

三字刀
素材:銅
量目:42.37g
長径:181mm
刀銭の種類や歴史・価値を中心に、高額取引された事例から価値をあげる要素まで詳しく解説します。
中国古銭である刀銭が、どれだけの価値があるのか知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
刀銭の価値は?
刀銭はその形状のユニークさ緻密さから、古代中国における高度な鋳造技術と幾何学的な美意識を示すものとされています。
特に、流通期間が短い貨幣や記念的な刀銭(例:「齐造邦长法化」など)は、歴史的にもコレクションの対象として非常に価値が高いと評価されています。
刀銭の実際の取引事例
近年において、実際のオークションで取引された刀銭のうち、特に高額で取引された事例をご紹介します。
| 時期 | 種類 | 取引価格(円:当時のレートで計算) |
|---|---|---|
| 斉刀 即墨之大刀 背辟封 | 779万3,000円 | |
| 斉刀 即墨之大刀 背安邦 | 299万円 | |
| 直刀 城白 | 112万9,000円 | |
| 尖首刀(銘文の解析待ち) | 182万5,000円 | |
| 直刀 葡 | 478万9,000円 |
また、ネットオークションでの取引されている価格帯を簡単にまとめました。
| ネットの取引価格 | 400円~1万9,000円 |
|---|
刀銭(刀幣・刀貨)とは?
刀銭は、中国の春秋戦国時代に流通した青銅製の貨幣で、「刀幣」「刀貨」ともよばれます。
中国古銭の中でもとても刀のようなユニークな形をしています。
武器としての刃物を模したものではなく、当時使われていた削※とよばれる小刀を模して鋳造された貨幣です。
刀銭の構造と特徴
刀銭は、以下の4つの部分で構成されています。

- 刀首
- 刀身
- 刀柄
- 刀環
刀銭の形状には以下のような特徴があります。
- 刃の方向は左側に向き、背は凹み、刃は膨らんだ形(凹背凸刃)
- 刀首は象形的で、刀身と刀柄は長方形、刀環は円形
- 幾何学的に整理された形状は、安定感と均整の取れた美しさを備える
実測値をみると、刀銭全体の長さ(約18cm)は人の手のひらに近い大きさです。
刀之缘以外廓,刃不向外,向左而不向右,所说凹背凸刃,刀首近于三象形,刀身和刀柄是大小相近的两个长方形,刀环呈圆形,这几种几何形体巧妙地组合在一起形成了一种平稳周正、丰满、圆润的形象美和和谐美。
出典:刀币_百度百科
刀首の形状によって以下の種類に分けられます。
- 針首刀
- 尖首刀
- 截首刀
- 円首刀
- 平首刀
また、刀身の背の形によって以下の2種類に分けられます。
- 磬折刀
- 弧背刀
地域ごとの主な種類
刀銭は、主に中国東部沿岸の斉国で使用されはじめ、その後、戦国時代を通じて燕国や趙国にも広がりました。
燕国や趙国の地域では布貨と併用されていました。
鋳造地や形式の違いにより、おおまかに以下の3種類に分類されます。
- 斉刀
- 燕刀
- 趙刀
その他にも、文字や鋳造地によって即墨刀・安陽刀・潭邦刀などに分類されます。
斉刀(斉国)
斉刀は斉国(現在の山東省付近)で鋳造され、以下の特徴があります。
- 構造
- 尖首・弧背・凹刃で、柄の端には円形の環がある
- 質感
- 厚みがあり、重く精巧に作られている
- 銅の含有量
- 約70% 鉛や錫も含有
主な種類
- 三字刀
- 「齐法化」など
- 四字刀
- 「齐之法化」など
- 六字刀
- 「齐造邦长法化」「齐建邦长法化」など
国家体制の変化をに応じて鋳造されるなど、記念的側面がある - 明刀(斉明刀)
- 「明」の銘文を持ち、山東省博山で発見されたことから「博山刀」とも呼ばれる
裏面に「莒冶齐化」などの銘文があるものは希少価値が高い

燕刀(燕国)
燕国では、初期には尖首刀や針首刀が用いられ、のちに明刀が主要通貨となりました。
燕国では複数回にわたって貨幣制度が改革されています。
尖首刀
- 刀首が鋭く尖り、背は弧を描いて先端が凹んでいる
- 造りは簡素で、銘文がないか1文字(例:一、六、工、矢など)のものが多い
- 銅質は低く、斉刀よりも精度に劣る
- 「匈奴刀」とも呼ばれ、一部は民間で鋳造されたとみられる
明刀(燕明刀)
- 表面に「明」の銘文がある刻まれている
- ※「易」「燕」「召」であるという異説もある
- 形状により以下に分類される
- 円折刀:結合部が円形で体が大きめ
磬折刀(方折刀):結合部が角張り、全体的に小さく軽量(戦時の銅不足に対応したもの考えられる) - 表面に「匽」の銘文がある
- 裏面に1文字や地名の銘文がある例もあり
- 銅含有率:約35〜45%
- 出土量は多く、河北、遼寧、内モンゴルなど広い地域で見つかっている
趙刀(趙国)
趙刀は他の刀銭よりも小型で、刀首や刃に丸みがあります。
刀柄と刀身が真っすぐに近い形で結合される点も特徴です。
- 刀身に「邯郸」「白人」「城白」などの地名が銘文されているものがある
- 主に戦国時代後期に使用されたとみられる
- 出土数が非常に少なく、希少性が高く価値も高い
サイズと重さ
以下が、主要な刀銭の種類ごとの具体的なサイズです。
斉刀(斉国)のサイズ
長さ:約17~18.5cm
重さ:約40~51g
燕刀(燕国)のサイズ
尖首刀
長さ:約15~18cm
重さ:約15~16g
明刀(燕明刀)
長さ:約12~13.5cm
重さ:約12~18g
趙刀(趙国)のサイズ
長さ:約13~14cm
重さ:約5~15g
※種類が多様なため、上記サイズに収まらない刀銭も多数存在します。
刀銭(刀幣・刀貨)まとめ
秦による統一後、刀銭や布銭などの地域貨幣は廃止され、円形方孔の銅銭に統一されました。
しかし、前漢末期の新朝では「金錯刀」と呼ばれる同じ刀型の貨幣が再登場したこともあり、当時の刀と貨幣に関する結びつきの強さを感じさせられます。
刀銭(刀幣・刀貨)のよくある質問
「刀銭」の読み方は?
刀銭はどこで使われた?
その後、北の燕国(北京)や西の趙国(河北省邯鄲市)でも使われるようになりました。
刀銭とは何ですか?
刀銭にはどんな種類がありますか?
- 斉刀
- 即墨刀
- 安陽刀
- 潭邦刀
- 針首刀
- 炎首刀
- 明刀
- 平首刀
- 直刀
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