二分判金の重さはどのくらい?種類毎に徹底比較!

二分判金の重さはどのくらい?種類毎に徹底比較!
二分判金は江戸時代後期から明治の初期に流通した金貨の一種です。様々な思惑があって発行された貨幣ですが、重さについては意外と知られていません。

そこで本記事では、二分判金の重さがどのくらいあるのか、種類毎に比較解説します。
重さを知ることで様々なメリットがあるので、実際に確認してみましょう。

二分判金の種類と価値

二分判金の種類と価値※文政二分判金(真文二分判)

ここでは、二分判金(二分金)種類と買取業者での価値について紹介します。

今回紹介する二分判金の種類と運用されていた時期は以下の表の通りです。

種類 運用年
文政二分判金(真文) 1818年~1835年
文政二分判金(草文) 1829年~1842年
安政二分判金 1856年~1867年
万延二分判金 1860年~1874年
明治二分判金(貨幣司二分判) 1868年~1874年

それでは一つ一つ見ていきましょう。

文政二分判(真文)

項目 詳細
寸法 縦2.3cm×横1.4cm
重さ 6.52g
品目 金563・銀437
買取業者価格 40,000円(極美品)※

※価格参考:アンティークリンクの買取価格一覧表
(2024年9月時点の価格で価格変動の可能性有)

文政二分判(真文)は、今回紹介する中でも時期的に最も古い種類です。
大きさについては、最も大きいサイズとなっています。
金が含まれている割合も他の種類と比べて最も高いこともあり、買取価格も高額です。

文政二分判金(草文)

項目 詳細
寸法 縦2.3cm×横1.4cm
重さ 6.56g
品目 金490・銀510
買取業者価格 28,000円(極美品)※

※価格参考:アンティークリンクの買取価格一覧表
(2024年9月時点の価格で価格変動の可能性有)

文政二分判金(草文)は、文政の終わりに発行された金貨です。
ただし、先の真文のものに比べて、寸法に大きな違いはありませんが、金の品位が下がっています。
その分、比例して買取価格が下がっています。

安政二分判金

項目 詳細
寸法 縦2.1cm×横1.3cm
重さ 5.62g
品目 金209・銀791
買取業者価格 10,000円(極美品)※

※価格参考:アンティークリンクの買取価格一覧表
(2024年9月時点の価格で価格変動の可能性有)

安政になると、一気に金の品位が下がってきました。
文政のものと違って、大きさや重さも小さく、低くなっています。
買取価格も、金の品位が影響してか、かなり下がっている傾向です。

万延二分判金

項目 詳細
寸法 縦1.7×幅1.1cm
重さ 3.00g
品目 金229・銀771
買取業者価格 30,000円(極美品)※

※価格参考:アンティークリンクの買取価格一覧表
(2024年9月時点の価格で価格変動の可能性有)

万延二分判金は、他の種類と比べて最も寸法が小さくなっています。
比例して重さも、他の種類と比べて一番軽いです。
品目に関しても、金の割合はかなり低くなっています。
ただ、買取業者の価格は高めです。

明治二分判金(貨幣司二分判)

項目 詳細
寸法 縦1.9cm×横1.1cm
重さ 3.00g
品目 金223・銀777
買取業者価格 4,000円(極美品)※

※価格参考:アンティークリンクの買取価格一覧表
(2024年9月時点の価格で価格変動の可能性有)

明治二分判金(貨幣司二分判)は、一番時系列として遅い時期に発行されたものです。
寸法に関しては、2番目に小さいサイズとなっています。
品目は、金の割合が低いのが特徴で、買取業者の価格も他の種類と比べて現状は最も安い価格です。

重さを知るメリット

重さを知るメリット※文政二分判金(草文二分判)

ここでは、二分判金の重さを知っておくと得られるメリットを紹介します。

今回はメリットを3つ紹介しますので、参考にしてみてください。

真贋判定の参考

重さを知るメリットの1つ目は、真贋判定の参考になる点です。

江戸時代に発行された貨幣は、基本的に品位が決められて、発行されています。
江戸時代に発行された金貨とは言え、貨幣によって品位が大きく変わることはありません。

貨幣自体の品位が何らかの事情で異なれば、重さも変わってきてしまいます。
実際に重さを測って、決まった重さと異なる場合は、偽物である可能性が高いので注意しましょう。

状態確認

重さを知るメリットの2つ目は、状態確認の方法として利用できる点です。

昔から貨幣は、重さがあらかじめ決まっており、造幣局などでデータが公開されています。
重さを測って、カタログなどの公式情報と異なる場合、貨幣自体に磨耗や欠損といった何らかの問題があると言えるでしょう。

もし重さを測ってみて、おかしいと思ったら、買取業者などの専門家に相談するようにしてください。

収集・研究

3つ目のメリットは、収集・研究に役立つ点です。

重さを測ることで、同じ貨幣でも重さの個体差を調べられます。
同じ種類の貨幣でどこまでの重さの範囲があるか、自身で研究しても良いかもしれませんね。

各種類の重さと同じ品物は?

各種類の重さと同じ品物は?※安政二分判金

ここでは各二分判金と今ある品物で同じ重さのものがあるか調べてみました。

調べた結果は、以下の表の通りです。

種類 重さ 同じ重さの品物例
文政二分判金(真文) 6.52g
  • 1円玉2枚と10円玉1枚
  • アーモンド 約6~7粒
  • レーズン 約10~11粒
文政二分判金(草文) 6.56g
  • 1円玉2枚と10円玉1枚
  • アーモンド 約6~7粒
  • レーズン 約10~11粒
安政二分判金 5.62g
  • 1円玉1枚と10円玉1枚
  • アーモンド 約5~6粒
  • レーズン 約9~10粒
万延二分判金 3.00g
  • 1円玉3枚
  • アーモンド 約3粒
  • レーズン 約5~6粒
明治二分判金(貨幣司二分判) 3.00g
  • 1円玉3枚
  • アーモンド 約3粒
  • レーズン 約5~6粒

アーモンドは1粒約1.0~1.2g、レーズンは約0.6gで換算しています。
なお、上記はあくまで目安で貨幣・商品共に、若干重さの誤差はあるので、注意してください。

よくある質問

よくある質問※万延二分判金

最後によくある質問を3つ紹介します。

気になるであろう質問に回答していくので、確認してみましょう。

どのくらいの価値がありますか?

二分判金の当時の価値としては、かけそば200杯分の価値があると言われています。

今のかけそばの価格が400円前後であるので、換算すると約8万円前後と想定しておくと良いでしょう。
もちろん今の価格とは異なり、実際に売却する時の価格とは異なるので、注意してくださいね。

一分判金との違いはなんですか?

一分判金(一分金)は、江戸時代に発行された金貨の一つです。
当時は、二分判金の半分の価値として換算されていました。

形も丸い形状の貨幣から、長方形の形もあります。
重さに関しても、4g程度の種類が多くなっており、比較的軽めとなっています。

詳しくは以下の参考記事を参照してみてくださいね。

見分け方はどうしたら良いですか?

二分判金の各種類や偽物がどうかの見分け方は主に以下の特徴から確認すると良いです。

  • 寸法
  • 重さ
  • デザイン
  • 側面

詳しくはこちらも参考記事を確認してみてください。

もし参考記事を見ても、手元の貨幣が本物か不安な場合は、遠慮なく買取業者に相談してみましょう。
買取業者であれば、皆さんの貨幣が本物か見極められますし、高い価値がつけばそのまま買取してもらえます。

まとめ

まとめ※明治二分判金(貨幣司二分判)

本記事では、二分判金の重さについて、様々な観点から紹介しました。

二分判金に限らず、貨幣の重さは貨幣が偽物かどうかの判別や貨幣自体に問題がないか知るために重要な要素の一つです。
皆さんも興味が出たら、手元の貨幣の重さを測ってみてはいかがでしょうか?