小額の銀貨で、デナリウス銀貨と呼ばれるコインの一種です。このコインに描かれているのは、ローマ帝国の皇帝「トラヤヌス」です・・・
2025.09.04
弊社は古銭買取の専門店ですが、ご利用いただくお客様の多くは、かつて熱心にコインを収集されていた方々です。生前整理としてコインを売却されるケースも少なくありませんが、実際にはまだまだお元気な方が多くいら・・・
2025.08.12
東京で記念硬貨を持ち込みで売却したいのだけど、銀行やリサイクルショップ、買取店などたくさん候補があるのでどこにもっていけばいいかわからない... 記念硬貨の持ち込・・・