【わかりやすい解説】トランプ関税の影響?金価格が高騰している理由

アメリカ・トランプ大統領の関税政策の影響もあり、最近、金(ゴールド)の価格がとても上がっていることがニュースになっています。今年に入ってから、なんと20%も上がり、過去最高の値段になりました。この記事では、なぜ金の値段が上がっているのかを、わかりやすく説明していきます。
目次
トランプ大統領の関税政策で金価格が急上昇!
2025年3月31日、金(ゴールド)の価格が1グラム=16,436 円となり、過去最高値を記録しました。これは、アメリカのトランプ大統領の関税(かんぜい)政策に対する不安が広がっていることが大きな原因と考えられています。
なぜ関税で金が高くなるのか
トランプ大統領は、「海外の製品に高い税金(=関税)をかける」と発表しました。これによって、
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モノの値段が上がる(インフレ)
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経済が悪くなるかもという不安
が広がり、多くの投資家たちが「金という安全な資産」にお金を移しているのです。
金価格はどのくらい上がっている?
2025年1月の時点では、金の価格は1グラムあたり13,000円ほどで落ち着いていました。
ところが、4月に入ると16,600円まで急上昇。
なんと、たった3ヶ月で約27%も値上がりしたのです。
この変化をもっと実感しやすくするために、金貨1枚の価値で見てみましょう。
たとえば、カナダのメイプルリーフ金貨(純金)という人気のある金貨があります。


2025年1月の買取相場では、約370,944円でした。
しかし、金価格の上昇に合わせて、4月にはなんと473,344円まで上がっています。
つまり、わずか3ヶ月で金貨1枚の価値が10万円以上もアップしたということ。
これはとても珍しいことで、金市場に大きな変化が起きている証拠ともいえるでしょう。

以下は日本の金貨「10万円金貨」の買取価格の推移です。
トランプ大統領の関税政策で金価格はどう影響する?
トランプ氏は、4月2日に報復関税を発表予定で、4月3日には自動車に関する関税が実施されると報じられています。
また、ロシアのプーチン大統領に対しても強い姿勢を見せており、「ウクライナの戦争を止める努力を妨害しているなら、ロシア産原油を買う国に25~50%の追加関税をかける」とも発言しています。
このような地政学的リスク(国際問題による不安)が、さらに金の価格を押し上げているのです。
なお、この金価格の押し上げは、金貨の市場相場にもダイレクトに影響を与えています。
2025年、今後の金価格はどうなる?
大手投資銀行のゴールドマン・サックスは、2025年末には金の価格が3,300ドルまで上がると予測しています。さらに、一部の専門家は「来年の今ごろには3,500ドル近くまで上昇する可能性もある」と話しています。
一方で、ロシアとウクライナの戦争が一時的にでも停戦となれば、金の価格がやや下がる可能性もあると考えられています。戦争や地政学的リスクが落ち着けば、安全資産としての金の需要が一時的に弱まるからです。
しかし、別の大きな要因として、アメリカのトランプ前大統領が再び関税を強化しようとしている動きがあります。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、トランプ氏は4月2日からさらに多くの国に対して新たな関税をかける計画を進めており、その関税率は20%にもなる可能性があります。また、彼はこの日を「解放の日」と呼び、アメリカに不利な貿易に対抗する姿勢を強めています。具体的には、自動車や半導体、医薬品などの分野にも25%の関税を課す方針だと伝えられています。
このように、世界情勢の不安定さやトランプ氏の強硬な貿易政策が重なれば、投資家はより安全な資産として金を選ぶ可能性が高まり、金の価格がさらに上昇していくという見方にも十分な根拠があると言えるでしょう。
金価格に影響⁉トランプ大統領の最近の関税政策一覧
トランプ大統領が進めている最近の関税政策は、世界の貿易やインフレ、そして経済全体の先行きに不安をもたらしており、その影響で金の価格にも変動が起きる可能性があります。以下は、主な関税措置とそれが金価格に与えると考えられる影響です。
- カナダ、メキシコ、中国に対する関税
まず、カナダ、メキシコ、中国に対しては、輸入品に25%の関税がかけられ、中国製品については関税率が20%に引き上げられました。この結果、各国との貿易摩擦が深まり、市場の不安感が強まったことで、安全資産である金への需要が高まりました。
- 鉄鋼とアルミニウムへの関税
また、2025年3月には、鉄鋼とアルミニウムに対して世界共通で25%の関税が導入され、これまでの免除措置も打ち切られました。こうした関税は、物の値段を押し上げる「インフレ」の原因となることが多く、インフレから資産を守る手段として金の人気が高まる傾向があります。 - 輸入自動車への関税
さらに、輸入自動車にも25%の関税が課されることが発表され、貿易をめぐる対立はさらに激しくなりました。こうした状況によって先行きの不透明感が増し、金価格は過去最高レベルまで上昇しています。 - 二次関税
ベネズエラやロシアといった特定の国と取引をしている国々に対して、「二次関税」と呼ばれる制裁的な関税も導入されました。これにより地政学的な緊張がさらに高まり、不安定な状況に備える手段として、金の価値が改めて注目されているのです。

金相場だけでなく、銀相場も上昇しています。100円銀貨(旧百円玉・記念硬貨)の買取価格もぜひご確認ください。
トランプ氏の相互関税政策で金価格はさらに高まる⁉
2025年4月2日に始まる予定の「相互関税政策」では、他国の関税と同じ水準の関税をアメリカが導入することで、相手国の非関税障壁への対抗を目指しています。これにより報復的な動きが広がるとの懸念が高まり、金という安全資産への需要が一層強まっています。
「相互関税政策」ってなに?
トランプ大統領は、「相互関税(そうごかんぜい)」という新しいルールを作ろうとしています。これは、アメリカの商品に税金(関税)をかけてくる国には、アメリカも同じように税金をかけるというやり方です。
このルールの目的は、アメリカの工場や仕事を守ったり、外国との不公平な取引をなくしたりすることです。これは「公正で対等なルールを作る」という大きな計画の一部です。
相互関税のポイントは、「どの国にも関税をかける」
相互関税は、特定の国だけを狙ったものではありません。最初は、すべての国に同じように関税をかける予定のようです。
アメリカと他の国とのモノのやりとりをもっと公平にしたいというのがこの政策の目的です。また、アメリカが外国からたくさん買ってばかりで、自国のものがあまり売れていない状態(これを「赤字」といいます)を減らしたいという考えもあります。アメリカの工場を活発にして仕事を増やしたり、国内で使うお金(たとえば税金)をもっと集めたいというねらいもあります。
関税は、他の国がアメリカの商品にかけている税金の量を見て、それと同じくらいの金額をその国の商品にかけるつもりです。でも、具体的にどうやってその金額を決めるのかは、まだはっきりしていません。
この新しいルールは、2025年4月2日から始まる予定です。ただし、どの仕事や業界がどのくらい影響を受けるのかについては、まだくわしく発表されていません。

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