



献上大吉:槌目が細かい、刻印が流通用と比べて綺麗
鑑定書あり 85,000円(税込)
鑑定書なし 80,000円(税込)
70,000円(税込)
極美品 200,000円(税込)
極美品 500,000円(税込)
献上大吉:槌目が細かい、刻印が流通用と比べて綺麗
江戸時代の終わりを告げる万延元年(西暦1860年)、最後の小判として登場したのが「万延小判金」です。
表面には「たがね打ち」によるゴザ目模様が施され、他の時代の小判に比べて小型軽量なことから、「雛小判」や「姫小判」といった愛称でも親しまれています。
慶応3年(西暦1867年)まで製造され、江戸幕府の終焉とともに姿を消したこの小判は、まさに幕末の歴史と美術が融合した金貨といえるでしょう。
形は小判と聞いて誰もが思い浮かべる楕円形のをしており、表面には扇型の紋様や花押の極印、そして額面を示す「一兩」の文字が打たれています。
裏面には年号を示す「干支」や鋳造所の刻印があり、全体的に細かい彫刻が特徴的です。
大きさは金の含有料を減らすために他の小判より小さいサイズで作られています。
また江戸時代最後に作られた小判ということもあり、「新小判」とも呼ばれていますよ。
基本情報は、以下の通りです。
万延小判金は、江戸時代末期の万延元年(西暦1860年)に幕府の命令により作られました。
当時の江戸幕府第14代将軍徳川家茂の時代<です。
万延小判金が作られた目的は、幕府が抱えていた財政赤字の増大と、金の海外流出が問題となっていたことに対する経済改善として行われた「改鋳」のためです。
従来の小判に比べて金の含有量を大幅に減らすことで、少ない金でより多くの貨幣を鋳造し、国内の金の保有量を維持しながら資金調達を図りました。
実際に万延小判金は金の純度が約57%に引き下げられており、これにより物価の安定や財政再建を試みましたが、結果としてインフレを引き起こし経済混乱を招く一因となりました。
万延小判金の現在の価値は状態や市場の需要と供給によって大きく異なりますが、収集家の間では非常に高い評価を受けています。
小判の中でも小型サイズでありながらも、金の含有率は約57%であるため、金の市場価値としては万延小判金以前の天保小判と大差はほぼありません。
さらに鋳造量が少ないことから保存状態がいいものだと数十万円から中には100万円以上で取引されることもあります。
そして刻印の組み合わせによっても価値は大きく変化します。
特に希少価値が高いのは、裏面に「大」と「吉」の座人印※が刻まれた献上用の万延小判で、縁起物としても高く評価されています。
万延小判金の重さは3.3gで、従来の小判と比べると軽量です。
これは金の純度が約57%に減らされたことに伴い重量も軽減されており、金の純度が高く比較的重かった従来の小判に比べて幕末の財政難から金の含有量が削減され、結果として万延小判金は軽くなりました。
小判の中ではかなり小さめのサイズとして知られる万延小判金ですが、現在流通している硬貨でいうとどの硬貨くらいの重さなのか気になりますよね。
現在、日本で流通している主な硬貨は1円・5円・10円・50円・100円・500円がほとんどですが、この中で最も万延小判金の重さに近い硬貨は5円玉です。
万延小判金は3.3gであるのに対し、現行の5円玉は3.75gとかなり近い重さです。
5円玉は縁起の良い語呂合わせからお賽銭でよく使われていますので5円玉と同じくらいと聞いたらなんとなく万延小判金の重さも想像しやすいのではないでしょうか?
江戸時代に鋳造された小判は様々な種類がありますが、金の含有量もそれぞれ異なります。
では金の含有量が違うとどれくらい重さは変わってくるのでしょうか?
小判 | 材質 | 重さ |
---|---|---|
慶長小判金 | 純度約85%金(残りは銀) | 17.8g |
元禄小判金 | 純度約56%金(残りは銀) | 17.9g |
万延小判金 | 純度役57%金(残りは銀) | 3.3g |
上記は江戸時代に鋳造された代表的な小判を3種類をピックアップしています。
金の含有量が慶長小判は85%に対し、元禄小判は56%しか含まれていませんが、重さはほとんど変わりません。
金が多いと重くなりそうというイメージを持っている方もいると思いますが、これは意外な結果ですね!
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