

花銭 八卦図 / 背生肖十二支図
素材:銅
重量:18.8g
直径:41.8mm
美品 5,000円(税込)
花銭 八卦図 / 背生肖十二支図
素材:銅
重量:18.8g
直径:41.8mm
目次
花銭とは、「使うためのお金」ではなく、お守りや装飾・祈願のために作られた、貨幣を模したもので、主に中国での呼称です。
日本では「絵銭」「画銭」と呼ばれ、中国同様に厄除け・願掛け・贈り物などに使われました。
花銭は目的によってさまざまな名前で呼ばれます。
これらはすべて、正式な通貨(正用銭)とは異なり、「非流通貨幣」として扱われます。
花銭は、見た目が美しく縁起が良いため、以下のような用途に使われました。
花銭の古い例としては、漢の時代に作られたものが確認されています。
花銭にはさまざまな種類があり、使い道や意味によって分類されます。以下は代表的なものです。
種類 | 用途・意味 | 代表的な図柄・銘文 |
---|---|---|
吉語銭 | 長寿・成功・平安などの願掛けや贈り物 | 「長命富貴」「天下太平」「福禄寿」など |
冥銭 | 死者への副葬品、あの世での富を祈る | 陶銭・銅銭に「冥」や吉語が刻まれる |
鎮宅銭/上梁銭 | 家の守護、棟上げ式での安全祈願 | 「鎮宅平安」「福満家門」など |
鎮庫銭 | 鋳造開始時に邪気払い・吉祥祈願 | 「大唐鎮庫」「大清鎮庫」など大型の重銭 |
生肖銭/星相銭 | 誕生年の干支をモチーフとしたお守り | 子・丑・寅など十二支図や八卦記号 |
秘戯銭(合歓銭) | 性教育・子孫繁栄の願い、新婚の儀式用 | 男女の交合図、「合歓」「多子多孫」など |
撒帳銭 | 結婚式で新郎新婦の寝所に撒く縁起銭 | 「金玉満堂」「早生貴子」「夫妻偕老」など |
観銭(供養銭) | 寺院で祈願・供養に使用される宗教銭 | 仏像・観音・道教の神々・寺名など |
花銭は時代や用途によって、次のようなさまざまな素材で作られました。
主に銅製が一般的ですが、儀式用には金銀や透かし彫りの精巧なものも存在します。
花銭は「見て楽しむ・意味を感じる・文化を学ぶ」ことができるユニークなアイテムです。
現在でもオークションやアンティーク市場で多くの花銭が売買されており、歴史的価値・装飾価値・希少価値を兼ね備えた人気コレクターアイテムです。
名称・分類 | 特徴 | 市場価格の目安(概算) |
---|---|---|
大唐鎮庫銭 | 中国・南唐で鋳造された「鎮庫銭」 非常に大型・厚重で、古銭界の王者級 |
数十万円〜数百万円 |
清代 鎮庫銭 (大清鎮庫など) |
鋳銭局で鋳造開始時に作られた儀礼用の大型花銭 現存数が極めて少ない |
50万円〜200万円以上 |
秘戯銭 (精密彫刻タイプ) |
春宮図(男女の交わり)を高精度で彫刻した秘戯銭 明〜清末期の宮廷用など |
10万円〜80万円 |
宋代 星相銭 (大型) |
星座や干支をモチーフにした大型の星相銭 清代雲南炉製のものなど |
20万円〜100万円超 |
花銭の母銭 (試作銭) |
花銭を鋳造する際に基準とされた母型銭 試鋳のため非常に少ない |
50万円前後〜希少性次第で倍以上 |
連体花銭 | 2枚以上の花銭が一体化して鋳造された特殊銭 意味が込められており、極めて珍しい |
30万円〜80万円 |
鏤空花銭 (透かし彫り) |
銭の内部が透かし彫りで細工された観賞用の逸品 職人技が光る |
10万円〜50万円以上 |
宮内賞玩銭 | 皇族・貴族の鑑賞用に鋳造された精巧な銭 意匠・素材ともに一級品 |
数十万円〜プレミア価格 |
多くの専門書が発行されており、学術的な研究対象にもなっています。
中国・日本をはじめ、博物館での特別展も多数開催されています。
有名な展示例:「中国古代民俗銭幣展」「吉金雅蔵」など
見た目だけでなく「銭文(銘文)」の意味も調べて楽しむと面白さが倍増します。
ただ、偽物や現代になって作られた模造品もあるため、信頼できる専門店から購入するのをおすすめします。
アンティーリンクで取り扱いさせてもらった花銭をご紹介します。
花銭 八卦図 / 背生肖十二支図は、中国の花銭で、表面には太極八卦の図案、裏面には子・丑・寅などの十二支の動物の図案が描かれています。
八卦の後天図が描かれる
材質は銅で、直径は約4cm前後の中型サイズです。
発行時期は明確ではありませんが、中国の古銭コレクターの間では非常に人気があります。
そのデザインの美しさから、開運や金運アップの縁起物としても用いられるようです。
咸豊通宝 背大利(花銭・絵銭)
咸豊通宝の花銭で、裏面に縦に「大利」とあります。
中国では「大きな利益」をもたらす縁起のいい言葉です。
龍鳳呈祥-めでたいことの前触れ、幸運や繁栄の象徴
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龍と鳳凰が姿を現し、吉兆(よいしるし)をもたらす。
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