500円札から500円玉へ変わったのはなぜ?デザインの歴史や現在の価値まで紹介

500円札から500円玉へ変わったのはなぜ?デザインの歴史や現在の価値まで紹介
500円札から500円玉に変わった日本の通貨の歴史。
500円札がいつまで発行されていたのか、なぜ硬貨に変わったのか気になりますよね。この記事では、500円札の歴史や変遷、デザインの違い、そして現在の価値について詳しく解説していきます。
通貨に興味がある人は最後まで読んでみてください。

500円札はいつまであった?500円玉への変更

500円札はいつまであった?500円玉への変更

今では500円というと硬貨ですよね。しかし、昔は500円札という紙幣がありました。

ここでは、500円札がいつまで使われていたのか、そしてなぜ硬貨に変更されたのかを詳しく見ていきましょう。

500円札はいつまであったのか

500円札は、1951年(昭和26年)4月に発行が開始され、1994年(平成6年)3月までの約43年間発行されていました。

この間、大きく分けると2種類の500円札が発行されています。
それはB号券C号券という2種類です。それぞれ特徴的なデザインと発行期間が異なります。

B号券は1951年(昭和26年)から1971年(昭和46年)まで発行されていました。
その特徴は、表面に桜の花が描かれていることと、「五百円」という表記の下に「500」という数字が記されていることです。また、透かしは施されていましたが、印刷と重なっていたため分かりにくく、左側に余白はありませんでした。

一方、C号券は昭和44年から昭和60年まで発行されていました。
C号券は全体的に青を基調としたデザインで、透かしのための余白があり、桜花と波線が描かれているのが特徴です。B号券と比べて透かしが明確に確認でき、左側にも余白が設けられました。

なぜ?500円紙幣から500円硬貨へ変わった理由

500円札から500円硬貨への変更には、いくつかの理由があります。

  • 耐久性
  • 利便性
  • 偽造防止
  • 国際的傾向

硬貨は紙幣より耐久性が高く、長期使用が可能なため製造・流通コストを削減できます。自動販売機やコインロッカーでの使用も容易になり、日常生活の利便性が向上しました。
硬貨は紙幣より偽造が難しく、通貨の安全性も高まります。この変更は国際的な流れにも沿っていました。

様々な面で硬貨のほうがメリットがあるとし、日本政府は500円札から500円硬貨への移行を決定したのです。

500円札のデザイン

500円札のデザイン

様々な歴史のある500円札。

ここでは、500円札のデザインの特徴や、なぜそのデザインが選ばれたのかを詳しく見ていきましょう。
また、現在の500円硬貨とのデザインの違いも紹介します。

500円札の特徴と人物

500円札の表面には、岩倉具視の肖像が描かれていました。
岩倉具視は、明治維新の立役者の一人で、近代日本の基礎を築いた重要な人物です。
彼が選ばれた理由は、「王政復古の大号令」や「岩倉使節団」など、日本の歴史に大きく貢献したことが評価されたためです。

裏面には、雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま)から見える富士山が描かれていました。雁ヶ原摺山は、山梨百名山のひとつです。

500円札のデザインには日本の歴史や文化が刻まれていることがわかりますね。

500円札と500円玉のデザインの違い

500円札と500円硬貨では、素材の違いからデザインや偽造防止技術に大きな違いが見られます。

500円札は紙幣であるため、先ほども紹介したような、より詳細な描写が可能でした。
一方、500円硬貨は金属製のため、よりシンプルなデザインとなっています。500円硬貨の表面には桐の花が、裏面には竹と橘が描かれています。

また、500円硬貨には最新の偽造防止技術が施されており、ギザギザの縁や特殊な金属の組み合わせなど、独自の特徴を持っています。

500円札と初代500円玉の現在の価値

500円札と初代500円玉の現在の価値

500円札は500円玉に変更されていますが、コレクターの間では価値のあるアイテムとして注目されています。

ここでは、500円札の現在の価値について詳しく見ていきましょう。

500円札にはどのくらいの価値がある?

500円札の価値は、その状態や希少性によって大きく異なります。

一般的に、未使用の状態で保管されている500円札は、額面以上の価値があります。特に、発行初期のものや、連番などの特殊な番号が付いているものは、コレクターの間で高値で取引されることがあります。
例えば、未使用の状態の500円札は、500円〜2,000円程度の価値があると言われています。

他にも、特別な形態で保管されている500円札に価値がつくこともあります。特別な保管方法とは「100枚帯封」と「1000枚完封」です。これらは銀行から大量の紙幣を受け取る際に使用される梱包方法でした。
銀行から直接受け取ったものであるため、連番かつ未使用の状態で保存されていることが多く、コレクターにとって価値の高いアイテムとなっています。

メルカリに出品されている500円札の値段

メルカリのようなオンラインマーケットプレイスでも、500円札の取引が行われています。
未使用の500円札は、1枚あたり1,000円から3,000円程度で取引されているケースが多いようです。

連番や珍しい番号のものは、さらに高値で取引されることもあります。
例えば、連番10枚セットで10,000円程度、希少な番号のものは1枚5,000円以上で取引されているものも見られます。

ただし、メルカリでの価格はユーザの状況によって変わるため、一概に決まった価格があるわけではありません。

初代の500円玉の価値

初代の500円硬貨も、コレクターにとっては価値のあるアイテムです。

1982年(昭和57年)に発行された初代500円硬貨。
中でも、「昭和62年」の刻印があるものは希少価値が高いとされています。昭和62年に発行された500円玉は流通量が少ないためです。

状態の良い500円硬貨だと、1枚あたり1,000円程度の価値があるとされています。未使用の状態のものは、さらに高値で取引されることもあります。

500円札を持っているなら専門店へ相談しましょう

500円札を持っているなら専門店へ相談しましょう

もし手元に500円札や初代の500円硬貨がある場合、専門店に相談してみることをおすすめします。
信頼できる専門店で査定を受けることで、あなたの手元にある500円札の本当の価値を知ることができます。

古銭買取専門店のアンティーリンクでは、通貨の状態や希少性を正確に評価し、適切な価値を提示します。
古銭や特徴的な通貨を持っている方は、ぜひアンティーリンクまでお問い合わせください。

一見普通に見える500円札でも、実は価値があるものかもしれません。