500円玉の謎!穴なしデザインの秘密と新硬貨の小さな穴の意味

500円玉の謎!穴なしデザインの秘密と新硬貨の小さな穴の意味

普段何気なく使っている500円玉。実は、その形状やデザインには深い意味があるんです。

「なぜ500円玉には50円玉のような大きな穴がないの?」
「新しい500円玉にある小さな穴は何のため?
そんな疑問を持ったことはありませんか?

今回は、500円玉の穴あきの秘密を解説します。

500円玉には昔から穴がない?

500円玉には昔から穴がない?

初代500円玉が登場した時から、大きな穴はありませんでした。

初代500円玉が登場した1982年は、日本がバブル経済に向かう直前の時期でした。高額紙幣の代わりとなる硬貨として誕生し、その後の経済発展と共に広く普及しました。

2000年には偽造防止技術を強化した第2世代が登場。そして2021年、さらに進化した新500円玉が発行されました。

各世代で技術革新が図られていますが、穴のない基本デザインは変わっていません。

500円玉デザインの特徴と違い

500円玉デザインの特徴と違い

500円玉のデザインは、時代とともに進化してきました。

初代から現在まで、3世代にわたって変化しています。それぞれの特徴を見ていくと、技術の進歩や社会の変化が見えてきます。

  • 初代500円玉(1982年〜2000年)
  • 第2世代500円玉(2000年〜2021年)
  • 新500円玉(2021年~)

それでは、各世代の500円玉の特徴を詳しく見ていきましょう。

初代500円玉(1982年〜2000年)

初代500円玉は、高額紙幣の代替として導入されたのが始まりです。

初代500円玉は、表面に菊の紋章、裏面に竹と梅の模様が刻まれています。
銀白色で光沢のある外観が特徴的です。

  • 直径:26.5mm
  • 重さ:7.2g
  • 品位:銅75%、ニッケル25%

第2世代500円玉(2000年〜2021年)

2000年に登場した第2世代500円玉は、偽造防止技術をさらに強化しました。

大きさや材質はそのままでしたが、重さが7グラムに軽減されました。

  • 直径:26.5mm
  • 重さ:7.0g
  • 品位:銅75%、ニッケル25%

この世代から500円玉には小さな穴が施されています。
微細点加工」と呼ばれているものです。かなり細い金属彫刻で、偽造を防ぐ効果は非常に高いものとなっています。

他にも、縁に細かい溝ができたり、「潜像加工」がされていたり、細かく「NIPPON」の文字も散らばっていたりと、日本の技術を象徴するデザインになっています。

これらは偽造防止だけではなく、視覚障碍者が認識することにも役立っています。

新500円玉(2021年~)

2021年に登場した新500円玉は、絵柄などはほぼ同じですが細部に大きな変更が加えられました。

バイカラー・クラッド」「異形斜めギザ」「微細文字」という最新の偽造防止技術を搭載しています。

  • 直径:26.5mm
  • 重さ:7.1g
  • 品位:銅75%、亜鉛 12.5%、ニッケル 12.5%

そして、この新しい500円玉にも、従来の偽造防止技術が使われています。
そのため、桐の花部分に「微細点加工」という小さな穴もあります。

500円玉に大きな穴がないのはなぜ?

500円玉に大きな穴がないのはなぜ?

500円玉に大きな穴がないことには、いくつかの理由があります。
穴あき硬貨と穴なし硬貨の違いや、大きな穴がない理由を紹介します。

穴あき硬貨と穴なし硬貨の違い

穴あき硬貨と穴なし硬貨には、それぞれ特徴があります。

穴あき硬貨の代表例である5円玉と50円玉は、見てすぐわかり、触っただけで他の硬貨と区別しやすいですよね。
また、穴があることで重量を軽くできるため、原材料コストを抑えられます。
歴史的には、穴に紐を通して束ねやすいこともメリットでした。

一方で、穴なし硬貨より多くの情報を表面に刻印できます。
また、自動販売機やATMなどの機械による読み取りが穴あき効果よりも簡単です。耐久性も高く、長期間の使用に耐えられることも特徴です。

500円玉に穴がない理由

500円玉に大きな穴がない理由は、高額硬貨だからです。

高額硬貨のため偽造防止技術の導入が重要でした。穴なしデザインは、より多くの偽造防止技術を搭載できるスペースを確保できます。

また、耐久性の向上も理由の一つです。穴なしデザインは、摩耗や変形に強く、長期間使用することができます。

500円玉は頻繁に使用される硬貨であるため、製造コストと耐久性のバランスを考慮して穴なしのデザインになったと考えられます。

新500円玉の小さな穴の秘密

新500円玉の小さな穴の秘密

先ほども紹介しましたが、第二世代以降の500円玉には表面に小さな穴が開けられています。
「微細点加工」と呼ばれるこの穴は特殊な製造方法で作られています。これは、一般的な工具では再現が難しいものです。
また、穴の周りには微細な凹凸が施されており、さらなる偽造防止に役立っています。

硬貨が本物かどうかの判定がより正確になることで、現金取引の信頼性を高めているのです。

500円玉にまつわる豆知識

500円玉にまつわる豆知識

ここまで500円玉の穴あきやデザインについて解説してきました。
500円玉には「額面以上の価値があるもの」もあることを知っているでしょうか。

古い500円玉や記念硬貨、エラーコインなどです。中には、製造中に500円玉に穴が開いてしまったエラーコインもあり、貴重なものとして扱われています。
もしこのような500円玉を持っていたら、価値を査定するためにも専門家への問い合わせをおすすめします。

まとめ:500円玉には歴史と技術が隠れている

まとめ:500円玉には歴史と技術が隠れている

500円玉は、穴のないデザインのまま時代と共に進化をしてきました。
500円玉は、穴がないデザインだからこそ実現できた日本の技術力が刻まれています。特に新500円玉の偽造防止技術は、世界でも類まれな硬貨の最新技術と言えるでしょう。

もしお手持ちの500円玉に価値を感じる場合は、アンティーリンクまでお問い合わせください。専門家がしっかり査定させて頂きます。