大阪万博で発行された5000円硬貨とは?現在の価値やデザインを解説
今回の記事では、1990年開催の大阪万博(通称:花の万博)で発行された記念5000円銀貨の価値やデザインについてご紹介していきます。
目次
1990年大阪万博で発行された5000円硬貨
遡ること1990年に大阪で「国際花と緑の博覧会」、通称「花博」が開催されました。
鶴見緑地を会場にして、1990年4月1日~9月30日まで延べ183日間開催されたこの大阪万博は、日本で開催された4回目の万博です。
「自然と人間との共生」を基本理念としたパビリオンが広大な敷地内に多数出店され、最終的には2310万人以上もの来場者が訪れました。
そしてこの大阪万博の開催を記念し、当時日本初の「5000円の銀貨幣」が発行されています。
この5000円硬貨は一体どういった硬貨だったのでしょうか。
デザイン
1990年開催の大阪万博は正式名称が「国際花と緑の博覧会」であり、万博の共通テーマとして「自然と人間との共生」が掲げられていました。
発行された記念硬貨のデザインもそのテーマに則り、表面には「人間の生活と自然界、植物界との調和を表わす花冠の少女」が描かれています。
これまで日本の硬貨には人物画が描かれていませんでしたが、初めて人物画が描かれた硬貨でもあるのです。
素材
5000円硬貨の素材には「銀合金」が使われており純銀ではありません。
- 直径:30mm
- 重さ:15g
- 品位:銀925、銅75
硬貨の大きさは直径30mmで、重さは約15グラムです。
素材だけでいえば、1964年の東京オリンピック記念で発行された「1000円銀貨幣」「100円銀貨幣」と同じものが使われています。
発行枚数
5000円硬貨の発行枚数は「1000万枚」でした。
2025年に開催される大阪万博の記念硬貨(第一次発行分)は「5万枚」なので、そちらと比較するとかなり多い発行数のように思えますが、1990年までに発行された記念硬貨の中では少ない部類になります。
ちなみに1990年までに発行された記念硬貨で最も発行枚数が多いのは、1950年開催の「沖縄国際海洋博覧会記念」で発行された100円貨幣であり、その枚数は「1億2000万枚」です。
1990年大阪万博の5000円硬貨の価値
1990年大阪万博の5000円硬貨が発行されて30年以上が経過していますが、現代ではどれぐらいの価値を持つ硬貨なのでしょうか。
現在の価値、そしてコレクターズアイテムとしての人気、そしていま貨幣として使用した場合について解説します。
現在の価値
大阪万博の5000円硬貨は、当時から額面通りの価格である「5000円」で購入可能な記念硬貨でした。
では、現代で貨幣取扱店で買い取りしてもらった場合の相場はどの程度でしょうか。
実は大阪万博の5000円硬貨は発行枚数が「1000万枚」と流通量が多いため、未使用かつ美品であっても6000円前後の買取価格が相場です。
買取価格はあまり期待できないため、額面と同じ金額を手に入れたいのであれば銀行窓口で5000円と交換可能ですので、お好みの方法を選んでみてください。
コレクターズアイテムとしての人気
大阪万博の5000円硬貨は発行当時(1990年)では高額な部類になるため、普通の硬貨としてはあまり流通しておらず、コレクターズアイテムとして人気が高くなっています。
オークションサイトにも出品されていますが、他の記念硬貨と比べると出品数自体も少ない傾向です。
貨幣として使用する場合の価値
大阪万博の5000円硬貨を貨幣として使用する場合、現在も額面通り5000円として利用できます。
ただし、通常のお店で使用する場合は、5000円硬貨として認知されているかが問題です。
年代の古い記念硬貨なのでお店の方が知らない場合が多く、場合によっては使用を断られる可能性があります。
確実に5000円として使いたいのであれば、銀行窓口での交換がおすすめです。
1990年大阪万博で発行されたその他の硬貨
1990年大阪万博の記念硬貨では、5000円銀貨の1種類しか発行されていません。
日本で開催された4回目の万博ですが、他の万博でも記念硬貨は1種類しかありませんでした。
複数種類の記念硬貨が発行されるようになったのは「2005年日本国際博覧会記念」からであり、その際には3種類の記念硬貨が発行されています。
2025年大阪万博で5000円硬貨は発行される?
2025年には35年ぶりに大阪で万博が開催されます。
その2025年大阪万博では、全5種類の記念硬貨が発行される予定です。
- 第一次発行:千円銀貨幣
- 第二次発行:千円銀貨幣
- 第三次発行:500円貨幣、千円銀貨幣、一万円金貨幣
第一次~第三次まで3種類の銀貨幣がありますが、それぞれデザインが異なります。
すべての記念硬貨に万博公式キャラクターの「ミャクミャク」がデザインされているのが特徴です。
5000円硬貨から見る大阪万博の歴史
万博は国を挙げて行うイベントであり、日本が世界から注目される大きなキッカケとなるものです。
そのイベントの開催を祝して発行されるのが記念硬貨であり、その記念硬貨を見れば万博の思い出がいつまでも色褪せることなく残り続けて欲しいという願いが込められています。
記念硬貨はその希少性の高さから、額面価格以上の価値が潜んでいるお金です。
もし何らかの記念硬貨をお持ちであれば、あなたの想像以上の高額で買い取れる可能性がありますので、ぜひアンティーリンクで査定させてください。