【古銭鑑定にチャレンジ】天保二朱金の偽物を見分けてみよう!
今回は天保二朱金の偽物を見抜けるか挑戦していただきます。
まずは天保二朱金についてかんたんにおさらいです。
天保二朱金(てんぽうにしゅきん)は、江戸時代後期に発行された小額の金貨です。1832年に鋳造・流通が開始され、後に発行された天保小判に比べても金の含有量がかなり低く、質の悪い貨幣とされましたが、当時の銭の価値が下がっていたため、少額金貨として便利に使われ、多く発行されました。
天保二朱金の偽物はどっち?
天保二朱金の本物と偽物を1枚ずつ用意しましたが、さてどちらが偽物か分かりますでしょうか?
「左」か「右」か、でお考えください。
もう片一方の面もご覧ください。どうでしょうか?詳しい方はもう違和感のある方も多いかもしれませんね。
拡大した画像で見比べよう
では、続いては、ルーペで拡大した画像をお見せしていきますので、引き続きどちらが偽物かお考えください。
まずは後藤庄三郎光次の署名のところから見ていきましょう。位置関係は最初にお見せしたときのままで、左の画像のものは左にあったものとなります。
いかがでしょう?また別のポイントも見てみましょうか。
桐紋のところを確認しましょう。こうした古銭鑑定を行うときに、デザインが細かい部分を確認することも多いです。
以上の写真を材料に、「左」か「右」、どちらの天保二朱金が“偽物”か、予想してみてくださいね。
このあと、結果発表していきます!
【結果発表】天保二朱金の鑑定に挑戦
さて、みなさんいかがでしたでしょうか?自信のある方、そうでない方、なんのこっちゃ分からない方とさまざまいらっしゃるかと思います。以降、解説つきで結果発表していきますので最後までお付き合いくださいませ。
それでは、まずは結果発表です!!
偽物は、
・
・
・
・
「左」の天保二朱金です!!!
真贋ポイント
本物・偽物を見分けるポイントとしてはいくつかありますが、
分かりやすいのは、削れて、中身が見えるところではないでしょうか。
こちらは左の二朱金ですが、画像左下にご注目ください。削れて、中が見えていますね。
天保二朱金の品位、つまり何でできているのか?を確認すると、金29.8%、銀70.2%でできています。
3割が金、7割が銀でできているはずです。ところがどっこい、こちらの削れた中をよーく見ると、金にも銀にも見えませんよね??
なにやら別の素材でできているようです。
素材が違うと当然重さが異なります。本物の天保二朱金の重さはだいたい1.62g前後のものが多いです。
どうでしょう?明らかに偽物の二朱金が軽いことが分かりますね。素材が異なるからです。
素材が異なるのに、重さを本物に近づけようとすると、分厚くしたり、サイズを大きくしたりなど、また別の真贋ポイントで、偽物かどうかを見分けることができます。
その他、二分金、一分金、二朱金などの買取価格一覧表もぜひご覧ください。
TEL:03-6709-1306 (営業時間 11:00〜18:00)
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3丁目18−35 OKビル 501
https://antylink.jp/