福沢諭吉一万円札2種類の違い | 旧1万円札いつから使えなくなる?

2024年7月から新紙幣が発行されましたが、まだまだ旧紙幣を目にする機会の方が多いのではないでしょうか。
福沢諭吉の肖像が描かれた一万円札などの旧紙幣はもう発行されないため、世の中に流通しているものしかありません。
長年発行され使用された馴染み深い、福沢諭吉一万円札にまつわる様々な質問にお答えします。
目次
福沢諭吉の旧一万円札は2種類
福沢諭吉が描かれた旧一万円札は2種類あるのをご存知でしょうか。
それぞれ昭和59年と平成16年に発行されており、デザインや偽造防止の技術が異なります。
最大の違いは偽造防止対策の「ホログラム」の有無です。
ホログラムがある方が新しい福沢諭吉1万円札です。
2種類の旧一万円札の特徴を紹介しますので、手元に福沢諭吉の旧一万円札があればどちらの年代に発行されたものなのか調べてみてください。
福沢諭吉旧一万円札キジ2匹
福沢諭吉の肖像が描かれた最初の旧一万円札は、昭和59年(1984年)から平成19年(2007年)まで発行されていました。
分かりやすい違いとしては、裏面に日本の国鳥である「雉」が雌雄2匹描かれている点です。
表面の記番号(アルファベットと数字)についても、発行開始(昭和59年)時点では「黒色」で印刷されていますが、平成5年(1993年)12月発行分からは「褐色」に色が変更されています。
日本銀行券の種類では「D号券」に分類され、D一万円券とよばれています。
福沢諭吉新一万円札ホログラム
平成16年から発行開始されたもう一方の福沢諭吉の旧一万円札は、表面に偽造防止のホログラムが追加されているのが最大の特徴です。
角度を変えるとホログラムの色や模様が変化して見えるため、偽造されにくくなっています。
その他にも「すかし」や「潜像模様」「特殊発光インキ」など、見た目だけでは分からない高度な偽造防止技術がたくさん盛り込まれているのが特徴です。
ホログラムがないタイプが「D号券」シリーズでしたが、ホログラム有りのタイプは「E号券」に分類され、E一万円券とよばれます。
福沢諭吉の一万円札が2種類あるのはなぜ?
日本の紙幣は偽造防止や刷新のタイミングで肖像人物も変更されますが、福沢諭吉だけはD号(2004年〜)E号(2024年〜)と、2代続けて一万円札の顔に選ばれています。
残念ながら、なぜ2代続けて1万円札の肖像に選ばれたのかは、公表されておらず不明です。
世間的によくいわれているのは下記の2つの理由です。
- 偽造紙幣対策が急務だったため発行を急いだ
- 当時の内閣が慶応義塾大学出身者が多かった
いづれも公式な発表があるわけではありませんので、真偽は不明です。
紙幣の肖像に複数回採用された例
過去にも紙幣の肖像に、連続して採用された人物はいたのでしょうか?
新円切替(A号券)以降の紙幣の肖像に採用された人物を表にまとめました。
額面(円) | 1 | 50 | 100 | 500 | 千 | 5千 | 1万 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A号 | 二宮尊徳 | – | 聖徳太子 | – | – | – | – |
B号 | – | 高橋是清 | 板垣退助 | 岩倉具視 | 聖徳太子 | – | – |
C号 | – | – | – | 岩倉具視 | 伊藤博文 | 聖徳太子 | 聖徳太子 |
D号 | – | – | – | – | 夏目漱石 | 新渡戸稲造 | 福澤諭吉 |
E号 | – | – | – | – | 野口英世 | 樋口一葉 | 福澤諭吉 |
F号 | – | – | – | – | 北里柴三郎 | 津田梅子 | 渋沢栄一 |
福沢諭吉以外にも、B号500円とC号500円で岩倉具視が連続して採用されています。
また額面は変わりますが、聖徳太子がA号100円・B号1000円・C号5千円・C号1万円と複数回採用されていました。
連続して紙幣の肖像に採用されるというのは、それほど珍しいことでもないようです。
福沢諭吉の前の一万円札は誰?
福沢諭吉の前の1万円札の肖像の人物は「聖徳太子」です。
C号1万円券にあたる紙幣で、初の1万円札です。
券種 | 発行開始 | 肖像人物 | 裏面デザイン | 備考 |
---|---|---|---|---|
C号券 | 1958年 (昭和33年) |
聖徳太子 | 鳳凰 | 初の一万円札 高度経済成長期に普及 |
D号券 | 1984年 (昭和59年) |
福沢諭吉 | 雉 | 初めて福沢諭吉が採用 |
E号券 | 2004年 (平成16年) |
福沢諭吉 | 平等院鳳凰堂 | ホログラムなど偽造防止技術を大幅強化 |
F号券 | 2024年 (令和6年) |
渋沢栄一 | 東京駅丸の内駅舎 | 約40年続いた福沢諭吉から交代 |
福沢諭吉の後の1万円札の肖像の人物は「渋沢栄一」です。
福沢諭吉1万円札はいつから使えなくなる?
2024年7月からは渋沢栄一が描かれた新一万円札が発行開始されましたが、これまでの福沢諭吉の旧一万円札は使えなくなってしまうのでしょうか?
結論からいえば、福沢諭吉が描かれた旧一万円札はこれまでどおり問題なく使えます。
旧紙幣だからといって価値が下がることはありませんので、一万円の価値のまま使えます。
紙幣は法律で無制限の強制通用力があると定められているため、法律上の特別な措置がとられない限りはこの通用力を失わず、そのままの価値で使用できます。
(前略)日本銀行が発行する銀行券(以下「日本銀行券」という。)は、法貨として無制限に通用する。
出典:e-Gov 法令検索
極端な話ですが、お店側がOKするのであれば明治時代に発行された「旧壱円券」なども使えます。
お店で使えない場合は、日本銀行で両替してもらう、もしくは古銭買取業者に買い取ってもらうのも手です。
詐欺行為に注意
新札の発行に伴い、「これまでの日本銀行券が使えなくなる」といった詐欺行為がみられるようです。
福沢諭吉1万円札が使えなくなるといったことはありませんので、ご注意ください。
※ATMや自動販売機では使いないケースが増えていきます。
「現行の日本銀行券が使えなくなる」などを騙った詐欺行為(振り込め詐欺など)にご注意ください。
福沢諭吉の旧一万円札の魅力とは
福沢諭吉の肖像が描かれた旧一万円札は、新紙幣が発行された現代においても私たちに馴染み深い一万円札です。
福沢諭吉は明治の蘭学者・思想家として慶應義塾大学を設立したことでも有名です。
著書の一つである「学問のすゝめ」は、明治時代の日本の近代化に大きな影響を与えたとも言われています。
細部にわたって様々な意味が込められている、福沢諭吉の旧一万円札の魅力をご紹介します。
デザインの美しさ
多くの国民に愛される紙幣となるよう、福沢諭吉が描かれた旧一万円札は随所に「品格」と「美しさ」が感じられます。
表面は、国内だけでなく海外の知名度も高い文化人である福沢諭吉が採用されています。
その肖像画は、慶應義塾福澤研究センター所蔵の写真が使われています。
裏面に描かれているのは、めでたいことが起こる前兆とされる鳥である「鳳凰」です。
国宝でもある平等院鳳凰堂に据えられている「鳳凰像」がモチーフとなっています。
福沢諭吉が描かれた旧一万円札は、他の紙幣と比べ美しさが際立つデザインといえるでしょう。
歴史的資料としての価値
福沢諭吉が紙幣の肖像として初めて採用された1984年(昭和59年)は、1986年から始まる空前のバブル景気を間近に控えた年であり、主に海外への輸出産業が経済成長を支えていた時代でもあります。
1984年に財務省が紙幣図柄の変更を検討する際、「最高券面額である一万円札にふさわしい品格があり、一般的にも国際的にも知名度の高い明治以降の文化人」という理由から、福沢諭吉が選ばれました。
日本人だけでなく、海外の人も目にすることの多い一万円札。
これから新規発行されない紙幣となっても、その歴史的資料としての価値は失われません。
コレクターとしての価値
福沢諭吉が描かれた旧一万円札はこれから新しく発行されることがないため、いま世の中に出回っているお札しか残っていないともいえます。
今後、福沢諭吉の旧一万円札の数が減っていくのはもちろんですが、元々希少性が高かったお札はさらに少なくなるため、状態の良い希少な旧一万円札の価値が跳ね上がるのは間違いないでしょう。
希少価値の高い紙幣を集めているコレクターの方は大勢いらっしゃいますので、今後は福沢諭吉の旧一万円もコレクションの対象になっていくと考えられます。
金で作られた「1万円札」が登場!?
山口県下関市で開催されている「ゴールドフェア」という展示販売会では、約100点の金製品が並び、総額6億円分の金製品が注目を集めています。
例えば、47万3000円の金製品や、1000万円以上する高価なものも展示されています。
中でも特に目を引くのが、大きな茶釜とお風呂のセットで、そのお値段はなんと約2億円!とても贅沢な品ですね。
さらに注目なのが、金で作られた「1万円札」。
通常の1万円札が、純金になるとその価値が100倍の100万円に!新しいデザインの渋沢栄一の1万円札も金製で登場しています。
このイベントでは、購入者だけの特典も用意されています。
例えば、高価な金の茶碗を使った抹茶体験。
特別な器で味わうお茶は、まさに贅沢の極みです。
ただし、この茶碗は2千万円以上する品物で、購入特典としてもらえるわけではありません。
会場では、金製品に触れたり眺めたりするだけで元気が出ると話題です。
さらに、金は長く使っても変質しないため、一生楽しめる商品としても人気です。
興味がある人は、ぜひ一度足を運んでみてください!
2種類の福沢諭吉10000円札に関するよくある質問
Q.福沢諭吉像は2種類ありますか?
A.1984年と2004年に発行された2種類が存在します。
1984年の一万円札は裏面に2匹のキジが描かれています。
2004年の一万円札の裏面は平等院鳳凰堂の鳳凰像が描かれており、表面にはホログラムが有ります。
Q.旧一万円札の福沢諭吉は今でも使えますか?
A.現在でも使用可能です。
ただし、自動販売機やATMなどの機械では認識できないことがあるため、利用する際は注意が必要です。
🔗福沢諭吉 旧10000円札(ホログラム無し)の買取価格
🔗福沢諭吉 新10000円札(ホログラムあり)の買取価格
🔗現行紙幣の買取価格一覧表
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