

長径:不定/重さ:30.00g
品位:不定(銀)
140,000円(税込)
長径:不定/重さ:30.00g
品位:不定(銀)
目次
盛岡八匁銀判(もりおかはちもんめぎんばん)は、今から150年以上も昔の慶應4年(1868年)に、今の岩手県にあった盛岡藩が作った銀貨です。
「八匁(はちもんめ)」とは重さの単位を意味します。
また、銀の純度が約99%と非常に高く、当時としては高品質な銀貨でした。
この銀判は、盛岡藩が戊辰戦争の軍資金を集めるために作られたと言われています。
そのため、国が正式に発行した通貨ではなく、藩の領内でだけ使える地域限定のお金でした。
盛岡八匁銀判は、少し角張った楕円形をしています。中央には「八匁」という文字が縦に大きく刻まれています。
さらに、中央の少し右上には丸い印に「改」の文字が、表と裏の外周には丸で囲まれた「融」の文字が6つずつ等間隔で刻印されています。また、裏面の右下にも丸で囲まれた「山」の文字が刻まれています。
盛岡八匁銀判は、およそ31,500枚が製造されたと推定されています。
そのため、現存する枚数はさらに少なく、保存状態の良いものは非常に希少性が高いため、10万円以上の価値がつくことも珍しくありません。
こちらの銀判、わずかではありますが金も含まれています。
弊社で成分分析を行ったところ、以下のような結果となりました。
Ag(銀) | 98.08% |
Au(金) | 1.26% |
Cu(銅) | 0.66% |
ごくわずかですが、約1%の金が含まれていました。
似たような名前のもので、盛岡七匁銀判というものがあります。
盛岡七匁銀判は、八匁銀判の試鋳貨幣として作られたもので、現存数は非常に少なく、現在確認されているのは東京大学経済学研究所が所蔵する1枚のみです。
本物であれば、非常に高い価値がつく可能性があります。
盛岡八匁銀判の真贋を見分ける一つのポイントとして、【山】の刻印を確認する方法があります。
この【山】の字の中央付近に、一本の線が刻まれている点が特徴です。
本物の場合「山」の一画目に線が入っている
非常に細かな線が入っているため、見えにくいかもしれませんが、基本的に盛岡八匁銀判には必ずこの線が入っています。
偽物やレプリカにはこの線がないことが多いため、この線があるかどうかで本物かどうか見分ける一つの基準になります。
また、重さや成分に基づく見分け方もあります。盛岡八匁銀判は約30gで作られているため、大きく30gを超えていたり、逆に極端に軽かったりする場合は、偽物である可能性が高くなります。
さらに、前述のとおり、盛岡八匁銀判には微量の金が含まれていることも特徴の一つであり、これも真贋を見分けるための重要な手がかりとなります。
ただし、精巧に作られた偽物の場合、「山」の線を再現していることがあります。また、一部の本物でも線がないものも存在しているため、実際の真贋を確認する際には専門家に見てもらうことをおすすめします。
盛岡八匁銀判は、盛岡藩が軍資金を調達するために発行したという歴史的背景を持ち、市場への流通量が少ないことから、その価値は上昇傾向にあります。
2010年代のヤフオクにおける取引実績を見ると、だいたい8万円前後で取引されており、2020年代に入ると相場は15万円前後にまで上昇しています。
状態の良いものでは、それ以上の価格がつくこともあります。
この価格上昇の背景には、銀の価格高騰が一因として挙げられます。
そのため、今後の銀相場の動向次第では、価格が下落する可能性も十分に考えられます。
また、急激に価値が大きく上がる可能性は低いため、将来的に銀相場が現在より下がると予想される方や、保管に不安を感じる方は、今のうちに売却を検討するのがよいでしょう。
盛岡八匁銀判は銀の純度が非常に高いため、黒く変色しているものが多く見られます。
しかし、むやみにクリーニングなどを行うと、かえって価値を下げてしまうことがあるため、注意が必要です。
もし現在盛岡八匁銀判をお持ちで、ご売却をお考えの場合、まず一つの方法として、ヤフオクやメルカリなどのサイトで自分で出品して売却する方法があります。
自分で価格を決めて販売できるため、買取業者に持ち込むよりも高く売れる可能性があります。
しかし、ヤフオクやメルカリの場合、盛岡八匁銀判の流通量が非常に少ないため、現状では出品数がかなり少ない状態です。
そのため、相場感がつかみにくく、出品してもいつ売れるか予測が立ちません。
また、近年こういったフリマサイトでは個人間でのトラブルが多いのも現状です。
「返品要請を受け、戻ってきたものが偽物とすり替わっていた・・・」
ということもありえますので、フリマサイトで売却の際は十分に注意が必要です。
もう一つの売買方法として、買取業者に売るという選択肢があります。
こちらはフリマサイトとは異なり、出品の手間や梱包・発送の必要がなく、個人間取引で起こりがちなトラブルを避けられるというメリットがあります。
また、すぐに売却したい場合にもおすすめの方法です。
しかし、買取業者によっては古銭の知識が不足している場合があり、相場との大きな差が生じることもあります。
その為、事前に
これは盛岡八匁銀判という古銭なのですが、どのくらい価値はありますか?
と一言添えて聞いてみると、ある程度相場を知っている人と思われ、しっかり価格を調べて値段を出してくれる可能性が高くなります。
弊社アンティーリンクでは、過去に状態の良い盛岡八匁銀判を20万円で買取した実績もあります。
アンティーリンクでは、盛岡八匁銀判を含め、さまざまな古銭の買取価格をすべて公表しています。
もし盛岡八匁銀判やそれ以外の古銭のご売却をお考えの方は是非参考にしてくださいませ。
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