韓国の500ウォンと日本の500円玉はそっくり?違いや見分け方、偽造防止との関連性も解説
日本の500円玉によく似た硬貨が海外にもあるのをご存知ですか?
その代表格が、韓国の500ウォン玉です。
外国の通貨に興味がある方、コインコレクターの方、そして韓国旅行を計画中の方はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
韓国の500ウォン玉とは?現在の500円玉との違い
韓国の500ウォン玉と日本の500円玉。
そっくりに見えるこの2つの硬貨ですが、様々な違いがあります。
サイズや重さ、デザイン、さらには実際の価値まで、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
サイズと重さ
韓国の500ウォン玉と日本の500円玉は、一見よく似ていますが、実際のサイズと重さには違いがあります。
表のとおり直径は同じですが、500ウォン玉の方がわずかに重いのです。
貨幣 | 直径 | 重さ |
500ウォン玉 | 26.5mm | 7.7g |
旧500円玉(1982年~) | 26.5mm | 7.2g |
新500円玉(2000年~) | 26.5mm | 7.0g |
バイメタル500円玉(2021年~) | 26.5mm | 7.1g |
この微妙な違いは、素材や製造過程の違いが原因で生じています。
2つを手に取って比べてみると、その違いをわずかに感じ取ることができるでしょう。
日本の歴代と500円玉と、韓国500ウォン玉です。ほんとうによく似ていることがご確認いただけるかと思います。
デザインと素材
500ウォン玉と500円玉のデザインと素材にも、表のようにそれぞれ違いがあります。
貨幣 | デザイン | 材質 |
500ウォン玉 | 飛んでいるドゥルミ(鶴のこと) | 白銅(銅75%、ニッケル25%) |
500円玉 | 表面に桐の紋章、裏面に竹と梅の枝 | 銅 75%、亜鉛 12.5%、ニッケル 12.5% |
最新の日本の500円玉は外側はニッケル黄銅、内側は白銅で中心の銅を挟んだ3層構造です。
バイカラー・クラッド技術や微細文字など、高度な偽造防止技術が施されています。
日本円換算した時の価値
500ウォン玉の日本円換算での価値は、為替レートによって変動しますが、おおよそ50円前後です。つまり、日本の500円玉の約10分の1の価値しかありません。
しかし、韓国での使用頻度は日本の500円玉と同様に高く、日常生活で頻繁に使われています。
例えば、韓国のコンビニでは500ウォン玉1枚でガムやキャンディーを買うことができます。また、公衆電話や一部の自動販売機でも使用可能です。
日本の500円玉ほどの購買力はありませんが、韓国の物価に合わせた適切な価値を持つ硬貨として、広く流通しているのです。
アンティーリンクのYouTubeチャンネルでは、1万円以上の価値がつく500ウォン硬貨の年号とは?という内容も紹介しているのでぜひご覧ください。
韓国の500円玉は偽造防止硬貨のきっかけとなった?
韓国の500ウォン玉と日本の500円玉が似ていることは、偽造硬貨の問題を引き起こしました。この問題が、日本の500円玉に高度な偽造防止技術が導入されるきっかけとなったのです。
ここでは、両硬貨の歴史と、偽造問題の経緯、そしてそれに対する対策について詳しく見ていきましょう。
初代500円玉と500ウォン玉の違い
500ウォン玉は、初代の500円玉と同じ1982年に登場しました。
当時の両硬貨は、サイズや重さがかなり似ていました。
初代500円玉と500ウォン玉は重量が少し重いこと以外、材質や形が似ており見分けるのが難しかったのです。
この類似性が、後の偽造問題につながる原因となりました。
自動販売機での偽造事件
1990年代、500ウォン玉を500円玉として日本の自動販売機や両替機で使用する偽造事件が多発しました。
ドリルでくぼみをつけて五百円硬貨と重さを合わせた500ウォン玉が大量に流通し、500円玉として使用されていたのです。当時の為替レートでは、500ウォン玉は約60円の価値しかありませんでした。
この問題は深刻化し、自動販売機での500円硬貨の受け入れを中止する動きが広まりました。自動販売機業界に大きな損害を与えることになったのです。
この偽造硬貨事件は、偽造防止技術を向上させることのきっかけの一つになっています。
2代目500円玉の偽造防止技術
2代目の500円玉は、高度な偽造防止技術が施されました。
縁に刻印が入れられ、内部に潜像加工が施されました。これにより、500ウォン玉との区別が容易になり、自動販売機での誤認識も大幅に減少しました。
しかし、2022年にはコンビニで500ウォン玉を「日本の古い500円玉」と偽る事件が発生。硬貨の偽造防止技術が向上しても、硬貨を使った詐欺事件は後を絶ちません。
現在の500ウォン玉と500円玉の見分け方
現在の500ウォン玉と500円玉は、以下の特徴で簡単に見分けることができます。
- 500円玉の「500」に刻まれた線
- 500ウォン玉は銀色、500円玉は金色と銀色のバイカラー
- 500円玉の縁にはある細かい刻印
- 500ウォン玉の方がわずかに重い
これらの特徴を覚えておけば、両硬貨を間違えることはないでしょう。
韓国の500ウォン玉の使い道
韓国旅行の際に手に入れた500ウォン玉、どのように使えばいいのでしょうか?
また、もしかしたら価値のある硬貨かもしれません。
ここでは、500ウォン玉の賢い使い方と、レア硬貨としての可能性についてみてみましょう。
韓国旅行で使い切る
韓国旅行中に500ウォン玉を使い切る方法はたくさんあります。
例えば、地下鉄やバスの料金箱で使用できます。また、観光地にある記念メダル製造機でも使えるので、ユニークなお土産作りに活用できます。
コンビニやスーパーでの買い物時にも便利です。特に、お菓子やドリンクの端数支払いに重宝します。
さらに、一部の自動販売機でも使用可能です。韓国の伝統茶を販売する自販機で使えば、ちょっとした韓国文化体験にもなりますよ。
公衆トイレの使用料や、市場での少額の買い物にも適しています。
旅行中にこまめに使用すれば、無駄なく韓国通貨を体験できるでしょう。
レアな韓国硬貨は買取も可能
実は500円ウォンにもレア硬貨があります。
普通に見える500ウォン玉でも、もしかしたらレアコインかもしれません。特に、記念硬貨や製造年の古いものは、コレクターにとって価値がある場合があります。
査定のポイントは、発行年、保存状態、希少性です。
例えば、特定の年に限定発行された硬貨は高値で取引されることがあります。また、製造時のエラーがある硬貨もコレクターの間で人気です。
専門店での買い取りを検討する場合は、事前にインターネットで相場を調べておくと良いでしょう。また、複数の店舗で査定を受けることで、より適正な価格で売却できる可能性が高まります。
もしお手持ちの500ウォン玉に特別な特徴があれば、コイン専門店や古銭店に相談してみましょう。思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません。
まとめ:日本と韓国の500円玉から見える通貨文化
日本の500円玉と韓国の500ウォン玉の違いを見てきました。
サイズや重さの微妙な違い、デザインに込められた歴史や文化、技術、そして価値の違いなど、1つの硬貨にもたくさんの違いが見えましたね。
旅行の際には、これらの違いを意識しながら使用してみるのも面白いでしょう。
日本の500円玉の技術は世界的にも高く評価されています。一方で韓国の500ウォン玉は日常生活に欠かせない存在となっています。
そして、500円玉と500円ウォン玉、どちらにもレアコインの可能性を秘めています。
もし持っている硬貨に特徴が見られる場合は、ぜひアンティーリンクまでお問い合わせください。