2000円札は沖縄で流通している?本州で流通していない理由も紹介

2000円札は沖縄で流通している?本州で流通していない理由も紹介
発行から20年以上の月日が経つ2000円札。当時は、多くの人が手に入れようと銀行に押し寄せました。しかし、利便性の悪さや馴染みのなさから、本州での流通量は減る一方です。反対に、沖縄県では現在も一定の流通量を保っています。

本記事では、沖縄県で2000円札が流通している理由を探っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

2000円札と沖縄はどのような関係がある?

2000円札と沖縄はどのような関係がある?

ご存知のとおり、2000円札の表面に描かれているのは、沖縄県のシンボル的建物である首里城の守礼門です。
1000円札や5000円札などには人物の肖像画が描かれているため、これまでと異なった試みに注目した人も多いのではないでしょうか。

では、なぜ守礼門が2000円札のデザインに選ばれるに至ったのか、その経緯を探っていきます。守礼門に決定した理由を知らない人がいたら、ぜひ教えてあげてくださいね。

沖縄サミットに合わせて発行された

2000円札は、2000年に開催した主要国首脳会議・沖縄サミットを記念して発行されたお札です。

バブル崩壊後の景気低迷が続く中、経済効果の期待を込めて1999年当時、首相だった小渕恵三氏の発案によって発行されるに至りました。
2000円札は、沖縄サミット開催時に森喜朗首相が日本文化や歴史を知ってもらおうと各国首脳に配られた記念品でもあります。

沖縄では現在も一定の流通数がある

発行から20年以上経った今も、沖縄県では一定の流通量を保っています。
主な理由として考えられるのは、銀行や経済団体、地域が一丸となって展開した利用促進キャンペーンです。

那覇市議会は2006年に、2000円札の利用促進に向けた宣言を出し、守礼門の歴史紹介や琉球銀行のATMで優先的に2000円札を払い出すボタンを設置するなど身近に感じられる取り組みを打ち出しました。

沖縄県における2000円札の流通量は、2000年7月時点で216万1,000枚だったのに対し、2024年5月末には776万6000枚と3倍以上に増えています。

2019年に焼失した首里城再建の支援金として翌年には、沖縄県銀行協会が県内で流通した2000円札1枚につき0.1%を沖縄県に寄付する取り組みを行うなど、現在も2000円札に関連した施策が企画されているのも理由の1つでしょう。

2000円札を沖縄で入手する方法は?

2000円札を沖縄で入手する方法は?

沖縄県内で2000円札を手に入れる方法は、2種類あります。

  • 琉球銀行・沖縄銀行で入手する
  • ローソンのATMで入手する

どちらも簡単な方法なので、2000円札をゲットしたい方は覚えておいてください。

琉球銀行・沖縄銀行で入手する方法

琉球銀行や沖縄銀行のATMで2000円札を手に入れる方法は、2パターンあります。

1つめは、ATMで出金金額を選択する際に「二千円札優先」ボタンを押す方法です。
ボタンを押すと2000円が出てくる確率が高くなります。

2つめは、ATMで出金金額を入力する時に、1万円ではなく10千円と入力します。
一般的に、1万円を出金する場合「1」と「万」のボタンを押しますが、1、0、千の順でボタンを押すと2000円札が出てくるというものです。

ATMの操作が難しい場合は、窓口で2000円札の出金を希望する旨申し出ると対応してくれるので、気軽に相談してみましょう。

ローソンのATMで入手する方法

ローソンにあるATMでも、2000円札を入手できると言われています。

店内に設置されているATMは2000円札を普及させようと優先的に出る仕様になっているというのが、手に入りやすい理由です。
そのため、ATMの画面には「二千円札が優先して出金されます」との一文が記載されています。

2000円札が欲しい方は、ぜひ沖縄県内のローソンに寄ってみましょう。

他の地域で2000円札が流通していないのはなぜ?

他の地域で2000円札が流通していないのはなぜ?

沖縄県での流通量とは対照的に、本州では2000円札が流通していません。

沖縄県を除き全国的にほとんど見かけなくなってしまった理由は、2つ考えられます。

  • ATMや両替機で取り扱わなくなった
  • 2004年頃以降は刷られていない

他の紙幣と比較し、使い勝手の悪さが囁かれているのが2000円札です。
徐々に使用者が減り、発行から早くも3年で一枚も刷られなくなってしまったと見るのが自然な流れでしょう。

ここでは、本州で流通量が減ってしまった原因を詳しく紹介していきます。

ATMや両替機で取り扱わなくなった

2000円札が市場に出回るようになってからATMの対応の遅れや、2000円札に未対応の両替機・自動販売機が目立ちました。

ATMでは2000円札を入金できるのに、出金はできないといった使い勝手の悪さが流通量を減らす一因として考えられています。
ただし、JR東日本や都営地下鉄といった東京都内の駅にある自動券売機なら、まだ2000円札が出てくる可能性はあるようです。

本州で2000円札の流通量は激減しているので、欲しい方は早めに足を運んでみてください。

2004年頃以降は一枚も刷られていない

2000円札は2004年頃以降は、増刷はされていません。

発行済み2000円札の多くが、日本銀行の金庫に保管されている状態です。
2000円札が刷られたのも2000年に7.7億枚、2003年に1.1億枚の計2回だけと言われています。(※あくまで噂レベルです。)

上記で説明した使い勝手の悪さに加え、日本では昔から「二」のつく紙幣に馴染みが無い点で流通量が減ってしまったと考えるのが無難です。
欧米では20ドル、20ユーロなど「2」のつく単位の通貨が広く普及しているため日本でも期待されましたが、残念ながら同じようにはいきませんでした。

2024年7月に行われた20年ぶりとなる新デザインの紙幣発行で2000円札は対象外となってしまいましたが、発行済み紙幣を流通させるような施策を期待したいものです。

2000円札や保管している古銭の価値が気になる方は、アンティーリンクへ問い合わせてみてくださいね。