5000円銀貨の価値はどのくらい?7種類の5000円銀貨の中でも価値が高いのはどれ?
もしかしたらそれは価値のある記念貨幣かもしれません。
そんな記念硬貨の中でも、軒並み額面以上の買い取り額になっているのが5000円銀貨です。
令和6年までに7種類のお祝い事などの記念で純銀製の5000円硬貨が発行されました。そんな5000円銀貨の価値について解説します。
目次
5000円銀貨とは?
5000円銀貨とは、数ある記念硬貨の中でも額面が5000円の銀製の硬貨で、令和6年までに7種類が発行されています。
国家的な出来事を記念して発行される記念硬貨で、5000円銀貨以外にも様々な額面・素材の記念硬貨がこれまでに数多く発行されました。
この記念硬貨は発行数も限られているのもあり、コレクター人気が高いため高値で取引されているものも多数あります。
なかでも、5000円銀貨は現在までに7種類のみの発行に留まっており、令和6年以降も記念硬貨の発行が予定されていますが5000円札の発行は予定されていません。
5000円銀貨に限らず記念硬貨は通常貨幣と同様に額面通りの金額で使用可能です。
ただし、記念貨幣は通常貨幣とは異なる素材で造られていたり大きさが異なったりするために自動販売機や券売機などでは使用できない場合があります。
そのため、使用の際は日本銀行や金融機関の窓口で通常貨幣と引き換える必要があるようです。
記念貨幣の中には額面よりも高い金額で取引されている場合がありますので、普通に使用するよりもまずは専門業者に査定をしてもらうのがいいでしょう。
【全7種】これまでに発行された5000円銀貨一覧
これまでに発行された5000円銀貨は平成にわずか7種類のみです。
7種類はそれぞれ記念に合わせた絵柄が両面とも採用されており、コレクターにも人気があります。
これまでに発行された5000円銀貨は以下の7種類です。
発行年 | 種類 | 画像 | 図柄 | 発行枚数 |
---|---|---|---|---|
1990年 |
国際花と緑の博覧会 |
表:人間の生活と自然界、植物界との調和を表わす花冠の少女 裏:シンボルマーク |
65,000枚 |
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1990年 |
裁判所制度100周年 |
表:大法廷 裏:大はんごん草と職員マーク |
500万枚 |
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1990年 |
議会開設100周年 |
表:国会議事堂 裏:有翼の獅子 |
500万枚 |
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1993年 |
皇太子殿下御成婚 |
表:瑞鳥の鶴2羽と瑞雲 裏:菊花紋章と梓 |
500万枚 |
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1997年 |
第1次 長野オリンピック |
表:アイスホッケー 裏:かもしか(長野県の県獣) |
500万枚 |
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1997年 |
第2次 長野オリンピック |
表:バイアスロン 裏:かもしか(長野県の県獣) |
500万枚 |
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1997年 |
第3次 長野オリンピック |
表:パラリンピック・アルペンスキー 裏:かもしか(長野県の県獣) |
500万枚 |
※出典・参照:
記念貨幣一覧 | 財務省 (mof.go.jp)
記念貨幣一覧 | 造幣局(mint.go.jp)
【1990年】国際花と緑の博覧会
国際花と緑の博覧会は、アジアで初めて開催された国際園芸博覧会です。大阪での開催を記念して5000円銀貨が発行されました。
表には人間の生活と自然界、植物界との調和を表す花冠の少女が、裏面には博覧会のシンボルマークと額面がデザインされています。
同時に花柄の特製ケースに封入された貨幣セットも販売されましたが、貨幣単体と買取価格は変わらないようです。
【1990年】裁判所制度100周年
裁判所制度100周年記念銀貨は、平成2年に裁判所制度が100周年を迎えたことを記念して発行された銀貨です。
表には最高裁判所の大法廷を、裏面には職員マークである裁の文字を囲うように大はんごん草が描かれています。
裏面に描かれる大はんごん草の花言葉は「正しい選択」「公平」「正義」であるため、裁判所100周年の記念にぴったりです。
【1990年】議会開設100周年
議会開設100周年記念銀貨は、1890年(明治23年)11月29日に第1回帝国議会が開催されて100周年を記念して発行された銀貨です。
表には国会議事堂、裏面には有翼の獅子が描かれています。
初代の貴族院(現在の参議院に相当)議長は伊藤博文、衆議院議長は中島信行、首相は山県有朋でした。
【1993年】皇太子殿下御成婚
皇太子殿下御成婚記念銀貨は、当時皇太子であった徳仁親王と雅子様のご成婚を記念して発行された銀貨です。
表には瑞鳥の寄り添って飛ぶ鶴2羽と瑞雲、裏面には皇室の菊花紋章と皇太子殿下のお印である梓が描かれています。
表のデザインはご成婚に際して詠まれた和歌をモチーフにデザインされました。
【1997年】第1次~第3次長野オリンピック
1997年には長野オリンピック開催を記念して1次から3次までの記念銀貨が発行されました。
裏面は1次から3次まで共通して五輪と長野県の県獣であるカモシカのデザインで統一されており、表面には1次アイスホッケー、2次バイアスロン、3次パラリンピック・アルペンスキーが描かれています。
長野オリンピックは冬季に開催されたオリンピックであったため、競技に雪が欠かせず天候面がかなり重要です。そのため、これまでは北欧やロシア、カナダなどの北に位置する雪国で開催されていました。
この長野オリンピックはこれまでの開催地の中で最も南に位置しており、その点でも話題を呼んだようです。
1998年に開催される長野オリンピックに先駆けて発行された記念硬貨でしたが、この長野オリンピックでは多くの日本人選手が活躍し、5つの金メダルと1つの銀メダル、4つの銅メダルを獲得しました。
7種のうちもっとも価値の高い5000円硬貨は?
これまでに発行された7種の5000円銀貨のうちもっとも価値が高いのは「皇太子殿下御成婚記念」のものといわれています。
5000円銀貨はどれも状態にもよりますが、概ね額面通りか額面より数千円高い程度の買取価格であることがほとんどです。
しかし、皇太子殿下御成婚記念硬貨は眞子さまの婚約会見以降、皇室関連の記念硬貨への注目が高まり需要が増えたことで価値があがりました。
状態にもよりますが、高いもので額面の1.5倍程度の査定額になることもあるようです。
また、長野オリンピックの記念硬貨は2021年に東京オリンピックが開催されたことで需要が高まり、皇室関連の記念貨幣ほどではないものの高い価値となっています。
再び日本でオリンピックが開催されるときには、同様にこの長野オリンピックの記念貨幣や令和2年に発行された東京オリンピックの記念貨幣の価値があがるかもしれません。
他にもある1993年発行の皇太子殿下御成婚記念硬貨
1993年に発行された皇太子殿下御成婚記念硬貨は5000円銀貨以外にも500円白銅硬貨、50000円金貨とプルーフセットが販売されていました。
裏面は3種統一ですが表面は2匹の瑞鳥それぞれ微妙に異なったデザインがあしらわれています。
500円白銅硬貨
500円白銅硬貨の表面には2匹の瑞鳥と波が描かれており、婚約の和歌にちなんだデザインとなっています。
3000万枚が発行されているため買取価格の相場は額面通りであることがほとんどです。
5000円銀貨
5000円銀貨の表面には寄り添って飛ぶ2匹の瑞鳥と縁起の良い瑞雲が描かれています。
純銀でできた銀貨が500万枚発行されました。
50000円金貨
50000円金貨の表面には500円白銅硬貨と同様に2匹の瑞鳥と波が描かれていますが、白銅硬貨よりもダイナミックなデザインになっています。
純金でできた金貨が200万枚発行されました。
この金貨は世界造幣局長会議で最も技術的に優れた貨幣賞を1994年に受賞しています。
記念硬貨プルーフセット
※出典:記念貨幣セット | 造幣局 (mint.go.jp)
記念硬貨プルーフセットは上記の3種全てを収録した3点セットと金貨を除いた2点セットが販売されていました。
特製ボックスにプルーフ硬貨が収められた特別な品で、10万セットが販売されたようで
す。
もし手元に記念硬貨をお持ちの方は、専門家による査定を受けてみることをおすすめします。その金貨は、あなたが想像している以上の価値があるかもしれません。
アンティーリンクでは、古銭専門の鑑定士が適切な査定をしています。どこに査定に出したらいいかわからないという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。