

天保大判と享保大判って似てますよね?
天保大判金は、享保大判金を増鋳するために鋳造された物なのですが、金の品位が少しだけ下がっているんですよ。
つまり別物ってことですか?
そういう扱いになっています。では、今回は天保大判について解説しましょう。
目次
天保大判金は、江戸時代後期の天保9年(1838年)に発行された大型の金貨です。
日本の貨幣史において、その独特な背景と特徴から、収集家にとっても大変魅力的な存在となっています。
まずは、天保大判金の基本的な特徴を一覧で紹介します。
極美品 | 美品 | |
---|---|---|
元書 |
600万円 |
420万円 |
書改 |
400万円 |
280万円 |
天保大判金は、その発行枚数がわずか1,887枚と、他の大判と比較しても極めて少ないことが特徴です。
種類 | 発行枚数 |
---|---|
慶長大判金 | 16,565枚 |
元禄大判金 | 31,795枚 |
享保大判金 | 8,515枚 |
天保大判金 | 1,887枚 |
もともとの発行枚数が少ないため、希少価値は高くなります。
例えば、天保大判の前に発行されている享保大判よりも、取引価格が高くなる傾向があります。
大判は一般の流通を想定したものではありませんが、仮に市中に出回っていたらいったいどのぐらいの価値があったのでしょうか。
実際に大判を持ち歩いている人はほとんどいなかったかもしれませんが、あくまでも目安として考えていただければと思います。
今回は、おそば1杯の値段で大判1枚の価値を考察してみましょう。
500円×4,000杯=2,000,000円
つまり、この場合だと大判1枚には200万円の価値があったといえそうです。
いずれにしても、現代と当時では物の価値基準も異なりますので、一概に価値は決められない点には注意してください。
天保大判金は、重さも大きさも変わらない享保大判とよく混同されます。
この2つを見分けるためには、表面の「桐極印」をチェックします。
天保大判金の桐極印は、享保大判金よりも線が太くて葉が膨らんだように見えます。
桐極印が平坦に見えるようであれば享保大判金である可能性が高いです。
また形状はやや角ばった楕円形で、表面の鏨目がやや太いのが特徴です。
ただ、判断するにあたっては必ず他の大判と比較しましょう。
ひとつだけで見極めるには相当な経験が必要です。
POINT
では、それぞれ詳しく解説していきましょう。
つまり、大判金も汚れているからといって磨くのは厳禁です。
鑑定に慣れた人間であれば、古銭の磨きはすぐに見抜きます。
売りたい大判金があるなら、それは絶対に磨かないでください。
その他にも、試金石を使って調べる方法がありますが、これは大判金におけるタブーです。
そもそも試金石とは、金より硬い金属で金を削り取り、中の素材を確認するためのものです。
調べる工程で金に傷をつけてしまうため、必ず価値を下げてしまいます。
金であることが証明できても、買取価格が下がってしまっては意味がありませんよね?
なので、試金石を使った素材チェックは絶対にしてはいけません。
それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
ただし、高額な商品であるがゆえに、買い手側も簡単には入札しません。
偽物でないと確信が持てるほど正確で詳細な商品情報や、鮮明な画像は必要不可欠です。
その後の発送や支払いでのトラブルにも十分注意しなくてはいけません。
そのうえで、オークションサイトには落札価格の10%程度を手数料として支払います。
競り次第で収入が増えるオークションですが、その分手数料も高くなることは覚えておきましょう。
商品についての情報を充実させないといけないのはこちらも変わりません。
購入を確定した瞬間に支払いが発生する以上、オークションよりも慎重になる人もいるでしょう。
貴重な品物だからといって、出品したらすぐ売れるというほど単純ではありません。
売買におけるトラブルが発生すれば当人同士で解決しなくてはいけませんし、こちらも手間と時間がかかるという点は変わりません。
古銭を専門に扱っている業者なら間違いなプロの古銭鑑定士が所属しています。
査定の精度が高く適正な価格を提示してもらえるでしょう。
手間やリスクを負うことなく取引できるので、古銭売買の初心者にもおすすめです。
天保大判金についての解説は以上となります。
大判のなかでも価格が高い部類であるだけに、個人での売買はリスクも非常に高くなります。
これまでに古銭の取引経験が無い方は、ぜひとも買取業者の利用を検討してください。
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「高額買取!大判の価値ランキング・ベスト10」の記事もぜひご確認ください。
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